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by遥斗

最近、とある夢を見た。
Twitterの方でも少し話したんだけど。

なんだろう、初めは僕の大好きな、大切な仲間たちが
どんどん夢に向かって、明るい方向へ歩いていくんだ。
ぐんぐん進んで、前をむいて笑って、お屋敷を買ってた。

それで、周りの仲間もいいなぁ〜って笑い合ってたんだ。
だから僕も笑ったよ。
でも、心の中はとっても疲れて冷え切ってた。
妬ましいとか、そんなんじゃなくて。

幸せな姿を喜ぶ反面、暗闇の沼に足がはまって動けない僕は
邪魔しちゃいけないと思って、取り残されて、
笑って誰にも気づかれないように1人小さくこう言ったんだ。

「幸せな君を邪魔しちゃいけないね。
 もう会えないね。さようなら」

その後いつもの街の静かな道を1人でトボトボ歩いてたんだよ。
で、僕が何故か罪人になってたんだ。
だけど、その罪は冤罪で、何か訳があったんだ。
みんなが勘違いするわけが。

そのみんなに見られながら言われるんだよ。
「最後に一つの望みを聞いてやろう」って。
もう動けなくて、歩けなくて、立てもしない僕は
僕のことを「相棒」って呼ぶよく知る知人に抱えられてるんだ。
それで、僕がどうしようかな。
どうやって冤罪を説明しよう。って考えてたんだけど

知人が優しい顔をしていうんだ。
「相棒、お前は何を望む?」って。

それを見て、僕は泣きそうになって、疲れ切った心で、
冷え切った心を振り絞って、光を掴むように言ったんだ。

「殺してくれ」って。

掠れた声だった。自分でもそいつに伝わったか、聞こえたか
不安だったんだけど。知人はそしたら、
「わかった」って言ったんだ。
そいつの左手がフック船長みたいな…わかるかな、
右腕を失った船長がよくつけてるクルンって
曲がった義手(手じゃないけどなあれは)っていえばわかるかな。
で、魚を締める時みたいに俺の首筋にさ、それを当ててくれるんだ。
それで、最初は何してるんだって生存本能が働くんだけど、
それを冷え切った心で押さえつけて。
ぐって知人に力が入って、その鋭い義手が俺の首に刺さるんだ。
プツって感触がしたかと思ったら、もう痛くなくて。

とっても安心したんだ、僕。
あぁ、やっと終われる、もう終わるんだ。やったぁ。って。
こんなに穏やかな最期なんて、なんて幸せなんだろうって。
とっても、人生で一番幸せを感じて、リラックスしてたんだ。

「ずっと辛かったんだ。俺。
 ずっと苦しかったんだ。
 ありがとう、相棒」

って言って、死ぬ夢を見たんだ。

それを見る前からちょっと兆候はあったんだけど、
それが完全に引き金になってそれから元気が出ないんだ。

夢の中であったあのよく喋る知人は、誰なんだろうな。
別に全然見たことないし知らない人なんだけど
その夢の中で俺は
「こいつが一方的によく話しかけてきて、
 自分のことを相棒だって呼んでくるやつ」だって認識してた。
それでいて、そいつの顔がとても愛おしく見えたんだよ。
好きとか恋愛とかの愛おしいじゃなくて、
懐かしいような、安堵するタイプの愛おしさ。

そいつ、笑って言ってくれたんだ。
「何を望む?」って。
その時の顔が心底暖かくて。
でもそれが全部夢で。

ほんと残酷だよな。生き地獄なんだ。苦しいんだ。
「死にたい」って息を吸うように思う自分にまた苦しくなる。
明るい音楽を聴いて、くらい音楽を避けて。
くらい話題を避けて、トリガーを避けて。
苦しい自分から遠ざかって、無理やり明るいもので誤魔化す。
つくづく思う。
なんで死にたいって思わない人は、そんなにエネルギーが続くんだ?
意味がわからないよな。だって何しててもふと死にたいが
思い浮かぶんだよ?なんでそれがないのか…全くわからないよね。

あぁ、死にたいな。死にたいな。死にたいな。
あの、あの安堵するような穏やかな最後が恋しくて、恋しくてたまらない。
あんなに穏やかな最期を迎えられたんだ。
あんなに優しい顔をした人に抱かれながら、腕の中で、その人の手で。
静かに、痛みも感じないままただ穏やかに死ねたんだ。
恋しいよ。わかってくれる人いるかなぁ。
あの時の、「ようやく死ねるんだ」って安堵が
頭を離れてくれない。苦しいままだ。もう三日目なのに。
あの世界は一体どこに行ったらあるんだろう。
時代は今より古かった。多分馬車とかがまだ主流だけど、
車も少しは発明されてきてる時代。
海外だったと思う、王様が王冠被ってたから。

苦しいよ。ただひたすらに、苦しいんだ。

遥斗

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