読んでみた論文はこちらです↓↓
結論をサクッと書きます。
ADHD児とTD児の比較するために、前頭葉の皮質厚の発達を縦断的に測定しました。
その結果、皮質厚のピークに達する領域の順序(一次感覚野と運動野が高次連合野の前に発達する)は同様であることがわかりました。
しかし、中前頭回で成熟の遅延は顕著であり、上前頭前野と内側前頭前野での遅延は少ないことがわかりました。加えて、両側の中・上側頭回の後部も顕著な遅延を認めました。
これらは、概ね過去の先行研究における病態として挙げられる
注意・実行機能、抑制機能、報酬機能、ワーキングメモリの低下等に相当する領域であり、一致していると思われます。
個人的にはピークに達するまで約2年程度の遅延があることがわかった…という縦断的な知見はとても参考になりました。