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紙風船

岡崎のお菓子を頂きました。

中に紙風船が入ってました。

懐かしいですねぇ。

紙風船は昔はどこでも作っていましたが、現在は殆どが新潟県出雲崎で作られています。

出雲崎は良寛の生まれた所です。
良寛記念館もあります。日本海の小さな漁村です。

話を戻して紙風船。
冬は日本海が荒れてなかなか漁に出れません。

冬の内職仕事として紙風船がつくられました。

富山の薬売り。
背中に薬箪笥を背負って行商をします。行商先のご家庭のお子さんたちにプレゼントとして、紙風船は渡されました。

その内、ゴム風船になり、今では薬の行商も無くなってしまいました。

あの薬箪笥は子どもたちには神秘の世界で、漢方薬の匂いや熊の胆やサフランなどの貴重な漢方薬が細かい引き出しから繰り出されるのは、目を離せない時間でした。

そして紙風船も渡されます。

強く叩いたら破れるし、空気も直ぐに抜けるのですが、
そして案外直ぐに飽きてしまうのですが……。

毎回、売薬さんが来ると喜んで貰うのです。
不思議と「また紙風船だ」などと思わなかったのは何故でしょう。

あの色とりどりの風船が放つ光のせいかもしれませんね。
物がなかった時代ならではの思い出です。

お菓子は添加物を使っておらず良い材料で作られていました。
懐かしさと共に美味しく頂戴しました。

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