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星の王子さまを読んだ日記
たいせつなことは、目に見えないんだよ
そうだね…
私はあまり本を読んで来ない子どもだった。学校で朝に読書の時間があって、それでしか物語を読んでいなかった記憶がある。文章の漢字の密度や組まれ方が、あの時に微かに読んだ児童書のあのテンポ感を思い出す。
どうにも芯に理解できていないまま読み進めるあの感じ…。自分がいくら歳を重ねてもずっとこんな感じで流しながら読み進めるんだな…って思った。
あと、そもそもこの話がそういう話だね
完全に内容を理解したとは言い難いまま何か書いている。
sky 星を紡ぐこどもたちが当作品とのコラボしたイベントをやっていて、そういやこんな人や物がいたなーって思い出しながら読んでいた。散り散りになった記憶を集めながら読んでいく感じで楽しかったです。
あと、私も街灯夫好きです(作中の王子さまと話してる視点)。街灯そのものが好き。その土地には人がいるという印になる。何やってんだこの人、でも誰かのためにやっているから偉いのかもみたいな感情がある。仕事とは常にそうなのかもしれない。
砂漠っていいな…
skyの星の王子さまエリアの名前が「星月夜の砂漠」だったの天才過ぎる。
砂漠の広さが途方もなくて、光の翼をチャージできるオブジェクトも全くなかった覚えがある。サハラ砂漠に落ちたぼくの状況がこういうことか〜って腑に落ちた。
星月夜って単語そのものが好き。前書いた小説にも使った。煌々としている夜、という印象を持たせられる。砂漠の星空は何故か紫色をしていて星々はとても輝いて見える印象がある。なんでだろう。黄色の捕色だから?
砂漠って空と砂、それしかないのが好きすぎる。何にもない。だから、何かがあるとそれがひときわ輝くモノに見えたりもする。幾重にもある何かが突然たったひとつのなにかになるのはこの本の主題でもあるし、砂漠が舞台なのってすごい良い…。
最後、最後…どう受け止めればいいかわからなかった。喪失は常に突然であり、喪失が実行されない限りどういうものなのか理解できない。死ぬとお星さまになるとも言う。だけど、この王子さまはどこかの星に行ってしまっただけで死んではいない。と、思っているけれど、もう会えないのなら死んでいるのと同じなのか?めちゃくちゃシンプルな質問に答えられない感じだ。
読み終わった時に、え、ええ…そ、そうなの???みたいに思ってた。
名作は常に喪失を含んでいる…。(例:銀河鉄道の夜)
同じような趣味のオタクがひどく気に入ってるのだからそのような覚悟をしておくべきなのにいつも忘れて読みいってしまう。予想とか全くしないまま読んでいる。
そして、喪失は突如訪れて俺はえっ待って!??!何が起きた!??!!!って混乱して、幕は閉じる。
私がこの話を読みながら泣くときは、もう少し時間が経ってからだね。
今はなんとなくズーン…とした感じになってる
おわり