パンスの現実日記 2020.10.14

先日はとてもたくさんの方にご視聴頂き、感謝です。
10/29に1回目が予定されています。ぜひ、受講をご検討ください。

0回目のアーカイブもあります!

また、講座にあたり、自分の13歳~22歳までの「年表」を、アップしました。

 自分で出しておいてとても恥ずかしくなってしまうのですが、それをおいてもこの作業はとても良い。自分の根元に降りていくような感覚があります。見返していると、年表に入れてなかったことをさらに思い出したりも。それをこちらにメモ。恥ずかしくなるとそれを埋めようとよりたくさんしゃべってしまうようなクセがあるので、その顕れであるともいえますね……。

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 『ガロ』を読んでいたのは、文春から出ていた『マンガ黄金時代』という文庫がきっかけでした。年表の範囲より前に購入しているので触れてませんが、これは本当にいいコンピレーション・アルバムです。表紙の作家名を見てください。そして、各作家のなかでも良作がセレクトされています。読むと自然に、60年代~70年代初頭の表現に関心を持つようになりました。過去のものだけど、極めてラディカル。佐々木マキの初期作品などに顕著でしょうか。ストーリーも、語りたいメッセージなどもまるでないですが、その時代の雰囲気だけはビンビンに伝わってきます。逆に、宮谷一彦のグリグリした描線や、やたらとしつこいメッセージ性も、自分が生きている世界にはあまり見られないものだなあと(そこまで言語化してなかったけど)思い惹かれてました。よく言われるように当時は「政治の季節」でもあったので、自然と政治的なものが入ってきた――というより、ハードルが下がりまくっていたというのがあります。


 それともう一冊、決定的な影響を受けた本があるのですが、今度出る雑誌の記事で取り上げて頂いておりますので、まだ内緒です。ぜひ手に取ってみてください。

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 音楽も70年代日本のものなどに関心をもって、遠藤賢司『満足できるかな』を水戸の新星堂のレジに持っていったら「え、これ本当に買うの!?」と店員さんに驚かれたこともありました。「Q盤」といった名前だったか、URCやベルウッドの再発がたくさん出てたんですね。ただ、はっぴいえんど、金延幸子などにはタイムレスな魅力があり、あんまり「その時代!」という感じでは聴いてなかったです。副島輝人氏が紹介していたようなフリージャズなどのほうがよかったかもしれない。それらもタイムレスだけど、ほとんどハードコアに近い強度に満ちているのはあの時代ゆえかなあと思う。しかしそのあたりを本格的に聴くのは大学に入ってから。


 あと全然人に話す機会がないんですがジャズはずっと好きで聴いています。普通のビバップなど。ジャズが好きっていうとカッコつけてる感じになっちゃって言いづらいんですが……。小学校の頃に親が駅とかで売ってるような適当なコンピを買ってきて、車で流れていたデイブ・ブルーベック「テイク・ファイヴ」がホントいいな~と聴いていました。いまに至るまで理論が分かるわけでもなくて、単にボーっとできるのが好きなところ。ってタモリも同じようなことを言っているので、「タモリ派」だと思われるのもちょっと癪なところがあるんですが、一致しているので仕方がない。


 結局、ものを書いたりしているのに、根底においては意味がなかったり、頭を使わなくとも身体に入ってくる表現が好きだというのがある。日々「書いていると」、それを忘れてしまい、あたかも「考える人」のように自分を規定してしまいそうになってしまうんですが、再確認できる機会にもなりました。

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