マガジンのカバー画像

詩の森

640
週に一回くらいのペースで、自作の詩を発表していきたいと思います。俳の森をさ迷っているうちに、いつしか、詩の森に紛れ込んでしまいました。
運営しているクリエイター

2022年11月の記事一覧

【詩の森】情報の狩人

情報の狩人 僕らの大半は 習い覚えたことで 出来ている それが 教育の力というものだ しかし…

3

【詩の森】庭のうた

庭のうた 庭のある家に 越してきたのは 十五年も前のことだ 定年まで 未だ8年もあって 通勤…

1

【詩の森】あしがらさん

あしがらさん 不思議な映画である 主人公は 年老いた 一人の路上生活者――― あしがらさん…

2

【詩の森】メディアウォッチャー

メディアウォッチャー 僕らは 自分の知り得た ほんのわずかな情報だけで 考えたり判断したり…

3

【詩の森】シェアしていいとも

シェアしていいとも もし君が 自分をTOに 100人の知合いをBCCにして 拡散メールを送…

2

【詩の森】いっそ人生300年

いっそ人生300年 若いころは未来を思い 老いてからは より多く過去を思うのは いわば自然…

4

【詩の森】今ここにいるということ

今ここにいるということ 今ここにいるということ 物がよく見える ということ 耳が聡くなる ということ 今ここにいるということ 五感が開かれていく ということ ぼくの五感に 世界がなだれこんでくる ということ 握りしめた 鉛筆の先から迸る 詩のことばたち――― 舌打ちする雀と くぐもる鳩の 声の粒立ち――― ふいに 河原鶸の群れが 鳴きながら去っていく 遠ざかる 鈴の音――― 今ここにいるということ 黙って微笑んでいる ということ 憂いを忘れている ということ 今こ

【詩の森】CO2温暖化説の土俵

CO2温暖化説の土俵 深くは考えず 周りからいわれるままに 僕もかつては信じていた CO2…

1

【詩の森】ぼくの罪ほろぼし

ぼくの罪ほろぼし ぼくが 効率ということばに 囚われていたとき ぼくは 君の前にいても 君の…

4

【詩の森】戦争の足音

戦争の足音―重要土地調査規制法に寄せて(とても長いです) かつて 要塞地帯法という 厳め…

3

【詩の森】みんみん

みんみん ほら みんみん えっ 句会の仲間たちも だんだんに 耳が遠くなって ――― 年をと…

2

【詩の森】ことばの罠

ことばの罠 殆どの人が知らなかった 忖度ということばが モリカケ問題で 誰もが知っているこ…

3

【詩の森】生業つぶし

生業つぶし 韓国語のヌンは 目という意味だが 雪の意味もあると知って 驚いたことがある 目…

4

【詩の森】ありがとうございません!

ありがとうございません! 檀ふみさんの本に 『ありがとうございません』 というのがあって タイトルに惹かれて 読んだことがある 随分昔のことで 内容は殆ど覚えていないが このことばには 作者のプライドのようなものが 垣間見えて 今でも面白いと思う 普段の生活のなかで 『ありがとうございません』 という人は おそらく皆無だろうが この本はのちに 加筆改題されて 『どうもいたしません』 に生まれ変わったそうだ どちらのタイトルも 世の中の常識を べろりと剥がすような 不思