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詩の森

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週に一回くらいのペースで、自作の詩を発表していきたいと思います。俳の森をさ迷っているうちに、いつしか、詩の森に紛れ込んでしまいました。
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2022年4月の記事一覧

【詩の森】身構える

身構える 一人暮らしで 寂しい思いをしている老人に 孫から電話がかかってきて 金の無心をす…

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【詩の森】平和のバトン

平和のバトン NHKのテレビ番組 『課外授業ようこそ先輩』に出演した ジャーナリストの堤…

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【詩の森】賢治の幸福

賢治の幸福 小島寅雄さんの ほのぼのとした お地蔵さんの絵が好きだ その歌もいい ひだまり…

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【詩の森】喜怒哀楽

喜怒哀楽 ピカソの絵に ハンカチを咥え 顔をぐちゃぐちゃにして泣く 緑色の女の肖像がある …

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【詩の森】テレビのあった場所

テレビのあった場所 かつて 居間の隅には どっしりとしたテレビ台の上に 大きな液晶テレビが…

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【詩の森】思ったことを言うこと

思ったことを言うこと 思ったことが 言えていますか 思ったことを 言える相手が そばにいま…

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【詩の森】地球の本音

地球の本音 リタイアして 家事を手伝うようになって 洗濯ばさみが よく壊れることを知った 一見頑丈そうに見える プラスチックの洗濯ばさみ 折れるのは決まって 抓みの部分である 気になって 回りを見回してみると 世の中はよく壊れるもので 溢れている 自転車も二三年だというし 壊れないのは 昔ながらの陶器の類いか? それでも最近のは マグカップの把手が ぽろりと取れたりする 僕たちは 壊れるのは当たりまえ 壊れたら 買い替えればいいと いつしか 思い慣らされて 暮している

【詩の森】一期一会

一期一会 淡々と語られる 言葉の背後に その人の情熱が マグマのように滾るのを 垣間見るこ…

【詩の森】国のバトン

国のバトン 小学校の 教科書をみれば その国が何を大切にしているか わかるのではないでしょ…

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【詩の森】奪われた子どもたち

【詩】奪われた子どもたち 男の子が二人 補注網を無闇にふり回しては 所在なげに立っている …

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【詩の森】まっすぐな人たち

まっすぐな人たち 歴史の現場に 立ち会うことはできないので 誰でも学校で教わった通りに覚…

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【詩の森】ちひろのこどもたち

ちひろのこどもたち 人々が幸せなら 戦争なんて望まないだろう 戦争ほど不幸なことはないと …

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【詩の森】ほほえみ

ほほえみ 雀は飛んでいるだけで 楽しいのだろう 大好きな雀を見ていると いつもそう思…

【詩の森】一杯のコーヒー

一杯のコーヒー 一杯のコーヒーを ゆっくりと味わう 暇さえないのに 今日という日を 味わうことができるだろうか たった一日さえ 味わうことができないのに 人生を味わうなんて 覚束ないだろう・・・ 毎晩九時に寝て 毎朝四時に起きています 夏は暗いうちから 小鳥たちが鳴き出して すぐに明けてきます 冬になると 四時は未だ 闇の中です まるで 定点観測のように 明け行く空の色を眺め 窓を過る鳥たちを 見ています 遠い異