東洋美術史 レポート+試験対策

東洋美術史のレポートと試験対策について書いていきます。

◆課題1
6つのテーマから1つ選択し、作品3点以上を取り上げて美術史の流れを具体的に論じる
①仏像の発生および初期仏像の様式変化(グプタ時代までのマトゥラー仏とガンダーラ仏を中心に)
②アンコール期の寺院建築と浮彫彫刻(バンテアイ・スレイ、アンコール・ワット、バイヨンを中心に)
③北魏から唐時代までの仏像の様式変化(雲岡石窟と龍門石窟を中心に)
④統一新羅の仏像彫刻(仏国寺と石窟庵を中心に)
⑤五代~北宋の水墨山水画(李成・范寛・郭熙を中心に)
⑥元~明の青花(元・洪武・永楽を中心に)


私は⑤の水墨山水画を選びました。無難に李成・范寛・郭熙の作品を1点ずつ取り上げました。
学習指導書の補足3に書き方が丁寧に説明されています。それに従って書いたら、合格はできましたが、評価は低かったです。

補足3のこと以外に求められていたのは、最初に水墨山水画の概要を説明することと、自分の視点で考察することでした。
このあたりは、西洋美術史Ⅰで書いた方法と違うため(西洋美術史Ⅰは重要事項を押さえることが求められていた)、科目(先生)によって違うのだと実感しました。


◆課題2
任意に作品1点を選択し、美術史の視点に立って考察する。さらにその作品が日本美術に与えた影響を考察する。


私は敦煌莫高窟の壁画を取り上げ、法隆寺金堂壁画への影響を書きました。
シルクロード関連のことにしたいと思っていたので、このテーマにしました。具体的に選ぶにあたって、日本美術への影響が先行研究で指摘されているものを、本を読んで探しました

こちらも、補足3と4で書き方が説明されています。今回はさらに課題1で指摘された、自分の視点での考察も取り入れました。結果は課題1と同じく、合格はしましたが評価は低かったです。

影響関係について調べていく中で、それまであまり指摘されていなかった要因が浮かび上がってきたので、それを指摘したのですが、より詳しく調べて慎重に考察するように、という講評でした。確かに読み直すと因果関係を書き表せていなくて、表面的な感じがするから、先生の指摘も納得です。それに丁寧な添削をしていただけて、嬉しかったです(正直、科目によってものすごく差があり、指導が雑な科目もあります)。

東洋美術史は評価が厳しめなので、書きやすいテーマで書くほうが無難かもしれません。でも既存の作品分析をまとめるのではなく、自分の考察を採点してもらえるのも貴重で面白いので、チャレンジしてみるのもおススメです。


◆試験対策

問1
用語説明、指定の語句1つを必ず使用する(50~70字)
問2用語説明、指定の語句3つを必ず使用する(150~200字)


東洋美術史の解答用紙はマス目付きで、文字数は厳密です。さらに指定の語句を必ず使用しなければならないので、かなり厳しいです。

何よりも大変なのは、出題パターンが全くなく、何が出題されるかわからないことです。だから、教科書1冊まるごと勉強して覚える必要があります

私は最初、過去問だけ勉強して試験を受けたら、初めて見る問題が出てしまい不合格でした。もちろん過去問と同じ問題が出ることもあります。指定の語句も同じなので、対策をしていけばすらすら書けます。
また、同年に出題されたものは出ないと考えて大丈夫だと思いますが、同じ国や同じジャンル(石窟など)が連続して出題されることもあるので、ヤマを張るのも難しいです。

それで、私の試験対策は、
過去問を調べて、それぞれ指定の語句と文字数に沿った回答を作る

教科書で触れられている用語(各地域・時代・ジャンルすべて)を挙げ、それぞれを200字程度にまとめた回答を作る

丸暗記する
というようにやりました。全部で80項目くらいになりました。
私は暗記に時間がかかるので、試験2週間前くらいから他の課題をやるのを一切やめて、この丸暗記に専念しました。

試験では、2問とも文字数が少ないので、時間が足りないということはありません。解答用紙の裏面に回答を下書きしてみて、文字数を確認すると良いと思います。

膨大な範囲を対策しなければならず、大変だと思いますが、頑張れば大丈夫です!私は東洋美術史に興味があったので、履修して良かったと思っています。ただ履修している人は結構少なそうです。

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