見出し画像

版画Ⅰ その1  スクーリング

版画Ⅰはスクーリング2単位(6日間)、通信課題2単位の計4単位科目です。
スクーリングでは木版かリトグラフのどちらか1つを選んで申し込みます。
私はリトグラフを選びました。リトグラフはプレス機などの機械が必要なので、授業ならではの体験ができました。逆に木版なら学んだことを家でも出来そうで、それも楽しそうです。

スクーリングは版画研究Ⅰと合同で、私が受けたときは、木版が43人、リトグラフは45人でした。抽選はなかったようです。1・2年生のほか、日本画や油絵の方も多かったです。芸文は私一人でした。
リトグラフでは、学習指導書にあるように、単色(黒)1点、多色1点の計2点を制作します。版には石の代わりにアルミ板を使用します。刷るときに版全体を濡らすのですが、描画したところだけが製版で親油性を持たせているのでインクがのる仕組みになっている平版です。

※私はコロナ前にスクーリングを受講しています。


持ち物
初日に使用する道具の説明があり、全員紙などを授業中に買いに行きます。
スクーリング持参物に記載されたものの中では、販売予定と書かれたもの(描画材など)は初日の説明後に買った方が良いです。
その他のものでは、ストッキングとゴム手袋は持参必須です。ウエスは、吸水性があってけば立たないTシャツなどが良くて、タオルは不可です。学内の世界堂でも買えます(大量に入っていて余るけど使いやすい)。


スクーリングの流れは
1日目午前 前提講義、版の準備
   午後 下図チェック、描画(単色版)
2日目午前 描画
   午後 第一次製版
3日目午前 第二次製版、刷り 
   午後 描画(多色用版)
4日目   描画+製版+刷り(色ごと・複数版を同時進行)
5日目   描画+製版+刷り
6日目午前 製版+刷り
   午後 講評

が大まかなスケジュールです。

制作工程
①下図制作
②転写
③描画
④第一次製版、第二次製版
⑤プリント



下図は家で準備していき、1日目にどれにするか先生と相談します。
決まったらアルミ版にニードルで見当を引っかき、フィルムとベンガラ紙を使って転写し、描画材で描き込みます。描画の時にどのくらい濃く描くかで版の色の濃さが決まるのですが、その調節が難しかったです。
製版は難しくはないのですが、工程が多いです。加減が分からないときにも、先生や助手さんが近くにいて質問しやすかったので助かりました。製版の後は少し時間をおかなければならないので、多色刷りでは複数の版を同時進行します。
プリントは自分の好きな色を作ってから刷ります。刷り終わったら、自分のインクが付いたローラーなどをきれいにした後に次の人が使えるようになります。刷る場所が空くまでの待ち時間がわりとあるので、多色刷りの版の数や描き込み具合にもよりますが、慣れてきた後半はゆっくりできます。私は4版作りました。版画なので実際は色の重なりで色数が増えて、画面上では7色になりました。
最後に希望者だけ、1色摺りのものに薄い黄色を重ね摺りしました(正式名称は忘れてしまいました)。紙が生成り色になって雰囲気が変わります。


版画Ⅰは私がとった実技系スクーリングの中ではずば抜けてゆとりのある科目でした。授業中にどなたかが言っていましたが、延々と描き加えることができて終わりが見えない絵画とは違って、版画は刷ったら終わりという潔さが、失敗の怖さもあるけど面白いです。


【版画Ⅰ・リトグラフ  スクーリング用に買ったもの】
スケッチブック B3          ¥1,263
ポスカ 黒細             ¥216
油性ペン 極細            ¥118
ゴム手袋               ¥235
絵皿                @¥172 *2
解墨(1本1,500円を5人で分けた)   ¥250
リトクレヨン            @¥168 *3
タフウォッシュ(布書き用ペン)   @¥96 *2
ダーマト               ¥80
面相筆               @¥818 *2
ニードル               ¥60
ウエス                ¥775
フィルム              @¥226 *2
いずみ紙 全判           @¥691 *2
上質紙 全判            @¥36 *3
アルミ板(授業中に材料費として集金)@¥700 *5

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?