閃光瞬く瞠目せよ
不安と支配に負けてはならない。見えない影は弱い自分自身かもしれない。
些細なことは大事の一端。結び目を指で一つずつ丁寧に紐解いてゆくように指を動かす。感情的にならない。負の感情で傷つけない。世界のひとつひとつを拾い刹那で紐解くことは時に自縄自縛になってしまう。
垂れ流さない。感染させない。遠くの潮騒は救済のメーデー。震える心体はコミュニケートしようとして音波や波長や心波と繋がりを求め耳鳴りを鳴らす。余白を闇に塗り込められないよう、自我を失い夢に溺れないように、発語を忘れないように。白昼夢か明晰夢かわからないけれど、音楽を鳴らし、唄い、言葉を拾い集めて美しい泡沫を湧き起こし、それは脳からのドーパミンの幸福の唄いであり言の葉。満たし、零し、ケ・セラセラ。と独りごちる。
居住する六畳の宇宙を整える。沸き起こってきた意欲と、空間の行間を刹那の音速を纏って苦しみの慟哭や血の流れる深淵に引き摺られないように光のある方へ、心のあるべき場所を求めて夜光虫になる。貪られないように、自失しないように自立と自律。ニュートラルな座標軸に点を打ち、線にしていく。発語して世界線を引いていきその平行する波に揺蕩う。発語する言葉と抑圧して秘める言葉。暗く重い深淵に堕とすのは脆い自らの言葉。誰かの骸の中に埋まる。水面に落とすのは柔らかな言葉、それはいつまでも記憶の中で煌々と光を放つ。
ほんとうはただの生活でしかない。だけども揺るぎなく、美しく、愛おしい世界線。人生は一度きり。魂の秘め事はいつまでも。神様なんてどこにもいない。目を瞑り眠る。私は幼心を抱えてどこかに駆け出していく。青い夢の中の花畑で瞬くたくさんの白い光のなか、顔を埋めて微睡んでいる。まだ、スプーン曲げの出来ない心体。
2022/04/24
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