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やぶさかでない ショーケンパロディその1

やぶさかでない
リリース:1986年5月28日

オリコン最高順位:2位
ザ・ベストテン最高順位:7位

とんねるず1986年度最初のレコードは「やぶさかでない」。
この曲からこれまでのビクターレコードからキャニオンレコードへ移籍する。
ビクターとの歌唱契約は1曲ずつだったとのことで、引き抜きでも契約違反でもなく、1986年春よりキャニオンレコード所属になる。
この辺の経緯は当時のラジオなどで話されていたが、ビクターとしては大きな魚を逃してしまった気分であっただろう。

そして歌手とんねるずをバックアップするのは、キャニオンレコード。
フジサンケイグループである。
オールナイトフジで人気に火がつき、夕やけニャンニャンでその人気を不動にし、さらにニッポン放送(これもフジ系)の「オールナイトニッポン」パーソナリティとしても活躍。
この頃、明石家さんまが自らのレギュラー番組がフジテレビ中心なことを「自分はフジッコ」とギャグで言っていたが、
とんねるずも、TV、ラジオ、音楽(それから書籍もフジ系の扶桑社から)と完全にフジッコであった。

なのに、キャニオン第一弾のシングルは、
TBSドラマ「お坊チャマにはわかるまい!」の主題歌。フジじゃないのかーい!である。
やぶさかでないは、萩原健一が唄う「兄貴のブギ」のパロディソング。

1975年リリースされたシングル「お前に惚れた」のカップリングである
「兄貴のブギ」は、曲間の台詞は水谷豊との兼ね合い。
ノリノリの曲の間に突然演歌的な台詞が入る。

あらためて聞き直してみたが
イントロの入りから曲のながれまで
「やぶさかでない」は「兄貴のブギ」のパクリ・・・いや、オマージュであるw

「兄貴のブギ」も「やぶさかでない」も
YouTubeやサブスクで聞くことができます。
両方の曲を聴き比べると、おいおい、とツッコミ放題です。

しかしこの曲がリリースされた頃、とんねるずの二人は中学生だったが
当時のワンフー達は(私も含め)まだ幼稚園や小学生低学年が多い。

もちろんSNSも無かったし、動画サイトも無かったあの頃は
「兄貴のブギ」など知らなかった。
かろうじて「傷だらけの天使」は知っていたので
曲間の台詞はショーケンと水谷豊を二人が演じているのはわかったが、
そうかぁ、「兄貴のブギ」かぁ。

だから
「ブギで行くぜ」
であって
ブギだから
「笠木シヅコ」
だったのね。

雨の西麻布の「双子のリリーズ」と言い、
まじめな曲の中にワンフレーズぶちこむところがとんねるず。

大真面目なパロディを歌うとんねるずは、
3曲連続のザ・ベストテン出演を果たし、
しかもこの曲がランクインしている時は
主演映画の撮影中で、
映画の撮影スタジオからの生中継。
もう完全にスター気取りなのです。
そしてその気取り自体も嫌味ゼロなのが、とんねるずなのです。

俳優、歌手を演じながらの「やぶさかでない」
ちなみにカップリングの「ドラマのエンディングみたいに」は
とんねるずファンの中では人気のある一曲である。


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