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夏コミイラストメイキング

総コンAdvent Calendar 2023 1日目の記事です。


C102で発行したサークル誌「C-MAGE BOOKS 10」に掲載されたイラスト「人外」のざっくりメイキングです。

このイラストは色を5色に絞って塗る手法で描かれており、線画もそれに合わせて場所によって色を変更しています。
解説はしていきますが難しい描き方ではないので皆さんも是非試してみてください!




下書き

普通の下書きです。なんか完成よりこっちの方が上手い気がする……


色決め

このまま線画…と思いきや、線画の色を定めるため5色塗りの色を決めます。私は色彩センスが壊滅的なのでボタン1つでいい感じのカラーパレットを作ってくれるサイトを利用しました。
coolorsは何度でも生成できる上に気に入った色をキープすることができるので使い続けています。


線画

使う5色が決まったので線画です。黒で描くのはつまんないなーと思ったので見やすい赤と水色を使って描きました。まあ後から線画の色を変えているのであまり意味はないんですが

瞳孔だけ色を変えているのはこの絵は自創作の絵でして、キャラ的に瞳を強調させたかったからです。
また、5色塗りのために塗る範囲を線画の時点で分割していたりします(鼻から顎に伸びる線)


塗り

とりあえず線画が完成したら色を置いてみます。コツは各色が大体同じ比率になるように塗っていくこと。そして線画の色を変えた時でも境目がわかるように色を配置することです。

どういうことかというと、下は完成イラストの一部を切り取ったものですが、

首と髪の毛が同じ赤色で塗られているので境目が分かりずらいですね。見方によっては首の部分を髪の毛だと誤認することもありうるでしょう。

一方こちらは右目のあたりですが

睫毛、眉毛と髪の毛(とついでに頬も)色は同じ水色ですが、先程の様に形が分かりにくいとは感じないはずです。

これは交差している範囲が狭いからです。

5色縛りという描き方の特性上、後から線画を無くすので絵における形の情報はシルエットのみになってしまいます。ここで隣り合うパーツを同じ色で塗れば境目の見分けがつかないし、かといって考えなしに塗り分けられるほど色数が多いわけではないためどことどこがどのくらい接しているのか、そしてどこにどう色を配置するのか考えなくてはいけません。

これは左目の部分ですが、こっち側は睫毛、眉毛と被る範囲が右目より広かったのと瞳の線画の色と被るため髪の色を白にしました。ついでに白の範囲が少なかったため眉毛も後から白くしました。

両目とも眉毛と髪が同化してるがいいのかという意見に関しては、今回瞳を特に強調したかったことに理由があります。

よく見ると髪の毛は眉毛と同化し睫毛を覆い隠していますが瞳の線画は貫通していません。まあ右目はそもそも色が同じですがそこはうまく色が決まらなかっただけなので流してください。
瞳の線画>髪の毛>睫毛、眉毛という構造にすることでイラストを見た時に瞳に違和感を与えることを狙っています。

そういうねらいがあったので別に眉毛は目立たなくても良かったわけです。故にわざわざ境界線がわかりやすいように色を変える必要もありませんでした。


5色塗り、単純ですが意外と考えることが色々あります……!


線画色変え

色の配置が決まったら後は線画の色をいい感じに馴染ませるだけです。ここら辺は特に言うことないです。

最終的にこんだけ色を変えました〜白い部分は全然わかんないですけど!



文字入れ

まあご飯の上に乗るふりかけみたいなもんです。雰囲気でていいでしょ………

とりまこれで完成です。5色塗り、作業時間が短い割にとりあえず作品としては出せる絵が描けるので締め切り直前に何か描かなきゃ行けないって時に使えます。


それではまた!

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