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イオ、実際は何してるのか問題

スキュラの聖獣拳って、イオ本人そっちのけで獣たちが瞬を攻撃しているように描かれていますよね。見た目どおり、獣のオーラが敵に襲いかかっていると考えてもいいのかもしれませんが、実際にはイオ自身の体術…パンチやキックによる攻撃で、それを獣のイメージで表現していると考えた方が、聖闘士や海闘士の闘いには相応しい気がします。
というわけでタイトルどおり、「イオの技は実際には何をしているのか」を、ツナ缶ちゃんは子供の頃から考えつづけてきました。嘘です。子供の頃に一度匙を投げて、最近『海皇再起』のため必要に迫られて久しぶりに考えました。原作中に登場した順に、現段階での考えをここにメモっておきます。

①「美女の足元から六つの野獣が襲いかかってくるうーッ」攻撃
美女の幻から最初に仕掛けた攻撃。瞬が「幻覚ではなく現実だった」と言ってるので、六つの技を手加減しながら、ローリングディフェンスに防がれる程度の威力で次々と繰り出したのかな? と思います。

②イーグルクラッチ
鱗衣における鷲パーツは、両腕の前腕部に装着された爪。この考察では「鱗衣でその獣に対応するパーツ」と「攻撃に使用する身体部位」をできるだけ一致させたいと考えていますので、まずは「両腕による攻撃」と仮定します。
イメージ画では飛来した鷲の爪が瞬のボディにヒットしており、その後に脇腹から流血しています。さらに「サークルチェーンの防御を軽々と破って入りこむ」と評されており、イメージ画どおり猛禽類の急降下のような接近動作が想像されます。clutchは「掴む」という意味なので、単に引っ搔くというよりは、鷲が獲物を捕らえる時のようにギュッと指先を食いこませているのでしょう。
まとめると、「鋭いジャンプからのクロー攻撃」。おそらく両腕でも片腕でも出せるでしょうし、瞬間的にダメージを与えるだけでなく、掴んだまま傷を深くするような使い方もできるんじゃないでしょうか。

③ウルフズファング
鱗衣の狼パーツはマスク。とはいえ、頭突きとか噛みつきとは考えにくいので、いきなりですが今回、パーツと攻撃使用部位の一致は諦めます!
イメージ画では、狼が疾走して瞬を吹っ飛ばしており、突進力を活かした直線的な打撃技だろうと想像できます。仕掛け罠状のワイルドトラップで迎撃されているところから、足元が弱点なのかも。
攻撃手段が拳なのかタックルなのか、意表をついてやっぱり頭突きや噛みつきなのか、細かいところは分かりませんが、イーグルクラッチがスピードに優れた空対地攻撃とするなら、こちらはパワー重視のダッシュ攻撃という形で対を成しているように思えます。

④クイーンビーズスティンガー
鱗衣の蜂パーツは右手首に装着された針。
実際に、右手の人差し指がカッと光った後、蜂のイメージ画をはさんで、瞬の腹部に電撃が走っています。これは単純に、スカーレットニードルと同じく指による急所へのピンポイント攻撃という解釈で問題ないでしょう。

⑤サーパントストラングラー
鱗衣の蛇パーツは左手首。また二度目に使用した際、左腕をニョロッとした軌道で繰り出す動きが描かれているので、左腕で仕掛ける技なのは間違いないでしょう。
イメージ画では大蛇が瞬の全身に巻きついて締め上げています。ここから想像されるのはベアハッグのような、立った状態で体幹を圧迫する胴締め技。またstrangleには「窒息させる」という意味もあるので、胴だけでなく首も絞めてほしいところです。
となると左腕一本で極めるのは流石に難しいですが、スキュラのオブジェ形態では、両脚のパーツをつないで大蛇の胴体を構成していますので、ここは贅沢に残り三本の手足も使っていると考えましょう。
まずは作中の描写通り左腕で敵を捕らえる。右腕と両脚で相手の動きを封じて胴体を締め上げつつ、メインの左腕は首に巻きつけて窒息や失神も狙う複合技、というところかと思います。
なおツナ缶ちゃんは、ルー・テーズの師匠として有名なエド・ストラングラー・ルイスより先にイオでstrangleの意味を知った世代です。


⑥バンパイアインヘイル
謎の多い技です。無数の蝙蝠が瞬に群がり、噛みついて血を吸うというイメージ画ですが、実際に人間が「吸血」をするのは困難ですし、よしんば血を吸ってもイオ自身には何の得もありません。一体、実際には何をしているのか…?
結論から言えば「血を吸いつくす」とはあくまで比喩、すでに傷を負った敵にまとわりついて連続攻撃を加えることで、止血や回復の暇を与えず消耗させていく技なのではないでしょうか。あたかも金竜飛の舞々(チョムチョム)のように…。とするとバンパイアインヘイルとは、聖域決戦前夜の星矢と美穂ちゃんの会話以来の『あしたのジョー』オマージュなのかもしれません。なわけあるか。
もうひとつ、蝙蝠のレーダー能力になぞらえた「捕えられない」という設定ですが、鱗衣の蝙蝠パーツは翼。つまり翼の空気抵抗を姿勢制御に利用し、相手にまとわりついたまま反撃を回避する動作を補助しているのではないかと解釈できます。
なお『海皇再起』では、以上の解釈から完全に逸脱した「迷宮の出口をレーダーで探るために蝙蝠の群れを飛ばす」という使い方をしており、これに関しては弁解の余地もなく、結局はその場のノリとしか言えません。

⑦グリズリースラップ
コミックス15巻72ページで初登場した際、「グリズリースクラップ」と誤植されてしまった技ですが、正しくはスラップ(平手打ち)。
巨大熊がバーンと豪快な一撃を繰り出すイメージ画、またイオが「最後の仕上げ」と称しているとおり、六つの攻撃の中でも最大の威力を誇るのではないかと想像されます。
素直に考えれば熊と同じポーズ、廬山昇龍覇やホーロドニースメルチのようなアッパーカットかな?となるのですが、鱗衣で対応するパーツは熊の爪が装着された膝ガード。また、二度目の使用時には、実際に膝蹴りを放つようなモーションが描かれています。
つまるところ、名前は平手打ちなのに実際には膝蹴り、というモヤッとする技がこのグリズリースラップなのです。

いかがでしょうか。六つの聖獣拳の実態、皆さんもそれぞれ想像したことがあると思います。「この技はむしろこうなんじゃない?」と思われた方は、ぜひともご意見ください。

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