公式カップルと夢妄想について

 いつもご覧頂きありがとうございます。

 ちゅーりっぷと申します。

 主に漫画『鬼滅の刃』の二次創作をしております。作品が大好きで箱推しですが、中でも鬼殺隊蛇柱、伊黒小芭内さんを推しています。伊黒さんと言えば甘露寺蜜璃さん。そう、二人はとても素敵な公式カップルです。

 話は代わりますが、漫画『鬼滅の刃』と出会った経緯を。
 2019年の終わり頃に単行本を読み始め、2020年の春にリアルタイムで読みたくなりネタバレも平気なので最終回の数か月前から本誌も購入して読み始めました。

 最終回が終わった時には未発売の21、22巻が未読の状態でした。この時点で、伊黒さんはずっと気になっていましたが、甘露寺さんと結ばれて哀しくはあるけれども良かったという感想でした。しかし、伊黒さんの事が気になりつつも自分が読んだ中にほとんど伊黒さんのエピソードが無い。それはずっと気になっていました。
 そして7月に21巻が出て、それを読むもまだ情報が無い。どこでどうして二人は思いあっていたのか、無限城での二人の共闘もエピソードとしては弱く、とうとう8月の終わりに10月の発売が待てずに本誌の電子版を購入し読み始めました。

 そして知った衝撃の事実。過去。思えば自分が単行本を読み始めた2019年の末頃が本誌ではその内容でした。あの時本誌を読んでいれば、という後悔の念と、その時に知っていればもっととんでもない事(沼に落ちる)になっていただろうから、少しでも遅くてよかったのかもしれないと言う安堵の思い。

 とにかく伊黒さんの過去は衝撃で、これまで普通に面白いと読んでいた漫画に自分があっという間に沼に落ちるには十分でした。それから私はネットを漁りました。それまでも鬼滅の刃の考察などいろいろ読んではいましたが、数少ない伊黒さんの情報を探し回りました。

 そんな時、ある場所で鬼滅の刃の好きなキャラ(男性)について語る場所を見つけました。その時、私は伊黒さんが好きで好きで仕方ありませんでした。ですので、興味深くそこの話を読んでいました。

 ただ、その時の好きはあくまでアニメのキャラとして、ファンとしてでした。皆が好きなキャラの事を語っていました。どこが素晴らしく魅力的か。最初は原作軸に添った話でした。
 例えば伊黒さんでしたら、冷たくねちねちして見えるけれども、冷静で仲間思い。いざという時の意志の強さなど。

 ですが、皆の思いはどんどん高まっていきます。だんだん、こうだったらいいな、そう言う思いが綴られて行きます。この人(キャラ)は原作では書かれていないけれどももっと実生活を知りたい。どんなのだったのだろう。鬼殺隊であれば恋どころではないのか。いや、恋もしたかもしれない。あの時代ならお見合いだろうか。
 そんな思いがどんどんエスカレートして好きなキャラと付き合いたい、結婚したいとなっていきます。その発想にはびっくりしました。でも、同時に羨ましいと言うか素敵というか。純粋に恋する思いを素直に言えるなんてなんと素晴らしい事でしょう。好きな思いを語る人達が輝いて見えます。

 しかし、ふと思えば伊黒さんには公式相手がいます。好きではあるけれどもそれは揺るがない真実ですし、何と言っても私は甘露寺さんも大好きで、そう、二人そろってのその愛も大好きだったのです。

伊黒さんが好きーーー!

 そうは叫べますが、付き合いたいとか結婚したいとかは考えられずもっての外。でも、思いを語る人達の事も素敵で羨ましくもあり。

 もし付き合っていたらどうなるだろうか。大正軸でも現代軸でもその話が繰り広げられ、次第にそれがお話として語られるようになりました。それは伊黒さん以外でもとても面白く、まるで恋話しを聞いているようでした。
 自分も考えてみたい。でも、公式の甘露寺さんとの流れがあってさらにその魅力が増す伊黒さんの事を思うのは、申し訳ない気持ちと、でも好きだと言う切ない気持ちとが交差しました。
 ふと、私は伊黒さんと甘露寺さんの仲を見つめ応援する立場としての話を考えました。それが自分にできる精いっぱいの事。

 そんなある日、ある方が伊黒さんの話を語りました。それはまさに伊黒さんでありながら、そこにいるのは公式相手の方ではなくその方が語る別の恋の相手そのものでした。あれ?甘露寺さんは?と思いつつもその二人の関係はまるで違和感が無く。それは私にとって目からうろこの突き抜けた物でした。

 世の中には今いる世界とは別の世界がある。そこで別の自分が生きている。今生きている自分が選ばなかった道をその別の自分が生きている。そう言うパラレルワードともいうべき不思議な話も好きだった私は、その時ふと思いました。
 自分は甘露寺さんも大好きだ。その世界を壊したくない。でも、それとは別の世界を伊黒さんと作っていってもいいのかもしれない。

 そこから、私は伊黒さんが好きな思いを素直に書いていく事にしました。
(ですが、直ぐには書けなかった。そのような気持ちに持っていく事が難しく、まずは伊黒さんの人生を書きたい。そう思い、最初はそれを書き始めました。『超絶問題児の伊黒君』)

 とは言え、頭の中にはすでに立派な伊黒さんと甘露寺さんの素敵な設定が出来上がっています。優しく、強く魅力的な甘露寺さんに普通に敵う女性など滅多にいない気がする。ましてや自分など。甘露寺さんと比べたら自分なんかとても伊黒さんのお眼鏡にかなうわけがない。

 そんな自分は伊黒さんとの恋を考える時は少し甘露寺さんの性格を借りました。ちょっときゅんきゅんした性格でありながら落ち着いた伊黒さんとゆったり話す。少し恥ずかしかったけれども、自分の中にはそう言う一面もあったのだと思います。それを引き出してもらった。或いはそんな一面も肯定できた。

 そうこうしているうちに、甘露寺さん的な性格の一面だけではなく、普段の自分が出てくるようになって。

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 私はそれが二次創作での世界で『夢』『夢妄想』になるとはそれまで知りませんでした。いや、恋を語りながらも、自分のそれが二次創作の世界にいるとはあまり認められませんでした。二次創作を楽しむという事が今までなく、むしろ距離を取っていたからです。ですが、半年くらいして、やっと自分は『夢妄想』というのをしている、それは二次創作だと理解し、そして自分がとても傾倒している事も自覚したのです。
 でも思えば、物心ついた時から、アニメのキャラ、小説、漫画のキャラに恋をしていました。恋しても何もならないと言う自覚もあったから、このキャラのような人と現実に出会えたらなと思う事もありました。

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 私の夢妄想には初期の頃は一部甘露寺さん的な物、そして時間がたつにつれそうではない自分的な物、あるいはさらに自分というより夢妄想の話に添った物、そんな風に変わっていっている気がします。
 それは、伊黒さんが好きで伊黒さんと恋をしたいと言うのもありますが、伊黒さんとの話が自然と思いつくにつれてそれは自分というよりもいわゆる夢主として動いているなと感じます。だんだん、自由になって甘露寺さんではないけれどもそのような一面もある自分だったり、全くの普通の自分だったり、新たな夢主だったり。

 ネットで、公式相手がいないキャラを好きになるのは分かるが、公式相手がいる人を好きになる気持ちが分からないとんでもない、と言うのを目にすれば、それもそうだろうとも思いました。でも、好きになったものは止められなく。現実ならあり得ないですが、これは二次元の世界、公式相手がいるキャラであっても思いを馳せる事は許してほしい、そう思いました。もう本当に好きで好きで堪らなかったのです。

 公式カップルも好きなので、夢妄想をpixivに投稿する事にかなり抵抗もありました。それは自分が好きというだけでは済まされない、公式カップルを愛する人にとってあまりにも異端ではないかと。そして、逆に夢界隈においては公式カップルの事を話すのも異端ではないかとも思い。どちら付かずの自分の居場所はどこにあるのだろうと考えた事もありました。

 そして出た結論がどちらも自分。というものでした。

 先ほど書いたよう世の中には別世界、パラレルワールドが存在する。実際には分かりませんが、その世界観は自分にぴったりでした。今では伊黒さんと甘露寺さんの事を考える時には、全く夢妄想は思い浮かびません。それと同じように、夢妄想する時は私、というか夢主と伊黒さんだけの世界がある。

 それを素直に言って、それでもいいと言う人に自分の夢妄想を語ればいいのではないかと思うようになりました。

 最初の頃は、夢主の性格が自分でもうまくつかめず、半分甘露寺さんをイメージして書いたものもあります。
 それについてそのまま夢主として書いていいのか迷いました。そう言うものは正直にキャプションに書き、甘露寺さんパターンと、夢主パターンの両方を書く事にしようと思っています。
 そうでないもので、初期の頃、夢主として書いた物で原作軸に添った死亡ネタもありました。その時は甘露寺さんも出ず、伊黒さんも亡くなるで甘露寺さんへの申し訳なさと伊黒さんが亡くなる事の哀しさで筆が止まった事もあります。それが今回載せる予定の『手紙』でもあります。

 小説で伊黒さんと甘露寺さんのお話はあまり書きませんが、それは二次創作を始めたのが『夢』を語る場所だったと言うのが大きいと思います。そこにいる時間が長くて、夢妄想をする時間が多かった。
 ですがいつもそこにいるわけでもなく、公式の情報は普通にチェックしますし、その流れで二人の二次創作も目にします。どれもこれも素晴らしくて正直に言えば自分が書くまでも無いのではないかという気持ちです。

 それでも、今思い出せば、『夢』を語る場所に行く前、伊黒さんの事を知って自分がどうしようもなくなって、どうしても書かずにはいられず最初に書いたお話は伊黒さんと甘露寺さんのお話でした。そこが私の原点。そのお話は、自分の中で大切にしたいので公開する予定は無いのですが。
 そもそも、それを書いた時が夢の世界に行く前で更に二次創作など知らない頃で、なぜ自分でも書いたか分からない。それを発表するという事も考えられず、書き終わった後自分で満足し、それは自分の中に収めようとしまった物でした。

 一度、気が向いて診断メーカーでお題を出して勢いで伊黒さんと甘露寺さんのお話を書きました。(此方noteにある『鴇色の出会い』が、それです。pixivにも載せました。)そんな風に突発的に書く事はあるかもしれませんが、普段は素敵な漫画や小説の二次創作を楽しむ立場でいようと思います。
 夢妄想については語る場があるので、忙しくいつも行けるわけではありませんが、そこに行けば自然と夢妄想が浮かびます。ですのでこれからも書いていくと思います。

 絵についてですが、自分も下手ながら絵を描きます。描きながら気付いたのですが、夢主には興味なく、今回『手紙』(pixiv)で挿絵をしますが、夢主についての描写にはこだわらず、その絵の雰囲気に合う描写にしました。
 夢絵については自分は照れ臭く、他の人が描かれるのは面白く見ますが、自分は描けないなと気付きました。(多分、自分が1番描きたい絵はバトル絵の様な気がします。)ですので、『手紙』の挿絵以外に今後夢絵を描く事は無いと思います。もし描く事があればそれはそれでキャプションを付けます。

 ですので、絵に関しては伊黒さんと甘露寺さんの二人も大好きなので機会があれば夢絵ではなく公式カップルを描いていきたいと思っています。

***

 以上、夢妄想と公式カップルについての自分の立場を書かせてもらいました。

 公式カップル、或いは夢妄想のどちらかのみが大切な方は両方大切な私の事は受け入れられないと思います。そういう方々には離れられても仕方ないのかなと思っています。本当に申し訳ありません。お目汚し致しました。

 ですが両方大切な私でもいい、そう言う方でいらっしゃれば、これからもどうぞよろしくお願い致します。

 長くなりましたが、ここまで読んで頂き、本当にありがとうございました。

ちゅーりっぷ

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