見出し画像

綿の手紡ぎ練習

今年初めて綿花を育ててみました。
羊毛で糸紡ぎを始めたら楽しくて楽しくて、他の繊維も紡いでみたくなり綿花の種を蒔きました。
栽培知識もありませんでしたが丈夫なようで、綿花はすくすくと育ってくれました。
収穫の秋が到来した現在では、2~3日に1個2個のペースで実を摘むことが出来ています。

種まきをしたのはGW頃なのですが、6月には収穫後の事を考えた準備を始めました。
気が早いですが一応収穫出来るつもりで植えたので、万全の体制で初収穫となる綿を扱ってあげたいのです。
既に羊毛用の道具は持っていますが、紡ぎ道具は繊維の太さで道具も種類が変わります。
とりあえず絶対必要なのが、繊維をほぐし整える為の綿用ハンドカーダー、タクリ(綿用の手紡ぎコマ)、練習用のコットン。
タイミング良くフリマサイトに新品未使用品が出ていたので、セットで格安なラッキー購入ができました。

画像1

コットン用のハンドカーダーです。
針が細く面積に対しての本数が多くついています(108P)
ashfordの取手一体型で小さいタイプです。
通常のにぎり取手より扱いやすい気がしました。
検索しても72Pしか出てこないから古い商品なのかも?

画像2

タクリはスピンドルと同様の紡ぎコマですが、小さく金属で出来ています。
私が買ったのは真鍮製。
紡ぎコマは小さく軽いほうが早く回転し、細い糸を紡ぐのに向いてます。
綿紡ぎは織物での利用が多いでしょうから、細く紡ぐ為なんでしょうね。
回し方としては、サポートスピンドルのように机などに接地させて回すか、ドロップスピンドルのようにぶら下げてもいいみたいです。

画像3

そして練習用のコットンは、プーニーという紡ぎやすい巻いた形です。
ローラッグと同じですがよりギュッとし細く締めている感じです。
日本では篠やじんぎと呼ぶそうです。

いや、しかし。
何故にこれ、こんなにもゴミゴミ??
インド綿とのことでしたが、殻や葉屑のゴミ混じりが半端ないんですけど!!
確かにコットンは繊維混じりな生地ですけど、これ酷すぎないですかね(泣)

一度プーニーを解いてカードし直したらどうにかなるのかもとやってみましたが、どうにもならなかったです。
羊毛のゴミ取りは先が見える作業でしたが、これは取り除いても取り除いても真っ暗闇な作業です。
もう!絶対無理!!時間がもったいない!!!
諦めてこのまま紡ぐことにしました。

画像4

よし!紡ぐぞと気合を入れて、タクリを回しました。
んんん?羊毛と感じが違う!
繊維が伸びないし絡まないです。
それでも恐る恐る序盤の巻きを数回して、出来たところでホッとしたらブチッ。
その後1時間、何度やってもこの程度です。
綿、難しすぎる!!!!
綿紡ぎは日本の方の動画も多いです。
いくつも見返しながら悪いところを考えますが、全然わからないんですよ。
皆さんスルスルーっと美しく伸ばされ、クルクルーっと巻いていく。
いくら見てもマジック。
もうメンタルも弱り始めたので、他のスピンドル動画見始めました。
あぁぁ~、羊毛楽しそうだなぁ。

そしたらですね。
ロシアンスピンドルの回し方動画を観てたら、なんかちょっと光が差しました。
机や小皿の上で、かなりの速さでくるくるーっと回していました。
タクリも机などに先を接地させて回すので、同じ状態です。
あ。
もしかして圧倒的に回転数が少なかったかもしれない!
そうして同じようにロシアンスピンドルの要領でタクリを回してみたら、切れずに暫く紡げてきたんです。
ちゃんと伸ばし、ちゃんと回して締める。
羊毛で出来ているしと思っていましたが、角度や力加減の甘さで切れる要因になっていたのかと思います。

画像6

まぁ、頭では要領を得られた気になっても、切れずに紡ぐだけで精一杯。
太さなんて気にしてられませんでしたが、なんとか糸状にはなりました。
もう一本頑張って紡ぎ、糸紡ぎ機で双糸に合わせます。

画像6

完成後の糸を煮て撚り止めと精練をしました。
洗いでゴミも落ちてはいるものの、まだまだ残ってますね。

画像2

でもかなり白くなり、ふわふわさがUPしました。
ゴミがあるのを忘れそうなくらい(忘れないけど!)手触りがすごく良いです!
練習用だからと思ってましたが、これは何かにしたいです。

画像4

本当はハンカチとかにしたいところなんですが、ゴミは肌に当たれば痛いのでコースターにすることにしました。
わー!手紡ぎコットンなんて編むの初めてなんですが、このふわふわ感たまらないです。
綿100%って重かったりなので、綿ウールとか綿麻利用が多かったのですが、この軽さと触りだったら是非ウェアで着たくなります。
あれー?綿ってこんな良かったですっけ(笑)

画像5

シンプルにザクザク丸コースター完成です。
あぁ、これ夏に欲しかったわ。
沢山あっていいので、ゴミゴミの練習糸を作っても良い使い道が出来ました。

聞いていた通りの「羊毛の紡ぎより綿は難しい」というのを体感しました。
羊毛もまだ上手く出来てなどいませんが、それでも先に練習した事で綿でも多くの部分で対処出来ていると思いました。
収穫している綿をいい形で残せるよう、綿紡ぎの練習もしていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?