雪の降る毛糸
編み物がもっともっと楽しくなったらいいなと、色や染め方を工夫して制作しています。
そうして染めていたら、いろいろなシリーズが生まれました。
それぞれの良さを一つずつご紹介をしていこうと思います。
イメージ
アクセントが増える編み地になる毛糸を「降る」というシリーズにして毛糸を染めています。
メインの作品は「星の降る毛糸」という段染めベースのものなのですが、こちらからの派生作品として季節限定で出品する染めをしており、「雪の降る毛糸」はその中の冬の作品となっています。
雪曇りの空の様な色合いと白いアクセントで、穏やかな冬の日が表現出来たらと素敵だろうと染め始めました。
あくまでも妄想の空なので、青い空ばかりではなくメルヘンな色の空も表現していきたい作品です。
特徴
【靴下向け】
靴下タイプ(for socks)と呼んでいる、中央反転染めの糸です。
これは糸の両端を引き揃えて合わせ染める事で、糸中央を起点とし半量ずつが同じ柄になるものです。
糸の両端側からそれぞれを編み進めると、同じような色変わりで編む事が出来るので、2つで1組となるような靴下や手袋などに向いています。
(手作業ですので全く同じでは無いです)
図のように、雪曇りの空のような色合いの中、雪に見立てた白いアクセントが増える編み地になります。
ベースは5段階に分かれたグラデーション。
それぞれのグラデーションの中には薄い側から濃い側へと、白のアクセントが増えていきます。
アクセントは編むと1〜2目程度になるものなので、ポツポツと現れる様子が雪のように感じられるというわけです。
編み始める位置により色変わりの方向が変わります。
1〜2段階目のアクセントについて
薄曇りテーマの色の為、薄い側のグラデーション1−2段階は白アクセントが見え難い染まりとなっています。
残念ですがここを目立つ様ベースを濃くしてしまうと、雪曇りという色合いからは遠のいてしまうのです。
全体のイメージをバランスよくまとめるには、1〜2段目のアクセントは目立たないものであると決めるしかありませんでした。
肉眼で目を凝らしてやっと見つかる程度ではありますが、アクセントは必ず施しています。
色の性質上であるとご理解下さい。
模様について
アクセントの出方は、目数や針のサイズ、手の加減といったそれぞれの状況によって変わります。
模様があまりにも偏るようでしたら以下のようなことでご対処いただけたらと思います。
・一旦糸をカットして繋ぎなおすなどでアクセントの位置をずらす
・針の号数を変える
・作品のサイズを変える
100gと50g
雪の降る毛糸は100gと50gの2種を染めています。
100gはロングソックス、手袋、腹巻き帽子、レッグウォーマーなど長い編み地が必要な作品に向いています。
50gはショートソックス、ショートハンドウォーマーなど、短い編み地での作品に向いています。
通常女性Mサイズ靴下を編むには60g-70gが必要です。
50gの品の場合は別糸10gほどをご用意いただき、爪先・カカト・履き口などに利用して制作なさって下さい。
サンプル作品
商品と同じ染め方で糸を用意し、サンプル靴下を編んでみました。
女性24㎝サイズ。
2.25mm棒針を使っています。
上記でも説明しました通り、50g糸なので別糸をカカトに合わせることにします。
紺の糸を10g用意しておきますが、実際の使用は両足分で4gでした。
雪の降る毛糸は糸端となる薄い側から使います。
爪先から編み始めました。
先にも述べていますが白アクセントはあるものの、1番薄い側となる地色の中では全く目立たない状態です。
必ずあるのですが肉眼でやっと見つかるかどうか…というところ。
1段目に関しては雪が積もっている部分と、想像していただいたほうが良いですね。
そのままインステップを進め、マチで足底側を増やし終え、カカトへと移るところです。
グラデーションは4段階目まできました。
爪先ではアクセントはどこに?という状態でしたが、こうして濃さが増すにつれてしっかりと見えるようになりました。
数の増えていく様子も見て取れるかと思います。
カカトでは別糸の紺色を編み入れました。
丁度良いコントラスト!
好きな雰囲気でまとめる事が出来ました。
糸ギリギリまで履き口を編み、くるぶし上のショートソックスになりました。
もう片方も編んで完成です。
いかがでしょう。
雪が降っている感じは出ているでしょうか?
100gの糸の場合は、この5段階グラデーションの一つ一つがこの倍の量になるとお考え下さい。
アクセントは1-2目の色なのですが、今回2目なところが多かったようで横長に見えるところが目立っています。
なんとなく吹雪いているような降り方にも思えてきますね。
おわりに
冬が楽しくなるようにと考えた、雪の降る毛糸です。
11月~1月の期間限定の染めにしています。
手染めですので沢山はできませんが、温かみのある雪景色になるよう楽しみながら作りますので、どうぞ宜しくお願いします。
現在の販売品はストアページまたは下記リンクからご覧いただけます。
良い糸がありましたら宜しくお願いします。
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