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【朗読? 声劇? 台本】二つ名が「バーチャルバニラ」という戦士

配信内でテーマを決め、要素をリスナーさんにもらって書き上げたSS
男性だと、バーチャル世界のキャラ(アバター)として
女性だと、アバターの中身として
演じられるように執筆しました。
動画リンク https://youtu.be/RVk5vmD8iL0
TwitterにUPする用の動画にするなら、早口で演じないといけない系

俺の名前はロッキー・ゴレット。
キュリオシティ―で戦士をしている
いわゆるゴリマッチョなイケてるメンズだ。
と言っても、
リアルにゴリマッチョなナイスガイというわけではない。
フルダイブという、五感を丸ごと仮想空間に転移できる
ファンタジー世界で、そういう体躯を手に入れただけの
本当は、花も恥じらう十六歳の女子高生だったりする。
おじさんが、美少女になりたいと言っているような感じで
私は、でっかいバトルアックスを振り回す、ゴリッゴリの戦士に
なりたくて、この世界に飛び込んだ。

「おおい、バーチャルバニラ!」

相棒のマシュが、羊皮紙を振りながら、駆け寄ってくる。
ちなみに、彼は細面のシルバーグレイな眼鏡イケオジ姿だが
中身は、どんな人間なのか、相棒である私……もとい
俺も、知らない。

「その名で呼ぶなと言っているだろう。俺の名前は――」
「わかってるって、ロッキー。だけど、こっちのほうが
 通りがいいだろう?」

悪意のない人畜無害全開の笑みを向けられて
俺は深く大きなため息を
これ見よがしに、吐き出した。

そう、俺はこの世界でバーチャルバニラという、二つ名をつけられ
なぜか、その名前のほうが世の中に浸透している。

肩を丸めた俺の、たくましい二の腕を、ポンと叩いたマシュが
楽しそうに歯をむき出した。

「しかたがないだろう。
 おまえはいつも、甘い香りがするんだから」

そう……俺はついつい、この世界のスイーツを堪能しすぎて
いつも甘い香りをただよわせている。
そのせいで、こんなあだ名をつけられてしまったのだった。

――だって! この世界だと、いくら食べても太らないんだもん!!

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