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【シチュボ台本】キミノカケラを食べたい

明るく爽やかにすると、サイコパスぽくなるかもしれないデスね。

あれ? 爪、伸びてきたね。
切らないと……。
切らせてくれるよね?
ありがとう。
じゃあ、ここ……座って。

はい……まずは、右手から

SE:爪を切る音

はい、できた。
じゃあ、反対の手

SE:爪を切る音

よし……でき、た。
うん、上出来。
これで、うっかり引っかかれたりしなくてすむ
なんてね

さて……この爪……
君の一部だったもの……
今日は、どうしようかな

え?
当然、食べるよ。

だって、ついさっきまで、君の一部だったものだからね。
髪の毛よりは、食べやすいだろう?

そうでもない?
そうかな。

だって、爪の垢を煎じて飲む……って言葉が、あるじゃない?

え。
意味が違う?

あはは……まあ、細かいことは気にしない、気にしない

すり鉢でつぶしたら、料理に混ぜやすいし
味だって変わらないし
ほら……なんだっけ?
味の変わらない、栄養食品があるよね。
飲み物とかに混ぜるやつ。
食物繊維だっけ?
違ったっけ。

まあ、いいや。
ああいうたぐいのものだと思えば、いいんじゃない?

変……かな?
好きな人と、ひとつになりたいってだけなんだけど。

とても純粋な恋心というか、愛情というか
盲目的な恋……って、思ってくれないかな?

食べてしまいたいくらい、好き
愛しているから、ひとつになりたい

ほんのわずかでも、はなれていたくない

だから、ペアリングをつける人がいたり
するんじゃないかな?

相手と一緒にいる、
離れていても、繋がっているって気持ちになりたくて……

これだって、おなじだよ。

君と一緒にいる
離れていても、繋がっている

そう、感じたいんだ。

繋がっているって気持ちだけじゃ足りないから
ほんとうに、ひとつになっちゃえってことで
君の爪を……さっきまで、君だったものを食べるんだよ

しかも、これを収穫したのが自分っていうところが
ミソ……だよね

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