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青柳拓監督の最新作『フジヤマコットントン』 公開初日(2024.2.10)

『フジヤマコットントン』とはどんな映画

青柳拓監督(1993年生まれ)の劇場第3作『フジヤマコットントン』は監督の故郷、山梨県甲府盆地の真ん中にある障害者福祉施設「みらいファーム」を舞台に、そこに通う人たちを1年かけて撮影したドキュメンタリー映画です。

この映画のチラシにある青柳拓監督の言葉を読んでほしいです。相模原障害者施設での殺人犯、植松死刑囚の言葉「障害者は生きてる価値がない」へ、この映画がアンサーだと。これを読んだら青柳監督の映画を観に行かない選択はありませんでした。

なお、相模原の事件に関する描写、言及する場面は映画には出てきません。みらいファームの人たちを撮る。その姿勢に、魅力的な一人ひとりである彼らに「アンサー」はあるということだと思いました。

今日2月10日が公開初日。ポレポレ東中野に観に行きました。

カメラはまず「みらいファーム」の朝を映します。利用者のひとり、さえぐささんのちょっと調子っぱずれな挨拶から始まり、そこからそれぞれのリズムで「花の世話」「種を蒔く」「絵を描く」「布を織る」という日課があります。カメラはそんな彼らの生活を丁寧に捉えていきます。

公開初日の舞台挨拶


青柳監督  みらいファームという場所は母が長年勤めている福祉施設でして、映画の中でも「青柳さん、青柳さん」と声がかかるんですけど、それは僕じゃなくて母のことなんです(会場笑)。母から職場のことを聞くんですよ。何気ない話なんですけどね。めぐさんやおおもりさんの話も聞く中で、めぐさんて「織り」の位置からみらいファーム全体を見渡せるなって。僕は最初にめぐさんに興味を持ったんですね。どんな人か見たい。撮りたいって。

撮影の山野目光政さんにもポレポレの外で話を聞きました。「(青柳監督は)親近感がわく人、距離感が近いタイプ」。
もうひとりの撮影担当、野村真衣菜さんにも同じ質問。「(青柳監督は)時間をかける人。うなってでも(被写体に)付き合ってくれる。ずっと待ってる人」。

取り急ぎ、舞台挨拶の模様をアップしました。感想はまた後で書きます。

追記(2024.2.11)青柳監督からのリプライを追加しました。



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