時代に逆行する歌手たち...ショートフォーム時代に登場した「ロングフォーム」音楽の価値

平均映像の長さが15秒から最大10分を超えない、速くて刺激的な「ショートフォーム」コンテンツが一つの流行として定着した。 しかし、最近、これに対する反動でロングフォームコンテンツの魅力が注目されるケースが増えている。

代表的にユ・ジェソクが進行するトントンチャンネルの「言い訳で」、十五夜「ナ・ヨンソクのナブルナブル」、妖精ジェヒョン「妖精の食卓」、Chimchakman「浸透部」などだ。 「言い訳で」は平均1時間に達する映像が1200万回以上の再生回数を記録した。 「潜入部」もなんと5時間にも及ぶ動画の再生回数が2000万回を超えた。 ロングフォームに対する創作陣の欲求はもちろん、大衆の需要まで確認したことになる。

注目すべきは、このようなロングフォームコンテンツに対するクリエイターの欲求は、放送界だけではないということだ。 歌謡界も時代の流れに沿って曲の長さがどんどん短くなっている。 主な音楽配信媒体がCDからデジタルストリーミングに移り変わり、3分台後半が主流となり、最近ではTikTokなどのショートフォームコンテンツが人気となり、曲の長さが2分前後まで短くなるなど、大多数の大衆音楽は時代の流れに従う雰囲気だ。

ところが、放送界がロングフォームのコンテンツに注目するように、歌謡界も時代に逆行する5~6分前後の長い音楽に対する関心も高まっている。 イ・スンユンは正規3集発売に先立ち、その中から8曲を選定した選抜アルバム「逆性」を去る3日に発売したが、タイトル曲’滝’の長さはなんと6分に達する。

イ・スンユンは「この時代になぜ'滝'がタイトルになれないのかについて多くの悩みを抱いた。 6分を超える曲なのにタイトルにしたかった」とし、「結局、私が聴衆と接する時間の中で最善を尽くすことが重要だと思い、このような時代にロングフォームの音楽をすることも有意義だと思った」と伝えた。

イ・スンユンだけでなく、防弾少年団(BTS)のRMが最近発売したアルバム「Right Place, Wrong Person」のタイトル曲「LOST!」も5分、IUの「The Winning」の先行公開曲だった「Love wins all」は4分30秒、イム・ヨンウンの「暖かさ」と「Home」はそれぞれ約4分前後で構成されている。

ロングストリームの楽曲を掲げる歌手の特徴は、事実上、トレンドを追うことなく、すでにファンがしっかりと形成されている場合がほとんどである。 それだけに、現在の歌手にとって長い流れの曲を選ぶことは冒険のようなものだ。 短い流れの曲が普遍化され、正規アルバム発売をめぐって業界で"客気でなければ不可能"と言われるのと同じ文脈で見ることもできる。
(客気:物事にはやる心)

もちろん、曲の長さが完成度の高い音楽であるとは限らない。 しかし、すでにファンを形成している歌手がトレンドにとらわれず、完成度に焦点を当てて一つの「作品」を作り上げるという点では、大衆音楽界で意味のある動きと言える。 事実、最近の歌は音楽の物語よりも、中毒性に焦点を当てている。 このような流れとは異なり、曲の中で一つの物語を完成させながら作品の価値を高めているのだ。

ある歌謡関係者は「過去には一つのドラマのようにミュージックビデオを作る場合がほとんどだった。 それは曲自体が持っている物語が一つのドラマを作ることができるほどしっかりしているという意味だ」とし、「しかし、最近の曲は物語よりも見せることに重点を置いている。 それがトレンドだが、それに逆らう試みが、大衆音楽界の音楽的多様性に力を与えると期待している」と話した。

[デイリアン:歌謡展望]
パク・ジョンソン記者 240709

(DeepLによる訳)

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