【EDH】大衆扇動者ブリーナ 100枚解説


1.はじめに

普段はレベル分けでだいたい8前後を目安に遊んでいるのですが、cEDHで遊んでいる強い人たちが時々やってる100枚解説とかいうのが思考整理に丁度いいと聞いたので土佐日記の冒頭みたいな気分で自分も書いてみることにし、さらにはもののついでにと投稿までしてみたわけです。土佐日記と違い、ネカマでもバ美肉でもない上に文才もないのはご容赦下さいませ。
また勝手な決めつけで申し訳ないのですが、こんなものを読みに来た人は面白半分でオタクカードと怪文書を求めているに決まっているため、ご期待通りそれらを書いていこうと思います。よろしくね。

2.ジェネラル

大衆扇動者、ブリーナ Breena, the Demagogue
固有色は白黒。白黒といえばティムナ系の共闘デッキが存在し、それとの比較でブリーナは暴力と共闘したティムナなどと不名誉な呼ばれ方をしているのだが、雄弁術という大変知的な魔法を扱うシルバークイルのキャラクターが脳筋であるなどとそんなことがあるはずもない。よしんば脳筋だったとしてもインテリジェンスな肉体美を拳を用いて知的に語るのがシルバークイル流であろう。異論は拳で黙らせるという事だろうか。

ジェネラルのテキストについてであるが、ここで改めて確認などするぐらいならwikiでも開けという話なのでコピペする気もない。注意すべきは効果の誘発時と解決時にそれぞれライフ量を確認するタイミングがあり、最大で2ドローして対象を取らずに+1/+1カウンターを4個置く、とそれだけである。
一応対戦相手にも選択肢はあるのだが、ドローした対戦相手に向けて此方の育ったクリーチャー群が殺到するだけであり、結果的に1ドローに対して森の知恵どころではない痛みを味わって絶命するか引いたカードを使ってクリーチャーの攻撃に対処するかを選ぶことになるのがオチなのであまり気にする必要もない。少なくとも自分がドローできないターンには着地させないようにするべきではあるため、そういう意味ではエドリックに似た何かと表現するのも適切なのだろう。

3.ジェネラルから見た構築方針の選定

ジェネラルの都合上、まず小粒生物でドローを誘発させる必要がある。つまりはティムナと違って更地にジェネラルから着地とはいかず、先に出しておくための小粒生物はキープ基準となるほど重要度が高いのである。
能力の内容についてもクリーチャーのコンバットに際して誘発し、カウンターを置いて強化しつつドローするがゆえにクリーチャーを用いたスタックスやミッドレンジ戦術と相性が良い。その上でどれほどスタックスに寄せるか、逆にミッドレンジに寄せるのかはプレイヤーの好みによるだろう。

一応白黒という色はスタックス偏重で組むこともミッドレンジとしてのバリューを重視して重量級クリーチャーを積んで多元宇宙の突破などのリアニスペルを叩き込む形にすることもできるのだが、スタックス重視であれば生物サーチのある緑を、重量級ミッドレンジであれば波止場や脱出などのある赤をそれぞれ足さない理由がないという消極的な理由から、ブリーナについては軽めのミッドレンジが望ましいのではないかと筆者は考えている。
つまりはただ暴力と共闘したティムナが欲しいだけなら素直にカマールやダーゴといった暴力存在、もしくは木霊やジェスカといったボードを強くしつつフィニッシュのハードルを下げてくれる存在と共闘してジェネラルという実質的な初期手札とデッキの固有色を増やし、ついでにマリガンの受けも広げた方が良いというわけである。悲しいね。

4.デッキ概要

動きとしては、先述の理由から大量に採用した1~2マナ生物群を並べてからブリーナを着地。その後はレインジャー長などを構えながら暴力を振り回して散々楽しんだのちに様子を見ながらコンボを決めるだけである。
つまり、デッキタイプとしてはターボでもスタックスでもコントロールでもなくむかつきミッドレンジに該当する。中にはスタックスみたいなカードもちらほら見える上、ミッドレンジと言い張るにはそれらしいバリューカードが少ない気もするし、実はアグロなんじゃないかとも思ってしまうが、それでもあくまで構築思想は軽めのミッドレンジであるため、これはミッドレンジである。バリューカードの少ないミッドレンジなどミッドレンジの戦術として破綻しているのではないかと思うミッドレンジ愛好家の賢い読者もいるだろうが、これもブリーナの誘発能力によって奇跡的かつ暴力的に成立するのである。

少し話は逸れるが、ミッドレンジ戦術を取る上ではまず長期戦でリソースを稼いでいくカードとしてジェネラルを運用する必要がある。そして採用すべきコンボは長期戦で揃えられた対戦相手の妨害を捌いて決めるために必要枚数や必要マナ総量の少ないものが望ましい。更にターボむかつきと違って想定するゲームレンジが長いことから此方のゲームプランが対戦相手の動きに影響されやすい性質があるため、それを防ぐためのカードもいくらか採用することとなる。勿論これに該当しないジェネラルを用いたミッドレンジも存在するが、ジェネラルの役割とデッキの中身の役割が入れ替わるといった程度で基本的な考え方が大きく異なるものではない。

こういった事情からブリーナは勝ち手段となるコンボの選定に頭を悩ませるデッキとなっている。勝ち手段に乏しいミッドレンジなどお祭りよろしく盤面を盛り上げるだけで永遠に勝たない三下キャラなのだ。勿論スタックス偏重であれば勝ち手段に多少手間がかかっても構わないのであるが、ミッドレンジとしてはそうもいかない。となると白黒という色で利用される現実的な軽量コンボの候補は納墓などを起点とした墓地利用系リアニメイトコンボ、対称な対応と敵対工作員のコンボの2種類になる。また、直接のフィニッシュ手段とはならないがフィニッシュと同等と扱えるものの候補として最後の審判を用いた1枚コンボ、ボーラスの城塞からの踏み倒し、法務官の掌握による勝ち手段の拝借がある。他にも出現ネクポ、むかつきといった大量に手札を確保するタイプのものもあるにはあるが白黒という色ではそちらは信頼性が高くないためフィニッシュと同等とまでは扱えない。そして、それ以外の勝ち手段となるコンボは軒並みマナ総量が重いか、軽くてもブラッドクランクのようなすぐには決まらないコンボ、もしくはリアニスペルで出したラザケシュでかき集めた方が早いレベルの3枚以上のカードで成立するコンボであり、他のミッドレンジデッキが用いるマナ総量の少ないフィニッシュ手段と比較して著しく見劣りしてしまうことは否めない。むかつきからの最後の賭けや死の国からの脱出が仕掛けとして成立しているのを見れば白黒のそれは随分悠長なものである。

そのためプレイとしてはコンボカードを手札でもじもじさせながらブリーナで大きくした盤面を使って上手くゲームを動かしていくことが求められる。とはいえライフを詰められて余裕のなくなった相手が決めようとするコンボの上からこちらがしっかりインスタントタイミングでコンボを決めていけるのかと問われると、当然ながらDDルートではできず、対称工作員や城塞コンボについては出現領域を添える必要があり、アブデル・エイドリアンの無限明滅では納墓ネクロマンシー+αで決めるしか方法がないため、殴った結果として動いた状況について全ての対応を押し付けられ尻拭いをするだけで終わることにならないよう慎重にライフを削っていく相手を決める必要がある。

5.デッキリスト&解説

とりあえずカードタイプで大別し、ふんわりと役割ごとに並べていく。

・・・クリーチャー28枚

先ほど役割ごとに並べると言ったな?あれは嘘だ。こうして舌の根の乾かぬ内に嘘をつくのが雄弁術なのである。それはともかくクリーチャーに関してはレインジャー長でサーチ可能な1マナ、ブリーナ着地前にキャスト可能な2マナ、レインジャー長それ自体の3マナ、そしてその後の4マナ以上と、それぞれマナコストに応じた役割を持っているため結果的に役割とマナコストがほぼ一致している。そのためここのみマナコスト順に列挙する形となる。

・歩行バリスタ
ブリーナのオリカ1号。+1/+1カウンターを弾丸として射出するパイオニア出禁の壊れカード。レインジャー長の起動後にアブデル・エイドリアンを用いて無限マナを出したあと、再度レインジャー長を釣り上げてサーチしてくるカードは大体これである。また道中においてもブリーナと並んであらゆるシステムクリーチャーをハチの巣にする化け物っぷりを発揮する。

・熟達の刃の精鋭
ブリーナのオリカ2号。コンバットに参加するだけで唐突に強制ブロックを強要する姿は、まるで頭からチェンソーでも生えているのかと錯覚させる。とはいえ特にそれ以外の使い道はない。挑発効果は対象を取ることと、アタック先のプレイヤーがコントロールする生物のみが対象範囲であること、そしてタップ状態だろうが関係なくアンタップさせてブロック指定ステップに持ち込めることだけ気にしていればそれで良い。

・有望な信徒
ブリーナのオリカ3号。起動効果の3マナは重いが解呪効果もそれを支援する訓練効果もどちらも優秀であり、スタンやパイオニアの白系アグロを支える最強1マナ生物としての貫禄を感じさせる。そしてこれがレインジャー長から持ってこれるということは墓地利用系コンボやボーラスの城塞を用いるとはいえ檻では止まらないのだということを意味している。ついでに後述するアヤーラの誓約者との相性も最高である。

・徴兵士官
これもブリーナのオリカ……というわけではなく、ただの令和のサバンナライオンである。オリカの列挙が終わったかと思えばスタンの白系アグロでも組むかのようなカードを出してくるなというお叱りの言葉が聞こえそうであるが別にふざけているわけではない。大真面目である。
レインジャー長の起動後にアブデル・エイドリアンを用いた無限マナを出した後で歩行バリスタが墓地に落ちてしまっている場合、dance of the deadであればそのまま歩行バリスタを釣り上げられるが動く死体やネクロマンシーではそうもいかない。そういった場合、このサバンナライオンはレインジャー長で持ってこれる無限マナの吐き先として機能するサバンナライオンとして選択肢に浮上するのである。つまりは歴代のサバンナライオン達の中でも最強格のサバンナライオンと言って良いだろう。最強サバンナライオン決定戦があれば間違いなく優勝候補筆頭である。

・エスパーの歩哨
ここまでくるともう流石にブリーナだけのオリカとも言い切れないため、これについて特に何も言うことはない。+1/+1カウンターを置いて育てれば要求するマナ量を上げられるというだけである。

・セラの高位僧
1マナ6/6飛行絆魂。ブリーナ誘発解決で10/10飛行絆魂にもなる。圧倒的な暴力性を備えた相対性黒タイタン理論の申し子の爆誕である。打点は高いがそれだけなため、別のカードに入れ替えてもいい。

・雨ざらしの旅人
出現領域、ウルザの物語、爆発域、アーボーグ、ファイ塔などをサーチしてくる物騒な旅人。起動効果を使う場合はこれ自体がアタックに参加できないという悲しき制約はあるが、ブリーナで育てておいてブロッカーとして立てておくのも悪くないため大きな問題ではない。当然ながらレインジャー長の選択肢のひとつである。

・ギラプールの希望
普通のデッキがレインジャー長から持ってくるカードであるが、流石にこのデッキにおいても無色1マナで出せる1マナ生物は欲しいため必然的に採用される。特に言及すべき事はない。

・ドラニスの判事
このカードについて今更ここで語ることなど何もない。強いて言えばこれが稲妻で焼かれる前にブリーナで育てると四方八方から咽び泣く声が聞こえるかもしれないぐらいである。

・スレイベンの守護者、サリア
スペル系デッキを咎める重要なカード。今日も彼女は様々なフォーマットで活躍し、そして様々な手段で除去されている。このデッキにおいてもそれは例外ではなく最終的には弱者選別やランクルなどで食べる餌になる。

・静寂をもたらすもの
飛行絆魂と強力なインクの染みを持つフレンチバニラ。絆魂を持っているので+1/+1カウンターを置けばライフレースを破壊してくれるが、インクの染みの存在により最終的にはサリアと同様に弱者選別やランクルの餌になる運命を持つ存在である。

・悔恨する僧侶
墓地対策生物。当然ながらこのデッキにおいて起動で生贄にする必要のある生物が強い要素など1ミリもないが、それでも飛行持ちという点も相まってブリーナの誘発条件となる種生物を出しながらコンボを牽制できるのは悪くないため採用されている。対象を曲げられる可能性はあるので過信はできない。

・聖戦士の奇襲兵
上記と同様に強くはないのだが、スペルを入れるよりは生物を入れる方が強いことと瞬速持ちである事も加味して採用されている。何度も言うがあまり強くはない。

・新たな地平の識者
別にこれはブリーナのオリカではない。それなりに強い効果の熊ならば採用基準を満たしているというだけである。

・堂々たる撤廃者
このデッキはティムクラではないので不採用……と言いたいところではあるが、このデッキは暴力と共闘したティムナであり、なおかつ2色デッキゆえのシンボルの濃さをある程度許容できる構造を持つことと、ダブルシンボルとはいえブリーナ着地前に出せる2マナの熊としてカウントするのも無理な話ではない事を鑑みれば、コンボという面で攻め手に欠くブリーナではこれを着地させること自体が対戦相手のミスを誘いやすい悪手となりうるという点を差し引いてもまぁ仕方なしの採用である。

・アヤーラの誓約者
ブリーナのオリカ4号。少々面倒な効果のサーチ生物。詳しくはリリースノートを参照されたし。
これ単体では決して強いカードではないが、カウンターを4つ乗せた後で有望な信徒や新たな地平の識者と併用してブロック指定後にでも起動効果を用いて誓約者のカウンターを減らすことによってサーチ効果を利用できる小テクは存在する。

・オークの弓使い
EDHでは誰が見てもクソつよイカれバグぶっ壊れカードであるが、このデッキではさらに強い。何故なら1ターン目に生物を出さなくてもブリーナ着地前にこれを出すだけで能動的にライフ差を作ることができるからである。現在、能動的にライフ差を作れる2マナ以下の生物といったらこれと鋭敏な決闘者ぐらいで、あとはマナを必要とするモノスケリオンが一応存在する程度である。当然ながらライフ差を作る事だけが仕事である訳もなく、ドローを牽制するスタックス役であり、ブリーナを誘発させるための頭数を用意する種でもあり、アブデル・エイドリアンの無限明滅に巻き込めばそのまま勝てるフィニッシュカードでもある。
緊急時には自分のサリアも射殺できるので覚えておこう。

・包囲ゾンビ
アブデル・エイドリアンを用いた無限ループから釣り上げて兵士トークン達を寝かせることで勝てるこのデッキ随一のオタクカード。リミテッドでもしているのか?
無限ループ成立後に後出しかつ0キャストかつ0マナかつインスタントタイミングというような最悪の条件でも勝利を可能とする唯一のカードであるため採用されているが、まぁ所詮は熊サイズのバニラなので入れたくないなら入れなくてもいい。無論、インスタントタイミングでの勝利はその分難しくなるのだが。

・ゼンタリムの山賊
インクの染みが付いていないマグダの亜種のようなもの。2マナ以下の生物であり、宝物トークンでマナを構える事ができるため見た目よりは優秀である。

・ダウスィーの虚空歩き
+1/+1カウンターを置かずとも打ち取られる心配のない、墓地対策を兼ねた2マナ生物。起動効果はオマケだが構えておくのも悪くない。

・堕落した庄察頭、ロソ
誰かが何かすると宝物を出すらしいひと。良く分からないけど自分が2回唱えても誘発するらしい。なるべくなら着地させたターンにモックスアンバーでも唱えて仕事をさせておきたい。

・モノスケリオン
ブリーナのオリカ5号。役割としてはレインジャー長で持ってこれない点以外は歩行バリスタと大差ない。アブデル・エイドリアンを用いた無限ループにマナファクトと一緒に巻き込めば無限ダメージが発生させられる点までも歩行バリスタと大差ない。歩行バリスタほど強いわけではないが、2マナ以下であるために採用されている。

・イーオスのレインジャー長
起動効果を構えつつ、状況に応じた1マナ生物をサーチしてくるこのデッキにおける最優秀カード。
序盤のサーチ対象はおおよそこれか沈黙かのいずれかである。

・敵対工作員
一応コンボもできるカードとして採用はしているが当然のように除去される事が分かりきっているため、コンボカードとしての信頼性は著しく低い。

・月の賢者の養子、ナシ
育てた生物を忍術で戻してしまうのは少々勿体ない気もするが、それでも踏み倒せるリターンは大きく、捲れてはいけないカードを捲ることもあるため早仕掛けとしての仕事を期待できるのが評価点。スタッツは悪いが生物であることには違いないためブリーナとしても許容範囲ではある。シンボルの濃さについても黒のマナ加速スペルで誤魔化せるので白いよりはマシである。

・不気味な雇われ人
宝物がめっちゃでる。つまりこれは波止場の恐喝者である。間違いない。白黒という色にはこれしかないんだ。だからこれが最高の波止場の恐喝者なんだ。

・悪ふざけの名人、ランクル
飛行速攻持ちで布告除去したり、アブデル・エイドリアンを捨てたりできる優秀なカード。ただし間違っても軽い気持ちでドローを選んではならない。なんたってオークやフェアリーで酷いことになってしまうからね。小型生物除去と併用して、相手の宝石の睡蓮からの大型ジェネラル着地を返しで咎めていける点も優秀。

・ゴライオンの養子、アブデル・エイドリアン
白い世界喰らいのドラゴン。2つの誘発型能力で構成されるナイトメア能力であったゴージャーくんと違い、こちらは持続期間を持つ領域変更に関する継続的効果。その為、これで追放したパーマネントはアブデル・エイドリアンが戦場を離れた時点でスタックに乗らずに自動的に戻ってくる。まぁ一言でいえばコンボの為の必要悪である。こいつが追放されると勝ち手段の大半を失うのできっちり指差し確認してから墓地に叩き落とそう。

・・・ソーサリー10枚

・伝国の玉璽
・悪魔の教示者
・悪魔の意図
サーチカード。これらについては特に言う事がない。悪魔の意図の餌選びもこれだけクリーチャーを採用していればなんとかなる。

・対称な対応
別に今更これについて何か述べる必要はないだろう。ドロージェネラルであるブリーナにとっては元々悪くないカードであるがサイクリングやキャントリップなどによりこちらの動きの上から手札に引き込まれる可能性も加味すれば玉璽ほど雑に使えるわけではないため、強力な勝ち手段の乏しいこのデッキではやはり使用を躊躇してしまう部分はある。

・毒の濁流
ライフの支払いは痛いが、サイズ差がつくことを逆手に取って一方的な全除去として扱える。それでなくともオークの弓使いやフェアリーの黒幕、スタッツの貧弱なシステムクリーチャーのジェネラル群をまとめて流せるのは高評価ではある。

・強迫
・思考囲い
2構でもしているのか?と問われそうなお馴染みの面々。一応速度特化の相手であっても挨拶代わりに止めに行けなくもない。この中では思考囲いのみ自分を対象にしてアブデル・エイドリアンを捨てることができる。当然ながらそれは普通に使いたい時にも偏向はたきで因果応報されうるという事でもあるが。
こういったカード群を採用する意図についてであるが、ブリーナで盤面が有利になるとはいえ相手の手札次第ではその優位性も完全に意味を失うため、そういった逆転を未然に防げるとなれば価値は高い。またリソースが尽きにくいEDHでは2構と違って終盤であっても1対1交換ができなくなるわけではなく、寧ろ先述のような盤面の価値を容易に変化させるカードを狙いにいけるためにそういった意味でも優秀さが際立つ。フェアリーの黒幕で手札が酷いことになっていてもその手札を見せてもらえれば、何があって何がないのかなどの推定をして裏目を引くオチもない。1対1交換では2人が損して残り2人が得するというのは確かに事実ではあるが、派手なことをさせないよう咎めながらドローの誘発元かつ他プレイヤーへの牽制役として対戦相手を扱えることはこのデッキにとっては悪いことではないのもまた疑いようのない事実であり、そもそもそんな事を言い出したら打消し系のカードは全て損ということになるため気にする話でもない。コンボを決める際には沈黙系を打つよりも沈黙系の対応で返されにくく前方確認が可能なのも評価点。情報を公開した上で敢えて沈黙や打消し系のカードを残してその後の対応を頼み込むという恥知らずな動きもできる。とはいえ今の人類では扱いきれない時代の先を行き過ぎたカードであるのも事実であり、使い方には細心の注意を要する。

・法務官の掌握
汎用性の高いカードを用いた数少ない勝ち手段の1つとして重要な価値を持っているカードだが、オンラインではテキスト通りの処理ができなくなるのが非常に面倒でもある。マナ加速と墓地数枚を添えれば相手の死の国からの脱出を奪い取ってコンボを決めにいくこともできる。

・研究室荒らし
・最後の審判
DDパイルに用いる専用カードとDDそれ自体。このデッキに単品での使用感が最もゴミであるカードは何かと問われれば間違いなくこれら。永遠に手札でもじもじしてる。とはいえどれほどゴミであったとしてもこのゲームにおいて実質的な1枚コンボを所有することは速度という点で重要な意味を持つので致し方ない。一応ボーラスの城塞を採用している以上、それとの兼ね合いもある。

・・・インスタント13枚

・沈黙
・オアリムの詠唱
白が誇る攻防一体の伝家の宝刀。これが無ければ始まらない。

・暗黒の儀式
・弱者選別
・陰謀団の儀式
瞬間的マナ加速カード。それ以外に言う事もない。

・剣を鍬に
生物除去。それ以外に特に言う事もない。

・冥途灯りの行進
汎用追放除去。対象の広さが売り。一応コスト軽減能力もあるが、それにしたって意外と打ちにくいため過信はできない。

・致命的なひと押し
小型生物除去。フェアリーの黒幕やドラニスの判事、オークの弓使いなど、ブリーナにとって都合の悪い小型生物など山ほどいる。生物枠にも小型生物を除去できるカードはあるが、それらはブリーナの存在を前提としているため、安定して使用できる除去スペルにも枠をさく必要がある。

・納墓
アブデル・エイドリアンを墓地に叩き落とすカード。死体の鑑定人を採用していればそちらも選択肢になる。

・悟りの教示者
死の国からの脱出をサーチしてこれない白黒という色で悟りの教示者が何をサーチするというのか。それは永遠の命題とも言えるだろう。まぁだいたいボーラスの城塞かマナファクトか精霊界との接触か歩行バリスタである。

・吸血の教示者
なんでも持ってこれる教示者。特に言う事はない。

・霊廟の秘密
黒限定の宿根サーチカード。納墓をサーチしてくることが多い。最近オークの弓使いをサーチできるようになったらしい。

・むかつき
今更語ることなど何もない。普通に使って強いカードを普通に使うだけである。

・・・アーティファクト13枚

・水連の花びら
使い切りのマナファクト。沈黙用の1マナを常に構えておけることは重要である。勿論さっさと使い捨てるのも悪くない。

・ミシュラのガラクタ
・ウルザのガラクタ
ガラクタシリーズ。ディスカードしたい時はキャストせず、したくない時はキャストする。それだけである。

・魔力の墓所
相対性黒タイタン理論により、実は強くないんじゃないか説が浮上しているカード。2色デッキでは採用できる印鑑系にも限度があるため、よりその説が強い。

・モックス・アンバー
マナを出すためには条件を満たす必要があるだけで別途コストを払う必要はないため、特に言う事はない。

・太陽の指輪
魔力の墓所より数倍強いと噂のカード。特に言う事はない。

・バネ葉の太鼓
小型生物なら履いて捨てる程入っているので実はモックス系列より信頼性のあるカードである。地味に5色出るため、掌握から何か唱えたい場合にもよくお世話になる。

・秘儀の印鑑
・友なる石
・オルゾフの印鑑
・聖列のタリスマン
印鑑系は色マナが出るため優秀である。アブデル・エイドリアンの無限明滅で無限マナを出すためにも積極的に採用していきたい。

・願い爪のタリスマン
分割払いのグリムチューター。新たな地平の識者でカウンターを取り除くのも悪くないだろう。一応、悟りの教示者でこれを持ってきて最後の審判に繋げるというのも手として全く無いわけではない。

・ボーラスの城塞
6マナは重いが、これも一応は実質的な2枚コンボカード。師範の占い独楽と霊気貯蔵器の組み合わせを利用するのではなく、最後の審判と法務官の掌握をボーラスの城塞コンボにおけるコンボパーツとしても流用することで枠を節約しつつ仕掛け札を増やし、その辺りの取り回しにくさを誤魔化している。悟りの教示者でサーチ可能なフィニッシャーとして扱える点も含めてデッキ内での存在を許されているが、あくまで保険としての採用という立ち位置に変わりはない。一応、アブデル・エイドリアンの無限明滅に巻き込むとインクの染みのような起動効果で勝ちに行くことができるため、そちらでDDパイルを組んでもいい。なんだこれ。

・・・エンチャント4枚

・動く死体
・dance of the dead
・ネクロマンシー
これらのカードについて今更何かを述べる必要があるとは思えないので割愛する。詳しく述べようとすると世界喰らいのドラゴンを用いた挙動を示しながら一時的な追放効果の種類の違いを細かく解説しなければならなくなり、面倒だからだ。
また、テキストを読めばわかるがネクロマンシーはキャスト時点では対象を取らないため、釣り上げる予定のクリーチャーを焦って宣言しないようにしよう。他に強いて何か言うことがあるとすれば釣り上げた歩行バリスタを場に残して無限マナをつぎ込めるのはdance of the deadだけということぐらいか。アトラクサで話題になり一時期高騰したのも記憶に新しい。

・精霊界との接触
堂々たる撤廃者を貫通する白い削剥。誰がどう見ても白い削剥である。白い削剥なので白い削剥以外に特に言うべき事がない。
他に何か言うことがあるとすれば悟りの教示者でサーチ可能なインスタント除去であるということぐらいか。

・・・土地31枚

土地31枚は多いように感じるだろうが、波止場のない色が土地を置けないままターンを終えるのは即ち死を意味するという消極的理由と、キープ基準として小型生物の存在を要求しているため土地の枚数による制約は緩い方が望ましいという積極的理由による。

・爆発域
雨ざらしの旅人でサーチ可能な漸増爆弾。新たな地平の識者でカウンターを減らして土地でない0マナパーマネントを破壊することも一応できるがあまり現実的ではない。そもそも置物は有望な信徒で大抵破壊できるため、こちらはあくまで保険である。無色マナが気になるなら真っ先に抜くことを検討する。

・出現領域
現代edhの嗜みであるため、今更言う事はない。

・ウルザの物語
特に言う事はない。無色マナしかでないクソゴミカス土地である。嘘です。ちゃんと強い時には強いです。地味ながらも悟りの教示者でサーチ可能な土地でもある。

・scrubland
・神無き祭殿
フェッチのサーチ先。痛くないやつと痛いやつ。フェッチ自体がそこまで重要ではないため最悪片方なくても構わない。

・魂の洞窟
人間は多いので恩恵は決して少なくないのだが、それ以外ではただの無色土地であるため基本土地にしておくというのも大いにありうる。

・宝石の洞窟
嗜みである。特に言う事はない。

・マナの合流点
・真鍮の都
・産業の塔
痛みを伴う5色土地。アーボーグを置けば痛くならないものとアーボーグを置いても痛いものがある

・風変わりな果樹園
相当に弱い多色土地だが、それでも黒は出やすいため白マナも出すかもしれない黒マナ土地として採用している。

・統率の塔
・勝者の大霊堂
・コイロスの洞窟
・悪臭の荒野
・無声開拓地
嗜みの2色土地。フィルターランドのみ使いにくさが目立つが、堂々たる撤廃者などのキャストには貢献するので致し方なし。

・陽光昇りの小道
だいたいこちらの面で置くことになるため、実質平地である。

・秘密の中庭
二色土地の中で異彩を放つファストランド。フェッチを介さないで初手から置ける追加の2色土地である。ブリーナが機能してからは他に土地が1枚も引けないということにはなりにくく、他に引けないのならそれはそれでタップインだろうと置けた方がマシとなることからファストランドのデメリットは見た目ほどではない。そのため、使い勝手としては1t目から色マナを出すフィルターランドのように扱える。求められるのは虚空歩き、撤廃者、レインジャー長を唱えられるマナ基盤なのである。

・湿地の干潟
・乾燥台地
・吹きさらしの荒野
フェッチ。元々サーチ先の種類が少ないため採用数も少ない。アーボーグ下では起動せずとも沼であるため、平地を持ってこれる側のみ採用。ディープノームで便乗された場合、ただでさえ相手のデッキの方が圧倒的に強い上に土地加速までされることになるため、端的に言って悲惨である。敵対工作員などでも止まりやすいことから減らしに減らしてこの枚数となっている。

・皇国の地、永岩城
・見捨てられたぬかるみ、竹沼
魂力土地。永岩城は一応マルコム光り角などにも当てられる立派な除去カードなので大切にしよう。なお竹沼はゴミである。

・ヨーグモスの墳墓、アーボーグ
全ては沼。DDを打ちたい時にとても助かる。

・陰謀団のピット
痛みを伴う黒マナ土地。これでもかと除去を積んでいく。

・ファイレクシアの塔
生物はドローを誘発させてくれる重要な種であるため、あまり自発的には生物をサクりたくないという都合も相まって、基本は無色マナしか出さない弱い土地である。因みによくサクるのはサリアである。

・平地4、沼1
アーボーグを置けば平地はデュアラン。対して沼は沼でしかないためこの配分となっている。白の1マナクリーチャーやシンボルの濃いレインジャー長を早期に着地させていきたい都合もある。

6.採用候補

ミッドレンジを名乗るには随分軽く痩せたデッキとなっているため軽いカードを3~4マナの特に優秀なスタックス生物達へと差し替えてスタックスと打点によるゲームプランへの圧力を意識するのも良いだろう。
それはともかくとして、折角なのでここではカードタイプとマナコスト順にオタクカードを怪文書と共に列挙していくこととする。

・天界の語り部
警戒絆魂とついでのインクの染みが付いたフレンチバニラ。即ち相対性黒タイタン理論の申し子である。しかもインクの染みで4点分のトークンを産むともなれば、まさにこれこそ本物の黒タイタンに違いない。黒タイタンなので強いのだが、それでも黒タイタンでしかないため大して強くもない。セラの高位僧に似た全く違う何かである。

・思考抜きの魔女
レインジャー長から持ってこれる教示者妨害生物。アブデル・エイドリアンを用いた無限ループで無限マナを出した後に兵士トークンを使ってこれを無限起動すれば相手のデッキを全て追放できるため勝ち手段にもなる。自分の邪魔なスタックス生物を生贄に捧げることもできるため便利ではあるが、所詮は1/1/1の貧弱スタッツでありお世辞にも強いとは言えないため不採用である。

・縫い師への供給者
アブデル・エイドリアンの無限明滅に巻き込んでデッキをひっくり返せる他、法務官の掌握で奪った死の国からの脱出と弱者選別でコンボを決める事もできるカード。しかしながらこのデッキに元々死の国からの脱出が存在するわけではないので悲しみの不採用である。

・ラフィーンの密通者
・象徴学の教授
・探求者の従者
手札に引いたエブデル・エイドリアンを墓地に落とせるカードや探検で土地を持ってこれるカード。どれも無限明滅に巻き込めば勝ち手段に繋げる事もできるが、前者2枚はオークの弓使いに射殺されるので不採用。従者については土地が捲れれば宇宙であるがそうでない場合がただデッキトップを公開しただけの2/2/3であるため十分なカードとは言えず、不採用である。

・膿絡み
墓所のネズミのふりをした喧騒の指揮者のようなもの。本体が2マナであるため十分に採用候補にはなるのだが、流石にスタッツが貧弱すぎる上、生物枠の中に全体除去を用意したいのなら墓所のネズミの方が好ましいため不採用である。

・ウーナの黒近衛
強制ディスカードさせるブリーナのオリカ。まぁリアニ系デッキに逆用させると目も当てられないのでおしまいです。

・帆凧の掠め取り
強迫などと同じく相手の手札を見る事の出来る2マナ生物。つまりヴァルキーである。飛行を持っているためブリーナでわざわざ育てる必要がなく攻撃クリーチャーとしての頭数を稼いでくれる。問題はブリーナの為の生物であるために強気に除去を強要していくような運用はできない点と、強迫などと違って手札を追放した相手にこれを除去されると2人が損した上で追放していたカードが戻っていくという点である。勿論短期的に見れば生きている強迫として扱えるため強い場面もあるのだが、前方確認用としての運用はあまり期待できず結局は後からチャンプブロックを申し出ることになりがちである。

・鋭敏な決闘者
先述の通り、能動的にライフ差を作れる数少ないカードである。それ以外強い要素も特にないので気分次第で入れたり抜いたりしていい。

・闇の腹心
2マナ四天王の貫禄は既になく、今や時代は令和なのである。気分次第で入れたり抜いたりしていい。

・レオニンの遺物囲い
・リリアナの軍旗手
生き埋めから動く死体を唱える場合に採用されるクリーチャー達。遺物囲いのナイトメア能力でループさせてからリリアナの軍旗手を出して任意の枚数ドローしてマナを出して再度ループを成立させる。つまりリリアナの軍旗手はラザカッツにおけるラザケシュなのである。まぁ生き埋めを採用しないのでこちらも入らないのだが。

・塔の長官、ボロミア
採用したい寄り。
指輪物語コラボからの3/3/3警戒生物。この安心感はもしかしてレインジャー長の双子の弟か?ボーラスの城塞やピッチスペルを止めてくれる上に除去耐性付与を構える事も出来る。採用したい気は山々なのだが今回の構築方針の都合上3マナ以上の生物は価値を著しく落とすため涙ながらに不採用としている。

・エメリアのアルコン
かなり採用したい寄り。
これを維持してプレイヤーを殴るだけで良い。ブリーナは添えるだけ。
とはいえ縛りの激しいスタックスでは四方八方から除去が飛んできやすく、そうなるとテンポ損の激しさから完全にゲームに脱落してしまう危険もある。

・太陽冠のヘリオッド
歩行バリスタの相方面をしているド外道。歩行バリスタは圧倒的に優秀なのだが、優秀故にコンボ用に温存することもできないこと、後からキャストすることになるヘリオッド本体と起動効果にマナがかかりすぎること、そもそも歩行バリスタとヘリオッドの2枚を効率的に揃える手段に乏しいことを主な理由として不採用としている。当然ながら墓地対策系のカードを多くとってスタックス偏重の方針をとるならばヘリオッドやそれと相性の良いカード群を採用した構築になるだろう。

・墓所のネズミ
パウパー界にその名を轟かせる、言わずと知れた最強カードである。は?
+1/+1カウンターを置いてから起動すればネズミは場に残り続ける。つまりこれはブリーナのオリカでもある。恐らく間違いないだろう。これさえあればフェアリーの黒幕もオークの弓使いも、ついでにマナエルフや織り手のティムナだって怖くはない。
まぁそんな妄言はさておき、確かにこれ単品では流石に強いと断言はできないのだが、ヘリオッドをセットで採用すれば育ったネズミに絆魂を付与したうえで1マナずつ起動して焼け野原と巨大ネズミ兵器が作れる。自軍の生物は被弾する度にライフゲインが誘発するため全員にヘリオッドで+1/+1カウンターを1つずつ置くことで死亡を回避できる。即ち一方的な蹂躙である。世紀末か?

・つまみつまみ
貧弱そうな名前とは裏腹に3/2/3というティムナブロックに適した安心感のあるボディをしたUnfinityからの刺客。正直これを挙げるとステッカーについても触れなければならなくなるため心底面倒なのだが、真面目に採用候補になりうる性能なので致し方ない。何故ならこれはステッカー次第ではあるが器用な動きができる上に2枚コンボすら成立させうるカードであり、エンチューで持ってこれる点も加味すれば実質的にボーラスの城塞とも言えるからである。この性能のカードが無色3マナから出てくるというのも見逃せない点であるだろう。
更にこれはステッカーキッカーという性質上後続の小型生物を必要としておりその数だけ効力を増す。ということはつまり恐らく永遠神オケチラでもあるのだろう。ボーラスの城塞であり永遠神オケチラでもあるということはつまりこれが灯争大戦の体現者なのである。間違いない。
ステッカーを10種類挙げるのは面倒なので筆頭候補のみを列挙するが、Phyrexian Midway Bamboozleで歩行バリスタに不死シールを貼って無限コンボを狙うのは勿論、Elemental Time FlamingoやUnassuming Gelatinous Serpentで教示者や沈黙を墓地から再利用したり、Deep-Fried Plague MyrやSticky Kavu Daredevilを追加の除去として利用したりなどの動きがある。とはいえ悠長にチケットを溜めている暇もないため、実用的なものは2回キッカーして貼れる辺りを目安とするべきだろう。チケットを4個以上溜められるならGeek Lotus Warriorをアブデル・エイドリアンに貼り付けてこの世の終わりにすることも勿論できるが、あまり現実的ではない。

・夢の巣のルールス
ガラクタ系統を唱えるだけでドローエンジンとすることができるが、特に墓地から唱えて強いカードがあるわけでもないので不採用。生物である事にも意味があるとはいえ、セヴィンの再利用の方がフラッシュバックを持つ分便利である。ラザケシュを採用した場合には途端に価値を上げるので採用するならばそれらのカード群と一緒に採用することになるだろう。

・戦場軍医、ラチェット
こちらは唱えない方のルールス。ルールスと同様にガラクタや花びらを使いまわすのが主な仕事になるが、バグ技としてブリーナで+1/+1カウンターを4つ乗せればボーラスの城塞すらもリアニメイトできるようになる。一夜城か?
ブリーナの誘発の為に裏面の2マナで唱える事もできるのはルールスにはない利点ではあるが、ブリーナの効果で生物を要求するのも相まってこちらの効果対象や誘発元となるアーティファクトは多く採用できず結果としてフレンチバニラになりがちなため不採用である。緑があったなら機能不全ダニとの組み合わせをお勧めしたい。

・耽溺する貴族階級
うーん、これは黒瘴に違いない。カウンターさえ乗せれば能力で合計12点削れる最強フライヤーである。3点ゲインを誘発条件にしているため、これも元々はホビット庄の住人だった世界線の黒瘴なのだろう。は?

・第三の道のロラン
出た時に解呪してインクの染みのような警戒を携えてタッサの信託者コンボを少し妨害する。このデッキでは一番欲しい解呪能力を何故かレインジャー長が担当してくれているので不採用である。

・織り手のティムナ
デッキの中身と非常に相性が良い上、ブリーナで育つとライフが増える。それもこれも本来はティムナ系のデッキでブリーナを出して盤面を有利に作り変えていく組み合わせが好まれるため当然ながら逆も相性は悪くない。2体が揃うと手札が容易に溢れるのも墓地利用系コンボならば評価点であり決して弱くはないのだが、共闘というテキストを持たずジェネラルとして運用するわけではないティムナはそこまで強くないのも事実であるため、不採用である。

・血空の主君、ヴェラゴス
殴りながら玉璽できるカード。持ってきたカードはそのままブリーナで引ける。3/2/3のボディもティムナブロックに適していて都合がいい。とはいえ速攻持ちでもないためタイムラグを鑑みて不採用。因みに誇示能力は敵対工作員下で相手を対象に取る事もできる。

・蘇りし悪夢、ブレイズ
・スランの医師、ヨーグモス
ドミナリアの黒を代表するキャラクター達。どちらも小型生物を採用するデッキとは相性も悪くない筈なのだが、このデッキでは話は別である。盤面の脅威レベルを上げつつリソースを得るブリーナと盤面を削ってリソースに変換する彼らとの相性は最悪なのである。

・愚鈍な自動人形
刻まれた巫女の亜種だが、しかしこれはドローもできる共鳴者であるためどちらかと言えばスランの医師、ヨーグモスである。マナファクトと共にアブデル・エイドリアンの無限ループに巻き込むことで勝ち手段を探すことができるカードでもあり、そういった点からも間違いなくヨーグモスなのだろう。しかも悟りの教示者でサーチ可能というオマケ付きである。少しばかりヨーグモスではないような気もするが多分気のせいだろう。しかし残念ながらこれらは全て妄言であるため不採用である。

・ファイレクシアの立証者
・罪の意識
白5マナという驚異の色拘束の2枚コンボ。墓地利用しないコンボとしてはバリスタヘリオッドより軽く、アーティファクトやクリーチャーの起動能力を止められても問題なく決まるというのは明確な利点であるため、スタックス偏重であればまだ採用価値はあったかも知れない。いや本気か?どこから速攻を付与するつもりだ?はい、仰る通りです……

・祖神の使徒、テシャール
・不快な納墓役
何故この2枚が同じ役割として並べられるのか疑問に思う方もいるだろう。とりあえずクリーチャータイプを参照していただきたい。鳥に邪術師、つまりこれらはどちらも英雄たちの送り火でブリーナを生贄にすることでデッキから持ってこれるコンボカードなのである。お察しの通り当然ながら妄言であるためどう考えても不採用である。

・インテレクト・ディヴァウラー
D&D世界の脳を食べるモンスター。なんと実質的に3ドローですよ!!

・悲嘆
かなり採用したい寄り。
使い道は思考囲いと同様。というか生きてる思考囲いである。素キャストからの威迫持ちアタックも悪くないと思えるが、まぁ本質的には0マナの思考囲いとして前方確認に用いる。コンボカードさえ揃っているのなら手札の残りの黒いカードなど無用の長物なのである。

・ドラーナとリンヴァーラ
対戦相手のシステムクリーチャー群を止めてくれる。ブリーナの能力の都合上他のプレイヤーが一切殴られず自分だけが3人から殴られるという展開が多いため、インクの染みのような警戒が有り難いのも絶妙に高評価である。
そういった事情からこれが欲しくなる局面は意外と多いのだが、それでもシンボルが濃すぎるために着地に手間取ってしまう事も多く、お世辞にも使い勝手がいいとは言えない。
最大にして究極の問題点は他人のレインジャー長を止めてしまうことで、得たレインジャー長の起動能力を使ってこれ自体をサクることを強要されるオチになってしまう。レインジャー長同士の睨み合いに横槍を入れられると思いきや責任払いの即落ち2コマで自分だけ損をするというわけである。

・天翔ける恐喝者
ミッドレンジにおいてこういったパーマネントを除去していけるドロー能力持ちの飛行生物ともなればバリューは高く、間違いなく強い。しかし、ブリーナに限って言えばパーマネントを除去するならもう面倒だしプレイヤーごと除去すればいいという凡人には考えつかない流石の鋭才らしい驚くべき解答で暴力を振り回すため、強く機能することは多くない。

・孤独
かなり採用したい寄り。
生きているピッチスペル。あくまで追加の追放除去枠として。白行進と同じくピッチコストに白いカードを要求するが白黒で強いカードはだいたい黒いため、そんなものはないのが難点。結局は素直にマナを払って出すことになりがちなのでさほど強くはない。

・死体の鑑定人
蘇生効果によって置換される追放効果は明滅で上書きできるため、蘇生効果を起動してもアブデル・エイドリアンの無限ループに巻き込むことができる。これによって生物限定の無限納墓が成立し、包囲ゾンビを持ってきてフィニッシュとなる。蘇生効果は起動効果であり唱えるわけではないため、法の定めなどのキャスト制限があってもこの動きは可能である。当然ながら単品ではあまり強くないのだが。

・穢れた血、ラザケシュ
今回の構築ではこれを落とすために納墓を使うならアブデル・エイドリアンを直接落とせばよい話なので、あくまで2枚目の納墓先になってしまう。
アブデル・エイドリアンの無限明滅コンボではなく此方をメインとして採用する場合にはラザケシュコンボに用いるカード群を引き連れての採用になるため、それらのカード群の取捨選択や立ち位置次第で最終的な採用可否を決める必要がある。例えばジェラードの砂時計ペンダントを最後の賭けなどの追加ターンに対するメタとしても運用したい場合などにはこちらの方がより採用されるべきコンボとなるのだろう。とはいえ固有色の都合で波止場の恐喝者が利用できない以上はマナを増やす手段が強引になりがちなため個人的な評価は高くない。
例としては餌1、浮き1マナのコンボルートで≪巣のシャンブラー、LED、ルールス、発掘、サクリファイス≫≪巣のシャンブラー、LED、剛毅なるサムワイズ、ルールス、砂時計ペンダント≫≪巣のシャンブラー、LED、ルールス、マイアの回収者、発掘、アガディームの覚醒≫、あとはおなじみのラザカッツなどだろうか。巣のシャンブラーはパワー分だけ餌が出るのでブリーナと相性が良いのも評価ポイントである。オークの弓使いを餌2体分として扱える点も忘れてはならない。

・コジレックの審問
強迫まではともかく、ここまで採用するかは流石に疑問である。

・滅ぼし
ピン除去としても使える全除去。毒の濁流と違って状況次第で単体除去としての運用が可能であり痛くもない。更に霊廟の秘密X=2でサーチ可能な全除去はこれだけでもある。

・不気味な教示者
この色では重すぎるので悲しいが不採用である。

・セヴィンの再利用
納墓で暇潰ししたい時に持ってこれる数少ないカード。
とはいえ暇潰しをするにしても雑が過ぎるため、不採用である。

・生き埋め
雑に唱えてアドバンテージも稼がないくせに状況が揃っても1枚で勝てないというのは最早まともなカードではない。雑に唱えられない3マナソーサリーならば最後の審判のように1枚で勝ってくれなければ話にならないのである。

・虐殺
採用したい寄り。
タフ2以下を流すピッチスペル。ブリーナの効果で+1/+1カウンターを2個ずつ振り分けるため此方の被害はほぼゼロに抑えられる。フェアリーの黒幕、とオークの弓使いは勿論、ドローソースであるティムナも一方的に流せるため、その意味ではピッチスペルになった毒の濁流と言い張ることもできなくもない。ただし3人とも平地を置いていない場合は4マナのゴミと化す。これを採用した場合は毒の濁流を滅ぼしに差し替えることも十分にありうる。

・具現の技
・多元宇宙の突破
ヴィリスやラザケシュなどの重い生物を採用する形ならばほぼ間違いなく入る強力なカードであるが、今回の構築方針ではゴミが出るだけなので方向性の違いにより解散である。
多元宇宙の突破でラザケシュが出れば文字通りの宇宙ってね。

・税収
土地である。これは土地である。土地にしかならないのならば最初から土地を採用すればいいのである。終わりである。他に何か言う事があるとすれば、新たな地平の識者が生物であるため、そちらの方が基本的に望ましいということである。もっと言えばこれが3色以上のデッキならばともかく、2色デッキで採用できる平地タイプを持った2色土地などそもそも少なく、白黒ではサイクリングランドどころかバトルランドすら存在しないために初めから考慮するに値しないのである。悲しいね。

・流刑への道
横からディープノームが出てきて便乗されると地獄であるため不採用。

・潰瘍化
・切り崩し
ドラニスの判事と敵対工作員を両方除去できる追加の除去カード。はしゃぎ回りと違ってジェネラル不在でも判事に当てられる。潰瘍化に関しては採用したい寄りではある。

・マナの税収
かつては弱いカードでもないよりはマシと思って採用していたが一時の猶予が出たため、そちらと入れ替わる形で不採用となった。そして一時の猶予も気が付くと抜けていた。なぜ?

・塵へのしがみつき
基本的には墓地対策できるキャントリップカードであるため悪い選択でもないのだが、キャントリップとしては対象を取ることから信頼性が高くないため不採用としている。

・中断
間違いなく強いのだが、生物を通してしまう事と2マナという扱いづらさに足を引っ張られ今は不採用としている。

・一時の猶予
かなり採用したい寄り。
一時期話題になったカード。この世界は舐められたら負けであり、ティヴィットのような止めにくいコンボを持ったジェネラルを狙える点が非常に大きいため一番抜きたくなかったカードでもある。とはいえそれ以外では打ち消さずにバウンスする白の差し戻しでしかないので、最後のお守りに2マナを構えるのも割にあう話だとは思えないのも事実である。

・衰亡の加護
除去しづらい生物の着地を防ぎたいならば採用するだろう。例えばそう、ティヴィットのようなカードである。まぁそちらは先述の一時の猶予を使えばいいのだが。
他の使い方としてはタッサの信託者の着地を防げるのは有り難いが、それなら天使の嗜みを採用すれば良い話である。とはいえそれはそれでむかつきと併用するにしても揃えづらく、最後の賭けも採用できない色のため微妙であるが。
どちらにせよ生物限定の2マナの打消し呪文では対象範囲が狭く構えるのも難しいため不採用が妥当だろう。

・引き裂かれた記憶
死の国からの脱出をサーチできればよいのだが、この色では2マナのサーチ先など種類がなく、テンポロスが著しいため不採用。

・妄信的迫害
フェアリーの黒幕、オークの弓使いをまとめて除去できる優秀なカード。とはいえそれらが強いのはジェネラルが強いからであり、まとめてジェネラルごと落とせないカードを使ってもその強さの差は埋まらないため不採用である。

・消失の詩句
優秀な追放除去だが、無色に当たらないため使い勝手はそこまで良くもない。

・完璧な策略
個人的には強迫の方が広い目的で使えるため強迫でいいと考えている。

・致命的なはしゃぎ回り、殺し
優秀なピッチ除去だが除去したいのはブリーナを出せなくなるドラニスの判事やドローに便乗するフェアリーの黒幕であり、次にオークの弓使い、敵対工作員などとなるため、これら全てに当てられない除去は優先度がそこまで高くない。ジェネラルが出ているのなら除去は歩行バリスタ、熟達の刃の精鋭、有望な信徒、モノスケリオンと選り取り見取りなのも事実であるが、相手のサイズに関わらず除去できることに利点を見出すならばどちらか1枚は採用してもいいだろう。

・敵意ある交渉
6枚掘って手札3枚墓地3枚増やせる4マナインスタント。重い生物を採用してリアニしていく形ならばほぼ間違いなく入る強力なカードであるが先述のとおりであることから方向性の違いにより解散である。ただ純粋なドロースペルとして使っても悪くないのも事実であるため、気分次第で採用してもいいだろう。

・オパールのモックス
アンバーと同様にマナを出すために条件を満たす必要があるだけで別途コストを払う必要はない点はありがたいのだが、その条件を満たすことが難しいため不採用である。宝物が並べばこれも動き出すのだが、そこまでいくと最早誤差であるため気にもならない。ラチェットとのシナジーを持つアーティファクト群をまとめて採用する際には当然これも採用されるのだが。

・宝石の睡蓮
ブリーナを出す前に引けているのなら使い切りのマナ加速として使えるのも悪くはないが、ブリーナは他の生物が盤面に居ないなら場に出したくないカードであるため、結局出すターンが早まることはない。そして更にブリーナは暴力と共闘したティムナではあるが共闘ではないため、ブリーナを出した後に引くと唱えるものが存在しないゴミと化してしまう。採用するなら大抵はそのようなゴミになると割り切って採用することになるだろう。

・魔力の櫃
わざわざ使い切りのマナ加速を用いてまでやりたいことも特にないので不採用である。勿論リアニ型であるならばバリューが高く重いクリーチャーが存在するため採用すべきカードになるのだが。

・写本裁断機
対戦相手の教示者を邪魔できるほか、無限明滅に巻き込んで勝ち手段に繋ぐことができるアーティファクト。自分の教示者で納墓もできるため見た目ほど悪くはない。ほんとか?
下の回収効果についても、ライオンの瞳のダイアモンドを回収するマイアの回収者、ギックスの僧侶、無慈悲な略奪者などのマナを出す生物を採用しているか、アブデル・エイドリアンの無限明滅によって無限マナを達成しているならば、夏侯惇のように大量リアニスペルを回収してルールスと併用することで無限ループを作ることができる。リアニスペルには土地枠としてラザケシュコンボにも用いる事もできるアガディームの覚醒がおすすめである。まぁ芸術点は高いのだが、そんなことはせずに普通に勝てばいいという話でもあるため不採用である。
一応、今回の構築でも研究室荒らしと包囲ゾンビを抜いてこれと命取りの論争を入れる事で同様のDDパイルを作る事はできる。

・妖術師のガラクタ
ボーラスの城塞から最後の審判で法務官の掌握を用いたDDパイルを作る際、一度デッキトップから唱えた法務官の掌握をデッキボトムに戻してもう一度唱えに行けるようになるカード。普通に使ってもクリンナップ後にドローに変換してディスカードを防いだり、教示者でデッキトップに置いたカードを引きに行くこともできる。ガラクタ系と違ってテンポロスが発生することが気になるが、ルールスやラチェットを採用する場合には一緒に採用されるカードでもある。

・ポータブル・ホール
パイオニア環境のサイドで大活躍中の悟りの教示者でサーチできるソーサリータイミング除去。レオニンの遺物囲いと同様、願い爪のタリスマンを追放して命取りの論争やブレイズで食べる動きも可能。しかしながらEDHにおける単品での性能は精霊界との接触に著しく劣るため不採用。

・印の角笛
指輪物語から追加のアドバンテージ源。対戦相手1人ごとに誘発するので最大で3回誘発する。
条件は厳しいが、2マナのアーティファクトでここまで爆発的にリソースを得られるともなれば小型生物が並ぶデッキとしては一考の余地はある。またスタックス系の構築でも追加のヘイトベアを探すうってつけのカードとして機能するかもしれない。

・蜃気楼の鏡
フェアリーの黒幕が並び始めてもゲームから脱落せずドローのおこぼれにあずかる事ができる。相手のカードを使ってコンボが可能となり、同時にスタックスとして振る舞うこともできる可能性があるためミッドレンジのくせに勝ち筋に乏しいこのデッキでは強く興味を惹かれる。しかしながらこれは出してから起動までと、しっかりマナが出るデッキで使うべきカードであるためその点では相性はあまり良くない。

・ネットワーク端末
アブデル・エイドリアンの無限明滅で無限マナを出してそのまま無限ルーティングも成立させる貴重なマナファクト。リミテッドでもしているのか?

・来世への門
・王神からの贈り物
遺物囲いを用いたループで無限ルーティングを成立させるカードと毎ターン墓地の小型生物群を永遠衆へと作り変えていくカード。ルーティング側が任意でありオマケのように無限ライフが成立するため、無限ルーティングしているのにオークの弓使いで射殺されない不思議現象が発生する。無限ルーティングさえ成立させてしまえばスタックの下に大量に誘発させて解決を待機させておいた無限ライフゲインを流用したヴィトでのフィニッシュや、陰謀団式療法のフラッシュバックや墓地から使えるサクり台である忍耐強く企む者ゴラムを用いたヒバリループ、太陽のタイタンやアブデル・エイドリアンを用いたリアニメイトコンボなどへと繋げることができる。
それでなくとも来世への門によるサーチと踏み倒し、そしてGPGのトークン生成はどれも墓掘りの檻を無視するため、これはコンボカードであると同時に実質的に黒タイタンでもある。さぁ、セラの高位僧を9/9飛行絆魂にして放り投げて+1/+1カウンターも4個まで載せよう!
とはいえ今回は墓地利用系に寄せているわけでもサクリファイスに寄せているわけでもなく、生き埋めも採用していないためこちらも当然の不採用である。

・耳の痛い静寂
元々生物が多いため、スタックスとして振る舞うためにも採用してもいい。

・ネクロポーテンス
レインジャー長からの雨ざらしの旅人経由で出現領域をサーチでき、これ自体も悟りの教示者でサーチできるものの、それとのコンボをした所でこのデッキの色では勝てず、単純なリソース源としてもジェネラルの方が長期的に優秀であることから不採用となっている。とはいえ波止場のような宝物によるマナ加速が可能なカードを多く採用できるのならばこれも採用することになるだろう。他の比較的長期戦向きのリソース源となる3マナエンチャントシリーズもブリーナとの比較では生物でないことが欠点として大きいため同様である。

・息詰まる徴税
弱くはないのだが、4マナが重いのである。着地させてから宝物が出れば一安心だが、対処された際のノーガードっぷりを考えれば唱えること自体が愚かな自殺行為と断じられるべき状況も少なくない。

・古の墳墓、水晶鉱脈
1ターン目にアンタップインして色マナを出す土地を要求する我儘な小型生物が多い都合上、無色マナしか出ない土地を多くは許容できず、不採用となっている。魔力の墓所があまり強くない理由の一つと同じである。

・墨蛾の生息地
ブリーナで育てれば5/5飛行感染となり、毒カウンターで2パン。つまりこれは土地の姿をした黒タイタンである。起動コストも軽いので選択肢としてはかなりありうる。

・色あせた城塞
このデッキ、3色とか4色とかでもないし流石に痛すぎてちょっと……

・ヘリオッドの高潔の聖堂
エンドに魂力した精霊界との接触を起動効果でデッキトップに置きなおせる伝説の土地カード。
とはいえ無色マナしか出ない土地は以下略であるため不採用である。

・風立ての高地
分割3マナでなんでも踏み倒せる土地。秘匿ランドの中では最も使いやすい。土地なので当然雨ざらしの旅人からサーチできるし、ブリーナは効果解決の為に3人にバラバラに殴ることはままある事なので条件達成を意識する必要もない。便利といえば便利なのだがわざわざタップイン土地を採用した上で分割3マナという手間をかけてまで踏み倒す価値のあるカードが多くないため不採用。しかしながらラザケシュや多元宇宙の突破などの重量級スペル群を採用するのであれば一応これも採用を再考するべきだろう。考えた結果、不採用?……まぁそうだろうね。

7.おわりに

かなり雑でしたがこれで24000字ほどらしいですね。世間ではスタックス型のブリーナが基本であり、こちらは主なプランが軽量ミッドレンジということで好みの分かれるところは多いとは思いますが、これも一つの形としてご査収戴きたく。
また気が向いた方は是非ご意見いただけると幸いです。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?