04:大人語講座の学問的な解釈とより高度な知識のインプット

ここから先は以後に続く2つのおまけも含め、書籍版のオリジナルコンテンツとなります。

大人語講座では、社会に出てからすぐに必要になる思考の型を教授してきたわけですが、これらの考え方というのは何度も申し上げてきた通り、外語大で普通に4年間を過ごしているとなかなか身に付きません。本気でやろうとすれば、相当の自助努力が必要になります。と言いますのも、大人語講座で教授してきた内容というのは、他大では「学問」として学生に普通に教授されていたりするので、4年間もかけて学問として修めてきた他大の人達と同等もしくはそれ以上の知見を持つためには、ゼロからの自助努力を強いられる外大生にとっては相当な負荷がかかるからです。外大生は4年間+αという時間の多くを、学問としては外国語習得と地域研究に割きますが、他大の特に経営学部、商学部、経済学部といったところで学ぶ学生達は、学問として大人語を4年間かけて習得し、その合間に1年程度の海外留学を挟むことで海外知見を短期集中で学ぶ、というのが基本的なパターンになっているのです。大人語をかなり学んだ上で留学するため、例え短期的な留学であってもその充実度や学びの深さを増すことができているのです。もちろん、他大の学生とて、全員が全員そのような学び方をするわけではありません。これらの学部でない学生は、多くの外大生と同様に、大人語を習得しないまま社会に放り出されます。ただ、「大人語の存在自体」を知覚できているか否か、というのは非常に大きいです。その大学にそれらの学部が存在している、ということが結構なポイントでして、大人語を教える学問の授業がその大学にある、ということはそこで学ぶ学生にとって大きなアドバンテージとなるのです。外大生と他大生の垢抜け具合が違うのは、立地というのはもちろんありつつ、この事由によるものもかなりの部分あると考えています。

ということで説明が回りくどくなりましたが、要は他大生が4年間かけて学んでいることを全て学ぶというのは、それなりに大変なことである、ということです。そこで、大人語講座の書籍版では、リアル講座で教授している内容と比較すると少しレベルを上げる形にはなるのですが、他大生が学んでいる大人語という学問の中から、特に重要と思われるポイントをキュレーションして、本書だけで少なくとも知識レベルだけは他大生に追いつくことを可能にしよう、というのが本項の意図です。何度も言うようですが、結局は実践あるのみです。とは言え知識が無いことは何をするにも圧倒的に不利ですから、ここで一気に知識だけでも他大生に追いついてしまいましょう。追いついてしまえば、我々には外国語能力と地域の知見があります。その掛け合わせで、他大を上回る人材価値を備えることができるようになるでしょう。

他大生から見ると、大人語というのは「マーケティング」という学問の範疇である、と認識されるでしょう。欲を言うのであれば、社会に出て必要になる能力であり知見というのは「マーケティング」「ファイナンス」「プログラミング」+「専門性」というのが妥当なところだと世間では言われます。外大生でいえば専門性というのは外国語であり、地域知見です。大人語講座はその中でも特に汎用性が高い「マーケティングの基礎」を教授している、ということになります。ファイナンスとプログラミングは今回扱いませんが、この3つを習得すればもはや他の人の会社で働く必要すらなくなるぐらいにクリティカルな学問領域なので、興味を持ったら是非書籍等で勉強されることをお勧めします。マーケティングで正解の無いところにクリエイティブなアイデアで答えを創り出すことが可能になり、ファイナンスでそれをビジネスにすることができ、プログラミングでビジネスを実現することができてしまう、というイメージです。外大生の場合はそこに上述の専門性が付加されますので、そのビジネスの相手が日本に留まらず、世界中の全員になり得る、というわけです。

ということでここから先は、今までお伝えしてきた大人語を学問的に捉え直し、かつリアル版の大人語講座ではお伝えしきれかったマーケティングの知識も含めてインプットしていくことにします。これらを理解していれば、明日からでも社会に貢献することができるようになります。とは言え、あまりに専門的になりすぎると大変ですから、なるべく理解しやすいように外大生向けにアレンジしていきます。

では、中身に入っていきましょう。

<マーケティングの勉強>

マーケティングとは、

ここから先は

25,123字 / 16画像
多磨という僻地で主専に忙殺され、都会の他大生との交流で自分から社会性が失われていることに気付く外大生は、何を意識して学生生活を送れば良いのか。似た気持ちを味わってきた卒業生達から、現役学生に余すことなくお伝えします。分量は20万字超で、一般的な200ページの書籍2冊分以上のボリュームとなっています。

卒業後すぐに必要となる「正解の無い問いに対してクリエイティブに答えを創る技術(=大人語)」を、世界でバリバリに働く卒業生から現役外大生に教…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?