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入院、手術前夜(人工股関節日記その6)

とうとう来てしまった入院日。

天気予報どおり雨風が強く、まるで私の複雑な気持ちを表しているよう……。

バス&徒歩では大変そうだと案じていたところ、アプリでタクシーを手配することができました。
(優先パスを買って20分以上待ちました。事前に予約しておきたかったのですが、悪天候が予想されていたため満車でした。)

そして無事病院に到着、10時に入院手続き。
この日は入院する人が多かったようで待合室は混んでいました。スタッフの方も、何組も入院患者とその家族を誘導し大忙しです。

私は個室を希望していたのですが、空きがないとのことで大部屋に案内されました。しかも、よりによって6人部屋!!

なんせ、入院が初めてなので緊張しまくりなんですよ。ただでさえ不安なのに6人の共同生活ですか……。とほほ。

でも、幸いにも窓際のベッドで、環境は悪くありません。
持ってきたスーツケースを慎重に開け、物音を立てないように気を遣いながら必要なものをベッドサイドに並べていきました。

居場所を整えたらすることもなく。

11時過ぎには……ぽつんとひとりでベッドに座って、窓の外の雨を眺めていたのでした。


その後先生に呼ばれ、待合室にいた夫とともに翌日の手術について説明を受けました。
説明してくださったのは執刀される先生ではありませんでしたが、その先生も一緒に手術に立ち会って、入院中の回診や検査などをしてくださるとのことでした。
改めてレントゲン写真を見ると、骨が変形を始めており、もう先延ばしにはできないところまできていたんだな、と思いました。


部屋に戻り、再びひとりに。
12時過ぎにお昼ごはん。

いきなりお昼ごはんか。まだ来たばかりなのに。

そういえば。
「病院食ってどんなだろう?」
不安しかない入院生活の中で、これだけはちょっと楽しみにしていました。

……いやぁ、おいしくいただきました。完食です!
消化に良さそうな、やわらかくて薄味のもの中心でしたが、おいしかったです😊


午後は、理学療法士さんに股関節の動きを検査していただいたり、手術の前日なのでシャワーを浴びたり……。
なんだかんだであっという間に夕ごはんです。

18時過ぎに夕ごはん(早っ!)、
21時前までは自由時間です。

お部屋は静かです。みなさんテレビを観たり、自主トレに行ったり、それぞれに過ごしてらっしゃるようです。
私は持ってきた本を読みますが、頭には入ってきません。
ベッドにゴロゴロしてていいのに、気持ちが落ち着かない……。


そして1日が終わり、消灯。

消灯が21時なんて早すぎるよ、と思っていましたが、怒涛の1日で疲れもあったのか、すぐにうとうとし始めました。
……が、緊張のためか、自分のいびきでハッ!と起きてしまいます。
大部屋だし、周りの方に迷惑をかけられません。


その「うとうと&ハッ!」を何回か繰り返して夜は更けていきました。


自分の股関節で過ごす最後の夜。
右大腿骨頭あたりをさすりながら「ごめんね、大事にしてあげられなくて。いままでありがとう。」と謝りました。

明日の今頃は手術も終わっているのか。私はどんな気持ちでいるのだろう。


……なんて考えているうちにいつの間にか寝てしまったのでした。

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