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手術後3日目・新しい人生(人工股関節日記その10)

手術後3日目。

8時前に回診の先生から声をかけていただき、手術時のレントゲン写真を見せてもらいました。そしてその画像をスマホで撮らせてもらうことができました。
手術後の足の状態や、リハビリの様子などをお話ししたのですが、先生から疑問点はないかと聞かれましたので「耐用年数」について質問しました。


手術を受けるかどうか迷っていた時に気になっていたことのひとつが「耐用年数」でした。
ネットで調べたとき、人工股関節の耐用年数は「だいたい15~20年前後」と記載されている記事やページがほとんどでした。
私は今54歳です。もし幸いにも平均寿命くらいまで生きていたら人工股関節の入れ替え手術が必要になるのではないか……と考えると、何となく不安というか心配で。


さて、先生からの回答も「20年くらい」とのこと。
ああ、やっぱり……と心の中で思っていたとき、先生はこうおっしゃいました。

「だいたい20年くらいだけれど、ただ、今はデータが20年くらいしかないんです。今後はもっと(耐用年数が)伸びていくと思います。
だから、気にしないで人生を謳歌してください。
山登りでも旅行でも好きなことをいろいろなんでもしてください。
摩耗するからと動かなくなっちゃう人がいるんですが、それでは手術した意味がなくなってしまいますから、どんどん足を使ってください。
何かあったら、またその時に考えましょう。」


そうか。最初から心配しなくても、また困ったら相談すればいいんだ……と、とても安心しました。


今朝は快晴。
朝の光が心の中まで届いたような晴れやかな気持ちで朝ごはん。


晴れやかスッキリなのは気持ちだけでなく、お腹の方も(笑)
手術前日からなかったお通じがやっとありました。
(手術のときトイレはどうなるのかな?って思っていたけど、やっぱりお薬で腸の活動も鎮まるんですね)


リハビリも前日より進歩したようで、理学療法士さんから「昨日よりもだいぶいいですね」と何度も言っていただけました。
明日からは杖で歩く練習です。


だいぶいい、と言われて気を良くした私は、歩行器で売店まで行ってみることにしました。
売店は患者さん以外のお客さんもいるのでなかなか行く勇気が出なかったのですが、今日のこの勢いなら!と。

院内の小さなコンビニですが、お菓子とかパンとか一つひとつ眺めながら店内をぐるっと回りました。手術前は歩くのが苦痛で品物を見て回る余裕がなかったので、こうして品物に集中できることの楽しさをしみじみと感じながら……。


少しずつできることが増えていくのがなんだか嬉しい。

手術後の動けないところから始まって、少しずつ歩けるようになり……
できることが増えていき、
行けるところが増えていく。
先生がおっしゃったように、好きなことをいろいろなんでもできるようになる。

まるで新しい人生をいただいたような気持ちがしていました。

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