こんなはずじゃなかった(人工股関節日記その14)
充実した12日間の入院生活の後、無事退院したわけです。
入院生活が快適だったのとリハビリが心配だったので、もう少し病院にいさせてもらいたかったのですが、入院待ちの患者さんが多く、なるべく早く退院してほしい…という感じでした。
入院中は、退院したら散歩を日課にしてちゃんと歩けるようにしよう、と意気込んでいました。
ところが……いざ退院してみると、散歩どころではありませんでした。
病院でのリハビリでもかなり苦労していましたが、まずまっすぐ立つことができません。
前かがみで歩くと腰に負担がかかり、腰痛がひどくなるのでまっすぐ体を起こすように理学療法士さんから言われていましたが……無理。
それでも動かなくては、と頑張って家を出るものの、マンションの階段でひと苦労。
病院ではリハビリ室内の小さい階段(数段しかないやつ)で1回練習しただけなので、実際の階段の難易度の高さに悲しくなりました。
昇るよりも降りる方が大変。怖いし。杖で体を支えるのも怖いです。手すりがなかったらとても降りられません。もう腕の力で体を支えている感じ……良かった、腕を鍛えておいて。
そして外へ。体をまっすぐ起こそうとすると激痛です。一番痛いのは、たぶん、傷口でも手術由来の筋肉痛でもなく、悪い姿勢や歩き方のせいで歪んで固まってしまった筋肉。
病院内で歩くときも辛かったけれど、アスファルトの上は足が重く感じられてもっと辛い……。
足が持ち上がらず、スニーカーのつま先がアスファルトに引っ掛かり、転びそうになりながら250mほど歩いてギブアップ。
そのまま家に戻って合計500m。
次の日は家から一番近い自動販売機(190m)まで行って帰ってきて380m。普通の人なら5分のところを15分くらいかかって。
その次の日も自動販売機へ。
近所の小学校の下校時間に重なってしまい、子どもたちが走ってくるのが怖かったです。急に飛び出してこられても、私はよけることもできません。
たった15分の外出(⁉︎)なのに疲れてしまいました。
(歩く練習は時間帯も考えた方がいいのか……と思った次第。)
確かに右股関節の痛みはなくなりました。
でも、なんでこんなに痛いんだろう?
手術前も痛くて歩けなかったけれど、手術後も違う痛みで歩けないなんて。
こんなはずじゃなかったのに。
理学療法士さんからは「1か月くらいするとけっこう歩けるようになりますよ」と言われていましたが、本当に歩けるようになるのか不安しかありませんでした。
一番近い自動販売機まで歩いただけで疲れてしまっているのに、そのずっと先にある駅やバス停まで歩けるようになるのか?と。
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