つばき∥文化財と会話する歴女

~文化財保護のためにに「寄付」に貢ぐことが使命~ 中学生で「源氏物語」に出会い、歴史の魅力に取り浮かれた女性 大学では歴史学を専攻。博物館学芸員資格を活かして、ボランティア活動中。 ★中世から近世が専門 ★日本の歴史に詳しい~源氏物語、刀剣、浮世絵、城、戦国武将、新選組など

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~文化財保護のためにに「寄付」に貢ぐことが使命~ 中学生で「源氏物語」に出会い、歴史の魅力に取り浮かれた女性 大学では歴史学を専攻。博物館学芸員資格を活かして、ボランティア活動中。 ★中世から近世が専門 ★日本の歴史に詳しい~源氏物語、刀剣、浮世絵、城、戦国武将、新選組など

最近の記事

新選組 鬼の副長 土方歳三、最後の手紙~剣に込めた想いと郷里への絆

 新選組の激闘を戦い抜き、五稜郭で最期を迎えた土方歳三。その生涯には、故郷の家族や義兄・佐藤彦五郎への深い想いが刻まれています。歳三が郷里へ届けた形見や手紙から、彼の心に迫ります。  前回の記事は、こちらになります。   激闘の記念を郷里に届ける  元治元年(1864年)、新選組が八・一八の政変や三条縄の手の戦いで活躍した際に歳三が使用していた額当て「鉢金」を義兄・彦五郎に送りました。 送り状には、「京都においても死等もなく候」とあり、無事を知らせるとともに、彼の誇りと喜

    • 新選組 鬼の副長 土方歳三を支えた兄弟たちの絆

       土方歳三といえば新選組の「鬼の副長」として知られていますが、その強靭な精神と剣の道を歩むきっかけには、兄弟や家族との深い絆がありました。彼の幼少期から新選組での活躍までを支えた兄たちの存在に迫ります。 幼少期と兄夫婦との絆  天保6年(1835年)、四男一女の末っ子として生まれた歳三は、出生後間もなく父親を亡くし、さらに幼少期に母親も失うという不遇な少年時代を送りました。その中で、実兄の喜六夫婦(きろく)が歳三を養育します。馬を飼い作男を雇うほどの富農だった土方家では、

      • 幕末・維新の激動をカメラに写し続けた写真家大名の挑戦と遺産~慶勝の写真研究

        激動の幕末・維新を生き抜いた知られざる写真家大名 激動の幕末・維新を生き抜いた知られざる写真家大名・尾張徳川家14代藩主 徳川慶勝(1824~1883/よしかつ)を取り上げます! 続きで第3弾として「慶勝の写真研究」です。 以前の記事は、以下になります。 「慶勝の写真研究」 日本における写真技術の伝来と発展  日本に写真技術が初めて伝来したのは嘉永元年(1848年)のことです。この年、長崎に銀板写真(ダゲレオタイプ)が紹介されました。さらに、安政年間(1855~186

        • "日本初の古書ミュージアム”で『源氏物語』の世界観を体験!~岩瀬文庫

          日本初の古書ミュージアムで『源氏物語』のあはれを再現 愛知県西尾市にある日本初の古書ミュージアム・岩瀬文庫を訪問。 企画展示では、『源氏物語』をはじめとする"ホンモノの本”に触れながら、“をかし”と“あはれ”に満ちたみやびな平安文学の世界を楽しんできました。 西尾市といえば”お茶”のイメージが強いですが、歴史が深い土地として魅力的です。 今回は、岩瀬文庫を紹介します。 岩瀬文庫西尾市岩瀬文庫は、貴重な蔵書を保管し、後世に残すとともに、来館者が古典籍や文字に触れ、学ぶこと

          幕末・維新の激動をカメラに写し続けた写真家大名の挑戦と遺産~慶勝の幕末動乱期

          激動の幕末・維新を生き抜いた知られざる写真家大名 激動の幕末・維新を生き抜いた知られざる写真家大名・尾張徳川家14代藩主 徳川慶勝(1824~1883/よしかつ)を取り上げます! 続きで第2弾として「慶勝の幕末動乱期」です。 前回の記事は、下の記事になります。 「慶勝の幕末動乱期」  当時の幕府内では、13代将軍家定の後継を巡って徳川慶喜を推す「一橋派」と徳川家茂を推す「南紀派」が対立していました。慶勝は一橋派を支持しましたが、1858年に南紀派の井伊直弼(なおすけ)が権

          幕末・維新の激動をカメラに写し続けた写真家大名の挑戦と遺産~慶勝の幕末動乱期

          織田信長が変えた日本の歴史!3つの合戦が生んだ運命の転換点

          織田信長が天下統一を目指して戦った中で、特に日本の歴史を大きく変えた3つの戦いについて解説します!信長ファンの方や日本史に興味がある方、ぜひチェックしてみてください! 1位 桶狭間の戦い(1560年) 信長といえばこの戦い!と言われるほど有名な「桶狭間の戦い」。1560年、尾張(愛知県)の小大名だった信長は、大軍を率いて上洛(京都へ進軍)しようとする駿河の大大名、今川義元と戦います。 この戦いのポイント 信長はたった数千の軍勢で、2万5千もの今川軍に立ち向かいました。

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          幕末・維新の激動をカメラに写し続けた写真家大名の挑戦と遺産

          激動の幕末・維新を生き抜いた知られざる写真家大名激動の幕末・維新を生き抜いた知られざる写真家大名・尾張徳川家14代藩主 徳川慶勝(1824~1883/よしかつ)を取り上げます! 彼は、御三家の筆頭家でありながら、幕府ではなく朝廷側についた大名であり、多くの貴重な写真を残しています。 知られざる写真家大名の生涯について連載していきます! 今回は、『尾張藩主篇』です。 尾張徳川家14代藩主 徳川慶勝  文政7年(1824)に尾張徳川家の分家である高須松平家10代義建(よしたつ/

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          歴女15年以上が教える、知れば知るほど楽しいお城巡りの極意!

          知らないともったいないお城巡り!昔に比べて、城好きなファンが多くなったと感じています。 御朱印ならぬ「御城印」というものも城によっては販売しています。 せっかく訪れたても『知る』と『知らない』とでは、城巡りの楽しさは、大きく違います! また、城博士といえば、城郭考古学者 千田嘉博(せんだよしひろ)先生です!ユーモアあふれるお茶目な先生はファンとして大好き! そんな先生の著書から一部紹介します。 何十倍も楽しくなるお城巡りの心得! 日本のお城巡りをもっと楽しむ方法として、城の

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          日本一豪華な嫁入り道具!『源氏物語』に秘められた"謎”と"美”

          大河ドラマでも書かれた『源氏物語』は物語だけじゃない!!実は女性のお嫁入道具にもなっている!日本一豪華家絢爛なお嫁入道具が、400年以上に渡って大切に受け継がれています。それが国宝「初音の調度」。 国宝「初音の調度」は、 寛永16年(1639)江戸幕府3代将軍家光長女・千代姫(ちよひめ)が尾張徳川二代光友(みつとも )に嫁いだ際に持参してきた婚礼丁度の品々を指します。現在は、愛知県の徳川美術館に所蔵。 「初音の調度」とは、『源氏物語』23帖「初音」に題材を得ていることに由来。

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          大河ドラマでも登場する「源氏物語」を絵画した日本最古の絵巻物

          はじめNHK大河ドラマ「光の君」をきっかけに紫式部が書いた『源氏物語』が大きく注目されています。平安時代以降、源氏物語はいつ世でも多くの読者に愛され、絵画として多くの作品が誕生。 物語成立した150年後に制作された絵巻が、国宝「源氏物語絵巻」です。 今回は、「源氏物語絵巻」を紹介します。 「源氏物語絵巻」とは 「源氏物語絵巻」は、この『源氏物語』を絵画化した絵巻です。 12世紀に誕生し、現存する日本最古の物語絵巻。 『源氏物語』54帖の各帖より1~3場面を選び絵画化し、

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