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回転寿司みたいな

2週間くらい東京の家に帰らない長旅の帰路でぽつぽつ書いている。安心感と疲労感となんとも言えない寂しさ。うーんやっぱりなんとも言えない。でもなんかちょっとやそっとのことでは吹き飛ばない思い出の強度というか、思い出がちゃんと結晶になって収まっている感じがする 30歳くらいまでは何回か取り出して眺めると思う たぶんもう取り返せない夏の思い出として

何日間他の土地にいたらそこが家になるんやろう 西端の島の古民家に2泊して、朝荷物をまとめて出て行くときの寂しさはレベルの違いはあってもジャンルとしては完全に引越しの寂しさだった 
この前読んだ本の中で、人間は長い間季節や牧草の消費に合わせた移住生活をしてきた生き物で、定住生活をし始めたのはものすごく最近、それで急激に増えた暇を持て余して悩んでいるということが書いてあった。なんだかそれを実証するような旅になってしまった もしくは私がどちらかというと歴史的な意味で古典的な?前時代的な?人間なのかもしれない(それにしても2日は早すぎる、牛1000匹飼ってたのか?)

そんなこと考えてたら牛に会った

今回の旅の中のゼミ旅行の部分は、つまりゼミ旅行なので、昼は制作の進行を相談したり映画を見たりして、夜は教授を囲んでお酒を飲みながら何時間もおしゃべりした。

なんかぼんやりしながら聞いていたので有耶無耶になってしまっている部分も多いけれど、どんな人間でも長く生きていると苔みたいなのが付いてくる話とか、ターザンみたいに仕事してる話とか、最短距離をいくことに意味はない話とか、それまでの話が全部吹き飛ぶ恋バナとか、本当に本当に色々な話を......

なんか話し疲れて喋っている人をぼーっと見ていると、こうやって個人的なことも制作のことも進路のことも人に喋って、聞いてもらって、笑ったり共感したりわかんねえーって言ったりし合っている空間がやさしくて、最善かどうかなんか死んでもよくわからないけれども、少なくとも全然悪くない選択だったなぁと思いました 話をして話を聞くっていいよなぁ もし冥土があのドラマみたいな設定だったらバカリズムに自慢します。
バカリズムの悔しがる顔が見たいぜ

冒頭で今回の旅はもう取り返せない大学時代の思い出になったと書いた なんか過ぎ去っていくことが素敵なことと、続いていくことが素敵なことがあるんだなぁとしみじみ思う夏です これまでの人生で一番長く続けた学生時代が去っていく年、できるだけたくさんの結晶を詰め込んでおきたいですね

明日バイトなので寝る

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