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傍らの君の温度

人に寄り添うということは、物理的にそっとそばにいるだけでなく、その人の心情そのものに心を寄せてくれること。人生経験の乏しい私もそうしてもらった経験があるし、私自身も私が信じる人にはそうありたいと思っている。それだけ“寄り添ってもらえる”ということが人の心にどれだけ大きな影響となるかこの年になってひしひしと感じられるのだ。ジミンさんはそんな寄り添うという行動を遠く離れた私達一人ひとりに与えてくれる、そんな温もりをいつもいつも残していってくれている気がする。

どんな国のファンにもわかりやすく、それでも率直に気持ちが伝わるような文章をくれて、インタビュー等でもあたりの柔らかい話し方でいつまでも聞いていたくなるような和やかな気持ちになる。そして時には唐突に「今日の晩御飯は何がいいですか?」と私達に選択を委ね、同じ日常を過ごしていることを実感させてくれる。ご本人が意識しているかどうかはわからないけれど、決して自分たちは特別な人間ではなく、私達と同じ目線で同じ物事を見つめ続けているということを教えてくれているように感じるのだ。彼らのファンになって日の浅い私ではあるが、「こんなに人気になったんだ」と誇らしく感じるとともに、とてつもなく長く果てしない距離感を感じ、少しばかり寂しく思うことも事実だ。しかし実際これだけ大きく、広く活動している彼らとの距離感を縮める方法は極わずかにしかないし、極端なそういった活動は彼ら自身のスケジュールをさらに圧迫させてしまうだろう。だからこれでいいんだと、自分で自分を律し、制している人は(私も含め)少なからずいるはずだ。だけどジミンさんはそういうファンの温度をより敏感に感じ取り、そっと手を取り温めてくれるようなリアルな優しさがある。

その優しさは決してファンだけじゃなく、ちょっとした仕草からも感じ取ることができる。誰か涙するメンバーがいれば真っ先に駆け寄りそっと抱きしめ、手を添えてくれる。撮影中にたまたまぶつかってしまったスタッフがいればすぐに顔を合わせ謝り声をかける。そして、オンライン公演となったあのライブで、メンバーたちもファンたちも「悲しいけど仕方ない、ここは笑顔でいなきゃ」とどこか抑制していた部分をジミンくん自らが真っ先にさらけ出し、全員の気持ちを代弁するかのようにボロボロと涙を流した。本人はそうするつもりはなかったのだろうけれど、そのおかげで同じ感情をほんの少しでも吐露できたファンもきっといるはずだ。

おそらく彼は、優しくされなかった経験も、終わりの見えない孤独も何度も感じたからこそ、これだけ人に温かく接することができているんだと思う。私なら「もうやめた」とすべてを諦めてしまうかもしれないのに、彼は諦めることなく、今日もきっとその優しさで誰かに寄り添っていることだろう。彼が持つその美しい愛情が決して果てないように、私はできるだけ長く彼に感謝し、愛し続けていきたいと願う。やがて来る着陸のその時までどうかその愛を、幸せを共有できるように、彼が健康で笑顔であり続けられますように。お誕生日おめでとうございます、ジミンさん。

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