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【感想・ネタバレ注意】宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』を観て

面白かった。

トラウマをどう消化していくのか、
抽象的な回復の営みを
ここまで具体的に解像度をあげて
映像にできることに、驚愕としかいいようがない。

この映画を観て思ったことは
人生とは、ただシンプルな個々の自分のゲームであるにも関わらず、
いかにも複雑に営んでるだけなんだけど、実際それが全てなのである。

この映画において、誰の感想も、誰の主観も意味がないように感じる。
なぜなら、全て主観の話で
観客の主観に訴えかける物語でもあるので
自分が受け止めた各々全てが正解として良いということにしたい

答えはシンプル。
なのにゴールに辿り付かないのが、知能を持った人間の業

向こうの世界ではインコが人間と同じ知能をもっている
人間だって猿がちょっと頭いいくらいの癖に
知能がいかに邪魔か
…って言われてるような気がした

描写が細かいが故、憑依体質の人はめちゃ感情移入できる
私はもうガン泣きだったし、隣のお姉さんもガン泣きだったが
そうでない人が多いのも、劇場の空気感でわかる。
私に至っては最初の戦争の描写でもうすでに泣いていたし
最後、これでお母さんとはお別れで、新しいお母さんを受け入れた
眞人の成長に、涙が止まらなかった。

良く生きる=自分の正義を貫くことではない
良く生きるのは難儀。
知能がある故、悪意がついてまわる。

本当に宮崎駿のエッセンスがたっぷりで
かけらのような、感想を忘れたくないので、書き残しました。

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