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新馬は走る 第91回日本ダービーへ向けて

スキルヴィングの死から6日目の2023年6月3日。昨日から東京競馬場と阪神競馬場で新馬戦が始まった。
初日から観客を沸かせる走りをした新馬達。明日以降も毎週、新たな新馬達が走りそして勝者と敗者に分たれて行く。
そして、至極当たり前の事実として、この新馬達の中に第91回日本ダービーの栄光を勝ち取る優駿がいる。
その意味においてダービーとは1年間の新馬戦の総括ともいえる。
無論、2014年のダービー前日。3歳未勝利戦でデビューしてそこからわずか149日で重賞未勝利のまま菊花賞を勝利。しかも未だ破られぬ芝3000mの世界レコードを記録したトーホウジャッカルの例もあるのを筆者も知っている。
だが、それでもダービーというレースが持つ甘美な魅力は何物にも変え難いものがある。


以上を踏まえた上で、私は先日に引き続き東京競馬場前の馬霊塔と馬頭観音を訪れた。
多くの花や供物がお供えられている。
その中にはスキルヴィングへ手向けられた物もあった。
スキルヴィングの死から弔う者への否定的な意見を自分も目にした。だが、誰が何を言おうと馬の死を悼むことを否定するべきでないと思う。

そもそもこの馬霊塔建立にの際、東京競馬場内にあったトキノミノルをはじめとする馬達の墓がその傍らに改葬されている。
そして併設された馬頭観音の前には美穂と栗東の各厩舎からの幟旗が開催期間中は建てられている。
競馬関係者の方々が弔う気持ちを見せてくださる。そこに我々がご一緒させて頂く分には構わないのでないかと私は思う。
でなければ何故東京競馬場にトキノミノル像が、京都競馬場にライスシャワー像が、そしてこの馬霊塔という場所があるのだろうか?
これが答えだと私は思いたい。


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