【当事者になって見えてきたモノ】
追記:
寄付の概要はこちら↓
少し、長くなってしまうかもしれません。
この3日間泣きはらしたのにはワケがある。
2歳の娘が3日前に急に入院することになった。
いつも元気いっぱいな娘が、一切夕食に手をつけず、目をこすって
「ちょっと・・疲れちゃった・・」
と、ぐったりして寝込んでしまった。
18:30 夕方までわんぱくに遊んできたのに、熱はみるみる上がり、39.6度まで上がってしまった。
怖い。
時期が時期だけに、
怖い。
胸騒ぎがしてすぐに「ファストフドクター」のオンライン診療を申し込んだ。
保険の範囲内で診療してくれ、家にその日にお医者さんがきてくれる。
夜間でも受け付けてくれ、保険証と医療証があればお医者さんの交通費だけで診療&薬の処方をしてくれる最高のサービスだ。
コロナの中、こういった医療サービスが充実していて本当に安心する。
19:30 熱が出て1時間もしないうちにオンライン診療をして、
お医者さんの勧めで家にお医者さんを派遣してくれることになった。
なんと、今「家族に寄り添うプロジェクト」実施中で、LINEの友達追加をすると3ヶ月間お医者さんの交通費が無料らしい。
日本、すごい。
20:30 さらに1時間後お医者さんがうちにきてくれた。
酸素濃度が落ちているし、肺炎の可能性もあるため近くの病院で診療を勧められた。
その場で近くの病院へ紹介状も書いてくれた。
コロナの疑いもあるため、事前に病院へ症状を伝え、行っていいか聞いてみた。
「救急もありますので24時間いつでもお越しください」
天使みたいな対応。
訪問してくれた先生も、
「入院の可能性があるので、着替えやオムツなどを持って行った方が良いと思います。
この場で何もできなくてごめんなさい。気をつけて、そしてお大事に。」
と颯爽と帰って行った。
なんて、美しい職業なんだろう。
幸い、近くに大きな小児科に特化した病院があるためすぐに着いた。
咳で苦しそうな娘。
体も熱く、息も荒い。小さな体で病気と真っ向勝負。
「ママが付いてるからね、絶対大丈夫。守るよ!」
と何度も声をかけ彼女を励ました。
無力にも、母親の私にはそうすることしかできなかった。
車で、夫と上の娘も待ってくている。
21:00 トリアージで少し待つと看護師さんが問診してくれ、すぐに診察室へ通された。
娘はどんどん辛そうになり、眠気もあって機嫌も悪い。
お医者さんと看護師さんは
とっても忙しいはずなのに、丁寧に、丁寧に、そしてとても穏やかに診察してくれた。
レントゲンの撮影も、診察室にいながらにして機械が向こうからやってきてくれ、寝てしまった娘でも撮影することができた。
私も、せめて冷静にいようとお医者さんや看護師さんの笑いをかっさらうことに徹した(何してんねん)。
点滴で、手に白い板のようなものを装着された娘に、
「お!かっこいい装備やね!バズ・ライトイヤーみたいやね!」
とか
お口を大きく開けて喉をみせる娘に
「ヨッ!日本一!」
と合いの手を入れるのも欠かさない。(ほんま何してんねん)
合いの手を入れ続け、すでに時刻はすでに深夜に突入していた。
「先に帰っていいよ」という私のメッセージに夫は、
「大丈夫、ここであなたたちを待つ」
と、優しい夫。
結果、肺炎・喘息・コロナ・その他のウィルスの可能性があるとのことで入院を余儀なくされた。
ファストドクターの先生のおかげで、入院に必要なものはほぼ持ち込んでいたので手続きはスムーズだった。
とはいえ、入院するにはPCR検査は絶対条件。
しかも、結果は早くて15時間後。
2:30 am すでに病院にきてから5時間半が経過していた。
結果が出るまでは、コロナ患者として隔離病棟に移される。
私は濃厚接触者の可能性があるため結果が出るまでは、面会謝絶。
泣き叫ぶ我が子。
「ママ〜!!ママ〜!!」
ベッドに乗せられ、病棟へうつる我が子に
「すぐに会えるからね!」
と、伝えることしかできなかった。涙がしょっぱかった。
車で眠って待ってくれていた夫を起こし、帰路に着いた。
3:00 am 全く眠れない。でも、少しでも寝ないと。
突如、むくっと起きた上の子は、寝ぼけながらこう声をかける。
「ママ、えっちゃんは(妹)?どこ?」
ぎゅっと彼女を抱きしめ、涙が止まらない。
「すぐに、会えるよ。」
時々、優しい嘘は大事だ。
3時間ほど眠り、下の子がいない現実が押し寄せる。
コロナだったらどうしよう。
あの後、容体が急変したらどうしよう。
寝てる間に病院から電話がなってたらどうしよう。
私は、その日一日、連絡を待つしかない。
加えて私の仕事は、月末月初、怒涛のように忙しい。
気晴らしに仕事でもするか、正直迷った。
もちろん、この状況をチームに伝えると、すぐに上司から直接メッセージがきた。
「今から、話す?」
と声をかけてくれて、泣きはらした目をしたすっぴんボサボサの私を優しく包み込む包容力。
いつもは必殺仕事人で、厳しいことも、ちゃんと言葉にしてくれるかっこいい上司。
働くお母さんな彼女は、私の心情を理解してくれた。
「今日から休みな。とりあえず、来週はあなたが休みだと思ってチームで分担するから。」
いっちばん、いーっちばん忙しい月末月初。
「大丈夫、多少仕事が遅れても、誰も死なないから!」
私のズタズタになったメンタルをシルクのようなベールで優しく包み込む。
「もし‥コロナだったら、どうしよう‥」
そうつぶやいた私。
私は、娘も心配だが、周りの人の生活が激変するのも怖かった。
仕事場や、保育園も閉鎖になるだろう。
とんでもないことになるだろう。
すると、上司は一言。
「いいんじゃない?」
(え?)
「実際に、コロナが社内で出た時、結局は実例がないとどうしていいかわからないじゃない。
でも、実際に起こってみると、どんな対応をしていけばいいか、
ちゃんとリアルな情報をもとに対策を練ることができるじゃない。
コロナが陰性でも、陽性でも、大丈夫だよ。」
彼女は、「不謹慎でごめんね」と続けたけど、
その言葉は本当に温かくて、涙が止まらなかった。
最強に忙しい中、時間を大幅に過ぎても私の話に耳を傾けてくれた。
本当に、この人と出会えてよかった。
この会社に入ってよかった、と心底思った。
昨日から、出会った人・話す人、みんな天使みたいだ。
私は、どうしても終わらさないといけない仕事を引き継ぎし、テレビ電話を切った。
コロナの結果が出るまで、後8時間。
長い、長すぎる。
途中、担当医の先生から娘の容体の連絡があった。
まだ、酸素濃度は落ち着かず、呼吸も荒く、熱も高い。
PCRの結果はまだ出ていない。
不安で、心配で、ベッドに突っ伏して泣いている私を、夫は優しく抱き寄せてくれる。
長女は、
「ママ、大丈夫だよ。もっと、大好きだよ。ヨシヨシ。」
と、頭を撫でて、私の鼻水や涙をティッシュで吹いてくれる。
まだ3歳なのに、どうしてこんなにしっかりしてるんだろう。
泣いてばっかりのオカンはもうちょっとしっかりしないといけない。
だけど、
だめだ、涙が止まらない。
そして、
17:00 電話が鳴った。
「PCR検査の結果は、
陰性でした!」
はあああああああああああああ。
本当によかったぁああああああ。
これで、面会も今日からできる。
あの子に早く会いたい。
すぐに、保育園と会社に報告する。
保育園の園長先生は本当に安心していた。
会社の人も、安心してくれたに違いない。
心配かけて本当にごめんなさい。
長い、長い、時間だった。
しかし、肺炎には変わりなく、入院は1〜2週間必要なようだ。
普段なら、「肺炎で緊急入院」ってだけでビビるのに、
それに「コロナ」という心配がずっしりと上乗せされていたからか、
コロナじゃないだけで随分安心してるなんて、
人の心は不思議だ。
人間は、試練の数だけ、強くなるのかもしれない。
私は、少し咳をしていたため、今日は夫に面会に行ってもらった。
全てのオムツに、愛を込めたメッセージを書いた。
長女も手伝ってくれたのだが、
なぜか水着に着替えていたのでパッと見、グラビアアイドルのサイン会に見えてきた。
グラビアアイドルの割には、淡白な絵を描くんだな。
私は、重めの愛を込めた。
映画『君の名は』の名セリフに変えて言えば、
「これじゃ、名前、分かんないよ…。」
(名作をオムツに結びつけるな)
面会に行った夫がテレビ電話で彼女と繋いでくれて、
昨日よりは少し元気そうな姿にスペシャル安堵。
毎日、一緒にベッドで寝て、寝相が悪いあの子に、
顔や腹を蹴られていたあの日々が、すごく愛おしい。
後追いが止まらず、
トイレの中でも抱っこを強いられていたあの日々が、
最高に愛おしい。
あの日常が、
今は非日常になってしまったことが、
本当にもどかしい。
「日常」がこんなにも贅沢だったことに、
いつも失ってから気がつくんだ。
***
翌日、やっと咳が治り、あの子に会える。
なんだろう、初デートのようにウキウキしている。
コロナのため、1日4時間という制限付き。
それでも、彼女を触れ合える、今の私の「非日常」を。
あの頃の私の「日常」に会いに行く。
***
再会した瞬間、娘は
「ママ〜〜〜〜!!!」
と、泣きじゃくった。
小さい体で、ぶっとい点滴をつけて、
鼻にチューブをつけて、
足の指に検査機をつけて。
戦っていた。
とびきりわんぱくな彼女は、
「歩きたい。」
と何度も言ってた。
彼女の「日常」を早く、早く取り戻したい。
ふと、同じ病室の子に目をやると、
つまらなそうに寝ていたり、
家族が違う時間帯に来るのか、1人ぼっちの子もいたり。
「何かできないかな」
私の心の中から湧き上がって来るものがあった。
きっと、この病院は恵まれている方だ。
絵本もあるし、プレイルームもある。
でも、他の小さな病院や、地方の病院で、子どもたちはどう過ごすのか。
親から離れて、どうやって戦っているのか。
コロナ感染者ではなかったけど、「コロナの疑いがある子をもつ親」「子どもが入院になった親」という当事者になって初めて見えてきたものがある。
医療従事者の素晴らしさ、
子がコロナかもしれないと打ち明けた部下への上司の神対応、
入院中の子どもたちの孤独、
コロナ禍で子どもに付き添えない親の葛藤。
私にも、できることをしたい。
設備の整っていない病院に、
子どもたちが少しでも癒され、楽しめ、親も安心して預けられるように絵本やおもちゃの寄付をしよう。
そう決めた。
instagramで募ると、たくさんの友人が力を貸してくれるとメッセージをくれた。
寄付の集め方は自由でいい。
・メルカリでいらないもの売ってその売り上げを寄付金に(Eco × Donation)
・ダンサー仲間に頼んでチャリティーレッスン(Dance × Donation)
・ダンサーと私の絵をコラージュした動画を配信、その絵のグッズを売る(Art × Danance × Donation)
・「今日は病気で戦う子どもたちのために働く」と決めてその日の日当または時給を寄付金に(work × donation)
・こんな風に文章を書いて、賛同してくれる人にエッセイを買ってもらい寄付金へ(Word × Donation)
もし、賛同してくれる人がいたら、ぜひ協力してほしい。
いくつか私が過去に出したnoteを買うことで募金してくれた100%を入院している子どもたちへの支援に回します。
この投稿をシェアしてくれたら最高だ。
もちろん、どこに寄付したかもnoteで発表いたします。
今は、もちろん最優先は自分の子の完治。
でも、その体験がひいては多くの子どもたちやご両親の助けとなるように、私は言葉で繋ぎたい。
面白そうじゃん!と思ってくれた方はぜひ、過去の記事ではございますが募金としてご購入してくれたら最高です。
面会が終わり、帰り際に寝てしまった娘。
私がその場を立ち去ろうとすると、寝ぼけた声でこう言った。
「しゅぐに...帰って…来る…?」
私は、ベッドの策をすぐにおろして、
強く、強く抱きしめた。
「またすぐ、会いに来るよ!」
また私は涙を流すことになった。
またね、また明日、抱きしめにいくよ。
一緒に乗り越えよう!
寄付の方法概要はこちら↓
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