見出し画像

副腎摘出手術しました

ご無沙汰です。
今回は退職エントリならぬ退院エントリです。

同じような症状の方の不安をやわらげ、少しでも参考になることがあったら嬉しいです。

※私の"場合"であったり、私の"記憶"によるところもありますので、
 気になることがある方はまずかかりつけ医に相談してみてください。

病名

原発性アルドステロン症という病気で、腎臓の上にある3〜4cmほどの副腎からアルドステロンというホルモンが過剰に分泌されて、水分や塩分の調整がうまくいかず、高血圧と低カリウム血症をもたらすそうです。
※詳しくはこちら

症状としては筋力低下や疲れやすくなることもあるらしいんですが、自覚としては高血圧しか感じられるものがなく、病名がわかる前は私がぽっちゃり体型なこともあり、「生活習慣によるものなんだろうな、塩分控えよう」くらいにしか思ってなかったです。

病名判明まで

2019年ごろから会社の健康診断で高血圧を指摘されるようになっていたのですが、ちゃんと病院にいったのは2021年です。

病院に行ってコロナにかかる怖さの方が強かったので、足が遠のいてました。コロナ禍も落ち着きつつあるので、経過観察でもちゃんと行った方がいいですよ。体は確実に老いています。

実際、病院に行っても最初は塩分控えましょうと言われることがほとんどだと思いますが、私の場合、かかりつけの先生に血液検査もしてみましょうと言われ、やってみました。

結果的にはカリウムの値がかなり低く、もしかするとアルドステロン症かもと言われ、詳しく調べていくことに。

高血圧発覚から治療までのフロー

参照:https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0019/G0000180/0078

カプトプリル負荷試験

まずはかかりつけ医のところでカプトプリル負荷試験という検査を実施。
試験の流れは以下の通り。

  1. 病院に行って30分横になる(寝ることもスマホ触ることもできない)

  2. 採血

  3. カプトプリルという錠剤を飲む

  4. 60分横になる

  5. 血圧測定と採血

  6. 30分横になる

  7. 血圧測定と採血

まじで暇でした。

通常は服用するとレニンが上昇して、アルドステロンが低下するそうなのでうが、アルドステロン症の場合はアルドステロンが過剰分泌されたままなので、レニンは抑制されたまま、アルドステロンも低下しないそうです。
正直、個人的には専門的なことはわからなかったので、あ、このしきい値超えたらアルドステロン症なんだなくらいの認識しかなかったです。

結果

負荷試験の結果プラス、念のために撮ったCTに映った小さな腫瘍から、原発性アルドステロン症でほぼ間違いないとの診断。ここから先は大きな病院での治療が必要になるということで紹介状をもらいました。

病名が判明しただけでも一安心。

大きな病院での治療

25年ぶりくらいに大きな病院へ(ちなみに私はいま30歳です)。

代謝内科に行って、一通り経緯を話しまして、精密検査ということでもう一回カプトプリル負荷試験やったり、造影剤入れてCT撮ったりしていただいて、やはりアルドステロン症という診断は変わらず。

高血圧発覚から治療までのフロー

精密検査の中ほどまで来ましたが、じゃあ手術へ、とはならず。

副腎は左右の腎臓の上にあって、先生いわく、片側の1cmくらいあれば機能自体は全く問題ない臓器らしい。

ただ左右両方をとるわけにはいかず、片側だけに異常があるならそちらだけ摘出すれば終わり、両側に異常がある場合は薬をずっと飲み続けなければならないとのこと。

腫瘍自体は右にあるけど、そこが原因かはわからない(両側にある可能性もある)とのことで、片側か両側か調べる副腎静脈サンプリングを実施しました。

副腎静脈サンプリング

昨年末に3日くらい入院しました。

人生初の手術台かつ、局所麻酔で緊張しました…。

この検査は右足の付け根からカテーテルを入れて、左右の副腎から直接採血してどちらの副腎に異常があるか調べる方法とのこと。副腎の静脈は極細のところで呼吸だけでもずれるらしく、結構技術がいる検査らしいです。
検査中も麻酔で眠いなか、「息止めてくださーい」とか言われることが多く、大変でした…。


検査結果としては、やはり腫瘍があった右側の副腎のみに異常があると判明しました。

ようやくこのフローの最後、手術手前まで来ました。

腹腔鏡下副腎摘出術

昔は開腹手術が多かったそうですが、今は傷口が小さく、術後の回復も早い腹腔鏡手術が主流になってきたそうです。

手術内容としては

  1. 全身麻酔

  2. おなかの右に手術器具やカメラを入れる1,2cm程度の穴を開ける

  3. 副腎を摘出する

シンプルに見えますが、副腎は結構奥に小さくあって、たどり着くのに時間がかかることがあるみたいです。私の場合、術前では3時間程度と言われましたが、4〜5時間かかったらしいです。

私は全身麻酔してたので体感1分です。記憶全然ない。
医療ってすごいですよね。
待ってた家族はドキドキだっただろうな…。

術後、退院まで

術後当日はずっと横になってる必要があって、絶飲食で、お腹も痛くてかなりしんどかったです。

起き上がれるまでに18時間くらいありましたが、テレビ見る気にもマンガ読む気にもなれず、寝付きも悪く、二度と体験したくない時間でした…。

2日目からは水を飲んだりお粥食も始まったりで一安心。ちょっと元気になりました。久しぶりに飲むポカリスエットが悪魔的に美味かった。

3日目は普通の食事も始まって、点滴や術後お腹に残った血液などを取り除くドレーンを抜き、やっと体に何もつながってない状態に。
久しぶりにシャワー浴びて生き返った。

4日目、無事退院。
入院前、先生から30歳と若いので、4,5日で退院できると言われてましたが、通常1週間くらいはかかるそうです。良かった良かった。

そしていま。

まだしばらく激しい運動などは出来ませんが、ほとんど通常生活に戻りました。
日本の医療すごい。

担当医の方はレベルが高く、看護師の方も全員ホスピタリティにあふれていてすごかった。大変お世話になりました。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます。

心配を煽ってもしょうがないと思って、直近、ご飯に行った人にすら手術のことは言ってません。

過剰に心配されたら私が心配になるし。
実際、病院嫌いの父は表には出さないけど、私より緊張してた。

最後に

冒頭でもお伝えした通り、これは私の場合の話であり、症状や術後の経過は人それぞれですので、身体で何か心配なことがある方はまずかかりつけ医に相談するのが良いと思います。

私は手術に急を要するわけではなかったですが、若いうちにやった方が身体への影響も少なく、治りも早いということでかかりつけ医、専門医と相談し、今回手術を選択しました。

このnoteが少しでも参考になったら嬉しいです。

以上、退院エントリでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?