Backlog を使って、自分の課題を整理する

Backlog Advent Calendar 2020 の 9 日目です。

私が Backlog (プロジェクト管理ツール)を最初に使い始めた(10 年以上前!)ときに以下のような問題を抱えたり、周りでみることが多かった記憶があります。

・「未対応」なまま放置された課題がたくさんある
・「処理中」になっている課題をたくさん抱えたままになっている
・「解決済み」なまま「完了」になっていない課題がたくさんある

たくさんの課題が担当のままになってしまったことで、やるべきこと、やらないことが整理できず、なかなか集中できない状態になっていました。今日は自分の課題をどのように整理し、やるべきことに集中していけるようにしていったのか書いてみます。

期限日を設定する

最初に取り組んだことは、まず課題に期限日を設定することでした。後述しますが Backlog にはダッシュボードに自分の課題を期限日順で表示する機能があります。期限日を設定することで、自分がいつまでに何をしなければいけないのかひと目で把握できるようになります。

対応すると決めたものに関しては、裁量がある場合には自分で期限日を設定し、周りの人と協力してやる場合には、いつまでに課題を行えばいいのか確認するようにします。

「なるはやで」「手の空いたときに」という言葉は使いやすいのですが「やらなくてよい」と置き換えるぐらいで考えるようにしています。夏休みの宿題は最終日にぎりぎり間に合わせるタイプでしたが、期限があることでほどよい緊張感がありました。期限は決めづらかったり伝えづらかったりしますが、決めることで何をしなければいけないか、何をしないかを考えられるようになります。

また、期限日が決められないケースとして、つくられた課題が大きすぎる可能性もあります。期限日が決められる単位に分割して期限日を決められないか考えたりもするようになりました。

期限日が決まることで、今自分が持っている課題と比較することができます。期限日と作業量から優先順位を変えるべきか、周りにアラートを出すべきか検討できるようになります。

処理中 (WIP) の課題をたくさん持たない

人間はコンピューターと違い同時にたくさんのことを行うことができません。なるべく一つの課題に集中して取り組んだほうが効率的です。

作業中の課題が止まってしまっているものは「処理中」から「未対応」に戻す、「レビュー待ち」にする、など適切なものに変更します。プロジェクトにあった必要なステータスを作成し、それに設定することでチームメンバーも課題の状況を把握しやすくなります。

私は多くても 2 つぐらいの課題を処理中にするように心がけています。

担当者を変える

誰かに自分が課題で行っている内容をレビューして欲しい場合は、最初は通知やコメントだけでやりとりをしていました。その場合、相手が他の課題で忙しかったり忘れてしまって担当が自分のまま課題が残っていました。

そこでレビューをお願いする人に担当を変えるようにすることで、誰がその課題のボールを持つのか明確にするようにしました。 Backlog は課題に対して担当者が一人、というルールがあるので分かりやすいです。

このとき気を使うポイントとしては、相手にも期限日の変更機会を与えるようにすることです。相手も抱えている課題があるため、こちらの希望通りにいかない可能性もあります。そのためコメントや必要であれば打ち合わせで期限日の合意を取るようにします。

担当者を変えるようになって、どちらがボールを持っているのか明確になり、依頼したまま放置になるというようなことは激減しました。

ただ Backlog は担当から外れると課題を追えなくなるので、今はウォッチ機能を使って課題を追うようにしています。(できるようになってくれると嬉しいので、こっそりここで要望を出しておきます😀)

断捨離を行う

チームメンバーと定例で課題の棚卸しを月に一回行うようにしています。課題をつくって担当になったものの、他に優先順位が高いものがある、時間がない、そういった理由で放置されているものが出てきます。そのときにできないものは一度担当から外したり、場合によっては課題を完了させて断捨離を行います。

もし本当にやらなければいけないのであれば、その課題はまたつくられる、再オープンすることになるはずです。

完了条件を決める

課題の完了条件がうやむやな場合、いつまでも完了にすることができません。勝手に完了にすることもできないため、そのまま放置につながります。

そのためプロジェクトまたは課題で完了条件を定義するようにしました。 Wiki などドキュメントに残すことで、新しくプロジェクトに参加するチームメンバーにも理解を早められるようにしています。プロジェクトチームメンバーで合意を取るようになってから、「処理済みにした後は最終確認をする担当者に変更し完了にしてもらう」といったフローが出来上がり、自分が持っていた課題を担当に渡すことができるようにしました。

「自分の課題」ビューをみる

Backlog のダッシュボードには「自分の課題」ビューがあります。自分が担当になっている課題が一覧で表示されます。

これまで述べてきたことをすると、完了していない課題が少ない数で、かつ期限日順にソートされた状態で確認することができます。直近で何をしなければいけないかが一目瞭然になります。毎日仕事を始めるときはダッシュボードを開いて直近ですることを把握できるようになりました。(カレンダーの予定も確認します)

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ここでステータスが処理中のものが複数できていないか、期限日が設定されていないものがないか、期限日が過ぎたままの課題がないかチェックすることができます。この一覧をいかに少ない状態にしておけるかがポイントです。多すぎる場合、自分の責務が広すぎないか、課題を持ち過ぎて集中できていない状態であることを示唆していると思います。先を見ることも大切ですが、ひとつひとつ目の前の課題を完了にしていくことも大切です。

部屋が汚い物置な状態に慣れてしまうと、そのまま放置してしまうのと同様に、常日頃から少なく綺麗な状態にしつづけられるようになります。

まとめ

Backlog の使い方を工夫することで、自分の課題を自分で整理することができるようになりました。

プロジェクトをうまく回していくためには、一人一人が課題を整理できている状態であることが大切になってきます。それができずにプロジェクトをコントロールすることは難しいはずです。上司、マネージャー、ディレクターなどに振り回されず(彼らは優先順位を決めてくれるはず!)、自分の課題は自分で整理(コントロール)できるほうが仕事も楽しくなります。

今回は Backlog での紹介ですが、同じような機能があれば他のプロジェクト管理ツールでもうまくいくはずです。うまく課題を整理できない悩みを持っている人に少しでも参考になればと思います。

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