ヤギ鍋と僕

小学三年にあがった日に
親父が　子やぎを連れてきた

つよし　今日から　この子の世話をお前がするんだぞ

( ﾟAﾟ )　それは　メーメー鳴く可愛い子やぎ
僕はメー子と名付けた

自転車でギンネムや　すすき　牧草　タンポポ等　適当に
近くの山や田んぼ森へエサをとりに行った
１日分でも　自転車で三往復だ

しかし(。-∀-)
友達と　放課後遊びに行っても
日曜日　釣り行っても
必ず　メー子のご飯は　あげないといけない

今日は疲れたから　ご飯抜きね　とは絶対に
言えないからだ(*´-`)

僕は毎日　雨が降ろうと　台風が来ても
メー子の為に　山や森　野原に通った
(。>д<)　頑張った
メー子の美味しそうに食べる姿は可愛く
子どもながらに　育てる喜びを感じた

:

時は過ぎ　一年たった　

その日　学校から帰ると　いつもの場所に
メー子は居ない

裏庭に物音がするので　行ってみたら
親戚のおじさんがいた

つよし　今日はヤギ鍋だぞー　いっぱい食べれよ　美味しいぞー

( ﾟーﾟ)
そこには　メー子の　バラバラになった姿が
あった　いずれこうなる事は知っていたが
ショックだった　しかし　泣かずに
僕は最後まで　鍋になるまで見届けた
( ノД`)
そして
これから　もうきつい思いしないですむ
安堵感と　悲しい　何とも複雑な気持ちで
ヤギ汁を　食べた

初めてのヤギ汁は　ヨモギがきいた　ちょっと
苦い味がした
(・・、)

:

大きな鍋に　水を注ぎ　沸騰
ヤギの骨をいれ　出汁をとります　合わせで鰹だしを入れ

ぶつ切りの肉　内臓をぶちこみ
塩　こしょう

フーチバー　シブイを入れ　煮込みます

最後に隠し味で　ヤギの血を入れると
濃厚な味になります

食べる時に　しょうがを擦ってのせます

伝統のヤギ鍋
　沖縄では　酒の席で良く食べる　パーティー料理　　因みに　この時のヤギ鍋パーティーは親戚総出で一週間　続いた