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「在籍店の将来」を見極める2つの方法

※この記事は3分〜5分くらいで読むことができます。


こんにちは! つーばきです!


コロナ禍になり数多くの風俗店が潰れました。元々入れ替わり立ち替わりの激しい業界ではありましたが、コロナ禍による不況が重なってより加速した感があります。風俗ビルを訪れると数ヶ月前まであったはずの風俗店がいつの間にかなくなっていることも増えました。


まだまだ日本はコロナ感染者数の増加によって、お店の集客に影響が出る状況です。つまり、自分が働いているお店が潰れる可能性もあるのです。


そこで今回は「自分が働いているお店の将来を見極める方法」を2つお伝えしたいと思います。飲食店の「いきなりステーキ」を例にするとわかりやすいので、まずはそのお話から。


いきなりステーキを展開するペッパーフードサービスは、1994年から「ペッパーランチ」を主力としていましたが、2013年にいきなりステーキ1号店を出店するとすぐに熱狂的なブームを巻き起こし、チェーン店史上最速と言われるペースで全国に広がりました。


2000年代には70億円がピークだった売上高(商品を売って得たお金)は2013年以降ほぼ毎年倍ずつ上がっていき、2018年には600億円を超えました。すごいですよね。


ところが、翌2019年の売上高は675億円だったのに赤字へと転落し、2020年にはペッパーランチを売らないといけない状況になってしまいました。時を同じくしてコロナ禍が襲い、直近の売上高は200億円を切り、まだまだ赤字が続いている状況です。


コロナ禍による影響も大きいと思いますが、売上高が毎年倍ずつ上がっていて経営が好調に見えたのに、急に衰退してしまったのは一体なぜでしょうか。


いきなりステーキができた当時、高品質をウリにする「ロイヤルホスト」というファミレスではサーロインステーキが1グラム10円くらいでした。しかし、いきなりステーキはサーロインステーキを1グラム7円で提供し「低価格なのに高品質」という戦略がお客さんに刺さりました。


2015年頃になると、都内のお店ではランチタイムに長蛇の列ができるようになります。「ステーキの立ち食い」という新しい形はお客さんの回転率が非常に高く、2018年には品川のお店で「24時間以内にレストランで販売されたビーフステーキの数」の世界記録を更新し、ギネスブックに認定されたほどです。


当時、いきなりステーキの人気が爆発的に上がったのは、ライザップによってロカボダイエットブームが重なったからでした。


ライザップに入会した人がわずか2ヶ月でメタボ体型から筋肉質でスリムな体型になれたワケは、運動以外に炭水化物の摂取を控えて主にお肉などのタンパク質を中心とした食事をする、ロカボダイエットを取り入れていたからです。このダイエット法が広まり、コンビニのサラダチキンと同様にいきなりステーキもヒットしたのです。


また、当時のブームを支えていたのはリピーターです。


いきなりステーキには「肉マイレージ制度」というものがあり、食べたステーキの総量が3キロを超えるとゴールド会員、20キロを超えるとダイヤモンド会員、そして100キロを超えるとプラチナ会員と認定されて、それぞれ特典を得ることができるようになっています。


最盛期には肉マイレージ会員が1500万人もいたそうです。国民の10人に1人以上が会員なのですから、いきなりステーキの人気の凄さがよくわかりますね。


そんないきなりステーキが衰退していくことになった理由は、大きくわけて2つあると言われています。


1つ目が過剰出店です。全国に500店舗を超えたあたりから近隣のお店同士でお客さんを取り合うようになり、いきなりステーキの最大のライバルは近くにあるいきなりステーキという状況になってしまったのです。


そして2つ目がリピーター離れです。ペッパーフードサービスによると、いきなりステーキの売り上げの半分以上を占めていたのは肉マイレージ会員だと言われています。つまり、リピーターです。


ところが2020年に、これまで食べてきたステーキの量によってランクが上がる肉マイレージ会員のシステムを変更して、半年間の来店回数に応じてランクが決まるシステムになりました。


これまで頑張ってたくさん食べてやっとダイヤモンドやプラチナ会員になった人が、新システムの来店回数に満たないとゴールド会員に降格するようになってしまったのです。以前のシステムなら食べたらランクが上がっていくだけなので、降格することはありませんでした。


また、食べた分だけランクが上がっていくシステムではなくなってしまったことで「チャレンジ感がなくなってつまらない」という声も多かったそうです。要するに、リピーターのモチベーションが下がってしまったのです。


そのため新システムを導入してから半年後に、ダイヤモンドとプラチナ会員については以前の食べた量に応じてランクが上がるシステムに戻ったのですが、リピーター離れを止められなかったようです。(リピーターが離れた理由はほかにもありますが長くなるので割愛します)


ちなみに、ゴールド会員以上になると特典でドリンクが1杯無料になるのですが、この特典も足を引っ張っているそうです。


どういうことかというと、多くの飲食店では原価率の高い食べものを補うために、原価率の低いドリンク類で利益を補助しています。つまり、1杯10円くらいのドリンクを200円とかで売って利益を上げているのです。


ファミレスなどのドリンクバー1杯あたりの原価は5円〜10円くらいで、居酒屋のハイボールやサワーは30円〜50円くらいなんだそう。仮に980円の飲み放題を頼んだら20杯飲まないと元が取れない計算になりますね。


いきなりステーキの話に戻すと、本来なら利益を生み出してくれるはずのドリンクを無料にしてしまったので、経営を圧迫しているのです。売り上げの半分以上をマイレージ会員が占めているわけですから、相当な痛手ですよね。


過剰出店とリピーター離れ、そしてドリンク無料などの戦略のミスがほかにも何個かあって、いきなりステーキはヤバい状況になってしまったのです。


これと同じようなことが風俗業界でも起こっています。


風俗店同士でのお客さんの取り合いです。ただでさえ日本人は人口が減っているのに、お客さんが風俗からパパ活やメンエスに流れて、さらに性欲より美容に自己投資する世代も出てきています。


そんな状況でコロナ感染者数が増えてさらにお客さんの数が減れば、おのずと風俗店同士でお客さんの取り合いになります。そのため1つのエリアに風俗店がたくさんあると、出勤人数が多い日に埋もれてしまうのと同じように風俗店も埋もれてしまい、潰れてしまう可能性があるのです。


また、お客さんを少しでも多く得るために「割引イベント」を行なっているお店は少なくないと思いますが、頻繁に行なっていたら危険です。


なぜなら、お店の利益が少ないからです。このままコロナ禍が続いて利益を生み出せないと、お店にお金の余裕(貯蓄)がない限りまた激暇になった時に、広告費、光熱費、家賃などを払い続けるのが厳しくなります。


かといって割引イベントをやめて利益を優先してしまうと、お客さんが離れてしまうかもしれせん。風俗店はたくさんありますから、相当気に入ってる女性でもいない限り次回からほかのコスパの良いお店を利用すると思います。


実際に私の耳には、お客さんの数に対して風俗店の数が多すぎるし、割引イベントをやりすぎて経営を圧迫している風俗店があるとの情報が入ってきています。


だからこそ「風俗店が多いエリアにあるお店」と「利益度外視の割引イベントを高頻度で行っているお店」は危険なのです。


特に在籍している女性の本指名が多いから成り立っているようなお店は、周りにライバル店が多い場合、立て続けに女性が辞めたら経営が厳しくなるでしょう。これからはこういうことにも目を向けていかなければならない時代になったのかもしれません。


あなたが働いているお店は大丈夫ですか?



今回はそんなお話でした。それではまた。



- おしまい -

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