【推し本】奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち 伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀

「本を読むのが遅いんですよね」

何だか申し訳なさそうに、この言葉が発せられたのを、何回か聞いたことがあります。そのたびに自分は・・・

「本を読むのが遅いことは悪いことですか?」

と問いかけます。大体の人は、そんなことは考えたことがなかった、という顔をします。

「本は早く読めなきゃいけない」
「本を早く読める人はすごい」
そんな風潮が世の中にはあるんだろうなーと感じます。

学校の授業はカリキュラムが決まっていて、個人の理解度や興味は置いてけぼりで、決まったスケジュールに沿って進んでいく。受験勉強では、決まった時間内に文章を読み、何故か決められた答えを探すことが求められる。そのスピードについていけないと、テストの点数が悪くて、何だか出来ない人間のような烙印を押される。

そんな世の中のながれから、「本を読むのが遅いのは悪いこと」っていう認識がうえつけられちゃっているのかな?

個人的には、「本を読むことで、どれだけのことを得られたか?」が大事であって、スピードは関係ないと思っています。わからないところがあれば、立ち止まって調べたり、本の内容と自分を照らし合わせて内省をしたり、そんな時間が自分の力になったり、人生を豊かにしてくれると思っています。

そんな読書の真のすばらしさを、この本は教えてくれます。

"スピードが大事なんじゃない"
"すぐ役立つことは、すぐに役立たなくなります"
(本文より)

今って、テレビやYouTubeで、寄り道が出来ず、立ち止まることが出来ず、何となく流れていってしまうコンテンツが増えていますよね?そんな今だからこそ、改めて自分は問いたいです。

「本を読むのが遅いことは悪いことですか?」


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