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スクスタ2ndシーズンにおけるしずくの「苦悩」について

こんにちは。つついったーです。

スクスタを初めて一か月弱が過ぎました。
スクスタをやっていて強く感じることは、スクスタをプレイしている時間は、スクールアイドルと過ごす時間だということです。
ライブの回数を重ねながら、メインストーリーやキズナエピソードを読む時間…この時間はかけがえのないものだと思います。

そして僕はその時間の中でも、エピソードを読みながら「彼女たちが何を考えているか」を考える時間が特に好きです。
そしてその中でも、桜坂しずくちゃんについて考える時間が好きです。
ということで、本記事では2ndシーズンにてしずくが同好会と部の間で葛藤する一連のストーリーで、彼女が何を思っていたのかについての、僕なりの考えをまとめたいと思います。

本記事はスパボさん(@daisonHDD)、こじまりさん(@kojimari06)によるタグ企画 #忘れない僕たちのデイズ という企画のブログです!
(以下は企画ツイートのリンクとなります!)
https://twitter.com/daisonHDD/status/1666731951351549953

トピックとしましては、前編:しずくの苦悩、後編:しずくの成長の二つです。(本記事は前編として、しずくの苦悩にのみ焦点を当てます。)
また前置きとしまして、本記事では2ndシーズンのみならず、キズナエピソードなどについても取り上げます。
それでは、どうぞ!

正直僕は、しずくが部に移るといったときはかなり驚きました。(初見時は衝撃のあまりしずくの真意が掴めませんでした…)
ただ、しずくの視点に立ってこの周辺の話を読むと、彼女はかなり追い詰められていたのではないか、と思うようになりました。
僕が思うにしずくを追い詰めた存在は、特に二つあります。①ライブができない環境と、②ゲリラライブのかすみんのステージです。
(また、葛藤自体は2ndシーズン初期からしていると思います。これについては最後にお話します。)

①ライブができない環境~しずくにとってのスクールアイドル~

しずくにとってライブができないことは、かなり深刻な状況です。
彼女にとってこの状況は、自分の個性(=私らしさ)の模索ができないことを意味するからです。

いきなりですが、一旦話題を2ndシーズンから逸らし、しずくにとってスクールアイドルがどのようなものかについて僕の考えを述べます。
しずくは「私らしさ」を表現できるようになるためにスクールアイドルになったと言っています。
しずくは、タペストリーComic Bookにてスクールアイドルを志したきっかけについて、こう話しています。
自分ではない誰かになるためのアプローチを重ねていた私にとって「自分の個性」を表現するスクールアイドルは衝撃的な存在だった、と。
しずくは、未知である「自分をさらけ出す」表現を模索するために、同好会に入ったわけです。

彼女の個性を模索する様子は、キズナエピソードにて見ることが出来ます。
ソロイベントを行う上で「私らしさ」に悩んだ末、11話「確かな光」にて一つの結論を出しました。
それは、やはり自分は演じることしかできない、というものでした。
僕は初見時、個性の探求を諦めてしまったのかな…と少し悲しくなりました。
ただ、それは間違いでした。むしろその逆で、彼女は個性の探求…自分探しを始めたのです。
僕がそう思う理由は、この後'あなた'に見せる一冊のノートです。

成績よさそうなノートのとり方

僕はこのノートについて、しずくが女優として書いた設定集というより、一人の人間として「なりたい自分」を書いたものだと思っています。
しずくはソロイベントに向けて、彼女自身が思う理想のキャラクターを探求し、それによって作られたいわば「キャラクターA」を自分に落とし込む、というやり方を実践しました。
このキャラクターAはしずくが目指す未来の自分の像、言い換えるとしずく自身だと思います。

しずくは、自分をさらけ出すことに慣れていません。
それによる自身を見せることへの無意識の抵抗から、自分をさらけ出す行為を「なりたい私を演じる」という行為に置き換えたのではないでしょうか。
事実、このソロイベントでは自分をさらけ出すことができていることが'あなた'のセリフからわかります。

これ、僕が言いました。

ノートのキャラクター(=未来のなりたい私)と、スクールアイドルとしてのしずく(=イマの私)が重なった瞬間ですね。
この、他の人と同じようなこと(自分の個性を出す)ができないからこそ、自分ならではのアプロ―チで前に進むという姿勢は、個人的にアニヶ咲の「笑顔のカタチ(⸝⸝>▿<⸝⸝)」を彷彿とさせます。
そして僕がこのお話で好きなのは、しずくのこのセリフです。

一つの未来を演じて終わりではないんですね。
彼女は、自分探しという難題について模索中です。「未来のなりたい私」は無数にいるわけです。
'あなた'はこれについて、無限の可能性と評しました。
僕もその通りだと思います。しずくは、無限の可能性の中でイマを懸命にもがいているのです。
また言い換えると、しずくはスクールアイドルとしてステージに立つときのみ、自由に自分探しができると言えると思います。
(これ、個人的にかなり大事です。彼女の中で自分探し、というのは表現力を磨く一環以上の意味があるはずだからです。彼女は部の存在により、この自分探しができなくなっているのです…)

さて、このエピソードによって生まれた曲が「オードリー」なわけですが、この曲の歌詞からしずくのある性格が垣間見えます。

苦悩なんて 見せちゃいけない そうよ そうよ私は大女優

https://www.uta-net.com/song/274981/

それは、完璧主義であることです。このときの彼女にとって、弱みは見せてはいけないもの…
見せて良いのは、舞台上の女優のような完璧な姿です。
(軽く後述しますが、オードリーのこの歌詞以外にも、しずくが完璧主義であることは散見されます。)

…話を2ndシーズンに戻します。
この完璧主義である性格により彼女は、ゲリラライブでのかすみんのステージに悩まされることになります。

②かすみんのステージ~私のしてきたことって?~

ゲリラライブでの観客の少なさは、同好会の反応を見るに目を見張るものだったのでしょう。
ただ、しずくの部に行く決断を後押ししたのはゲリラライブそのものというよりかは、かすみんのステージでした。
僕は、しずくはかすみんのステージを観て、2つのショックがあったと思っています。
一つ目は劣等感、二つめは自身の価値観の揺らぎです。

ます、一つ目の劣等感を抱いていると思った理由を述べます。
一言でいうと、かすみんのステージがかすみん全開であったためです。

ゲリラライブでの観客の少なさを見たしずくとかすみんの反応は対照的でした。
しずくは「たったこれだけの人しか残らないなんて…」と、同好会メンバーの中で真っ先にショックの反応を漏らしています。
ただ、かすみんは違いました。士気を失いかけた空気の中で、かすみんとして笑顔でステージをやり切りました
(同好会の皆がゲリラライブをやり切れたのは、かすみんのこのステージがあってこそでしょう。)
そしてその上でかすみんはMCでこう言います。

この言葉が、自分らしさを模索しているしずくに刺さらないわけがありません
このライブはかなりのアウェー状態です。
その中で「ステージが始まればみんなかすみんの味方」と言い放ちます。

・最上級レベルの笑顔で 今日もレッツゴー! 磨くよダイアモンド
・ああ、きらり輝く未来にきゅんとしたなあ

https://www.uta-net.com/movie/258985/


僕は、ダイアモンドは「私らしさ」に置き換えられると思います。(ここのしずく視点では特に)
しずくはこう思ったはずです。
私がこうやって悩んでいる間にも、かすみさんは揺るがない自分らしさを磨いているんだ、と…
この気持ちは、劣等感というほかないと思います。

かすみんに素直に「かわいい」と言えるあなたと、言えないしずく

次に二つ目の、しずくの価値観の揺らぎについて述べます。
かすみんのステージが劣等感に加え、更にしずくを困らせたのは、かすみんのダンスや歌のクオリティが部に劣るものだったことと考えます。
この、完璧ではないものに惹かれたという経験は、しずくの価値観を揺らがせたと思います。
その価値観とは、完璧主義、言い換えると「いいもの=高クオリティなもの」という価値観です。

先ほど少しお話しましたが、しずくは完璧主義の傾向があると思っています。

クワッ!!

ソロイベント直前のこのシーンなどがまさにそうですね。

また、この性格は1stシーズン初期にも表れていると思います。
それは、同好会が分裂してかすみん一人になったときです。
このとき彼女は演劇部にて修行を行っていました。そして、個人的にこのセリフが印象的です。

超・ストイック

しずくは、演劇部に行く放課後以外含めて、かすみんに連絡を入れる余裕すらない程自分を追い込んでいたのです。
また個人的にここで重要なのが、同好会から離れた場所で自分を追い込んでいるという点です。
僕はここからしずくの、同好会のメンバーには満足のいっていない自分の姿を見せたくないという想いが見えました。
これは、彼女の完璧主義の裏返しではないでしょうか。

ただ、しずくが大きく惹かれたのは、かすみんのステージでした。
クオリティは明らかに部の方が優れているはずなのに、なぜかそうではない方のかすみんのステージの方が頭から離れない…
これは、しずくの「いいもの=高クオリティなもの」という価値観を大きく揺るがせたはずです。
そしてこの価値観は、舞台女優としての信条とも言えたはずです。これが揺らいでしまったことは、ショックに値すると思います。

①のライブができない(=自分探しができない)状況、②の価値観の揺らぎによるショック…
また、しずくは先述の1stシーズン初期同様、同好会のメンバーには弱った状態の自分を見せたくないと思うはずです。しずくが部に身を置きたくなる気持ちも、わかってしまいます。

・葛藤~部か、同好会か~

ただ、ここで忘れてはいけないのが、しずくは同好会のことが大好きであるということなんです。
しずくは同好会を尊敬すべき対象として見ています。(comic bookをはじめとして、何度か明言しています)
彼女は同好会のメンバー全員の演技ができますし、同好会の皆がファンクラブを作るとしたらどうなるか?についてスラスラと自身の考えを述べることができています。

ここ本当に淀みなく言ってて凄いと思った

これは、しずくが同好会の皆が大好きであることの表れだと思います。

しずくは部にいったことは、決して「部の方が優れているから」という確固たる判断のもとではありません。
事実彼女は、部にいく発言をした際のことを「勢いで言ってしまった」と振り返っています。
部に移るといったときも、彼女は部と同好会の間で葛藤していたわけですね。

そして恐らく、この葛藤は2章の前半、もっというと'あなた'が部の是非について「答えを出したくない」と言ったあたりから始まっていると思います。

先述しましたが、しずくはスクールアイドルとしてステージに立つときのみ、自由に自分探しができると言いました。
しずくにとってこの機会が奪われていることは、致命的です。
(言い換えるとかすみんのステージを観る前からしずくは悩んでいた)

そしてしずくは'あなた'について絶大な信頼を置いています。'あなた'の考えは、しずくを導くものであるとすら言えると思います。
しずく的には先輩に、「同好会がいいよ!」と言い切って欲しかったんじゃないか、と想像します。
先輩がそういってくれたら、それが部に残る後押しになるから、と…。
ただ、'あなた'はそう言いませんでした。そして「それぞれ考えてほしい」と言います。
しずくは、悩まざるを得ない状況になりました。

そしてその上での、ゲリラライブです。
ゲリラライブは、ぶっつけ本番です。台本の要素が一切ありません。
これはしずくにとってかなり不利な状況です。泣き面に蜂です。
ちなみに、ストーリー上でにこがゲリラライブを提案して以降、その回でしずくは一言も話しません。(同好会メンバーでセリフがないのは歩夢としずくだけ)
しずくは、葛藤のあまり言葉を失ってしまったのではないか、と想像します。

最後にひとつ、20章の挿入歌の話をさせてください。

あなたの理想のヒロイン

僕は正直、初見プレイ時この挿入歌の選曲にピンときませんでした。
しかしこの記事を書く上でしずくの視点に立ってこの曲を聴くと、この曲が普段と違う聴こえ方をしました。
具体的に言うと、この章のあなたの理想のヒロインは、しずくの葛藤を表しているように聴こえました

今だけは自分をさらけ出してはダメ。
なぜなら部に興味のない「ただの後輩」を演じないと、同好会の皆を傷つけてしまうことは彼女自身わかっているから。

ずっと側で ただの後輩を演じさせてください

https://www.uta-net.com/song/258984/

「先輩の側にいられる同好会がいい」と素直に言える、ただの後輩を、演じさせてください…


はい、前半終わりです。
まだ、全体の半分……(要約力皆無オタク)

本記事(前半)では、2ndシーズンのしずく、特にしずくの悩みについて焦点を当てました。
後編では、その悩みの先に得た、しすくの成長について焦点を当てたいと思います。

…かなり好き勝手書いたのでとっちらかった文章になっていると思います。
にも関わらず、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。嬉しいです。
また、後半でお会い出来たらいいなと思っています。(後半の「成長」の部分では、なぜ僕がしずくのことを好きなのかについてしっかり話したいです…!)

では、また。

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