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あなたちゃんと、あなたについて

こんにちは、つついったー。です
今回僕は"あなた"について取り上げようと思います。
僕はスクスタをプレイして、また周りでスクスタが大好きな人たちをみて、"あなた"という存在がいかに大事なものかを感じました。そしてその内、虹ヶ咲における"あなた"は、あなたちゃんだけではないなとも、思うようになりました。こういった思いから本記事では、スクスタの主人公であるあなたちゃんと"あなた"という概念そのものの二つについて書いていきます。


また、本記事はこじまりさん(@kojimari06)、スパボさん(@daisonHDD)主催の #忘れない僕たちのデイズ というハッシュタグ企画の名前をお借りした記事となります。

このハッシュタグについて「いつまで使ってもOK!」と公言されていたので、ありがたく使わせいただく次第です。改めましてお二方にお礼申し上げたいです。ありがとうございます。

改めまして、本記事のテーマは"あなた"です。…正直スクスタを数ヶ月しかしてないような自分が書くテーマとしては重い気がしますが、書きたいと思ったからには形にしてみようと思います。まずは、あなたちゃんについて。

あなたちゃんの夢

あなたちゃん…スクスタでは同好会の部長でしたね。
僕は正直、スクスタをプレイし始めたときは彼女について特別な感情は無かったです。プレイヤーである僕がスクールアイドル達と関わるために生み出された存在、というメタ的な視点が主でした。ただ、アニメから虹ヶ咲に入った身として、無意識にあなたちゃんを一人のキャラクターとして、第三者的にも見るようになりました
ずば抜けた行動力、怖いくらいのストイックさ、スクールアイドルへの底知れない愛情、そしてそれらを下地とした唯一無二の作曲スタイル…聞こえは悪いですが、正直人間離れしているとすら思いました。(僕とは重ねるにも重ねられないな…とも)

ただ、本編41章「『私』の夢」で、僕はあなたちゃんに対し特別な感情を抱きました。完成したスクールアイドルエキシビションのPVを見て、PVの中に自分だけがいないことに気づくあなたちゃん…

このことから「私だけが夢を持てていない…」と無力感に苛まれるあなたちゃんを見て、僕ははじめて彼女を一人の人間として見たことを覚えています。初めて共感した、と言ってもいいかもしれません。
あなたちゃんの挫折と言えば、1stシーズンのスクールアイドルフェスティバル(以下SIF)でのボランティア募集のシーンを思い出しますが、ここは正直共感は難しかったです笑(ストイックさに対する関心が勝っていました。)
…話が逸れました。あなたちゃんは、夢を持てていない、自分だけが前に進めていない無力感を同好会に打ち明けます。で、僕はこれを受けての同好会の皆の、あなたちゃんに向けた言葉が印象深いです。
同好会の皆は口々に「私の夢はあなたがいないと叶わないもの」と言います。そしてそれに続く歩夢ちゃん、愛さん、ミアちゃんのセリフが本当に好きでして…

歩夢「私の夢もね、隣にあなたがいてくれるから頑張れるんだ。あなたと叶えるつもりだから、一生懸命になれるんだよ」
愛「愛さんたちの夢ってさ、もうひとりだけの夢じゃないんだよね」
ミア「ボクたちと、キミの夢だよ」
歩夢「だからあなたは、ここにいる誰よりもたくさんの夢を持ってるんだよ」

スクスタ41章第9話 眩しいサービスエリアより

夢はひとりのものじゃないんです。あなたちゃんがスクールアイドルたちの夢を全力で応援するからこそ、彼女たちはその想いを受け取り、前に進める…。あなたちゃんが同好会のみんなにとっての頑張る理由…特別な存在になっているわけですね
これを踏まえて虹ヶ咲の「あなたと叶える物語」というフレーズを見ると、非常にクるものがありました。彼女たちの物語=夢は、"あなた"がいないと叶えられないのか…と。

また僕はこの話を見て、これはあなたちゃん以外にも通づるものがあるなと思いました。僕が思うに、規模問わず何かを頑張るときって、必ず自分以外の誰かがいると思うんですよ。何かを頑張ろうと思ったきっかけとなる存在、頑張ることのできる理由となる存在などなど…
これは「夢は一人だけでは見ることも、追いかけることもできない」と言い換えられるのではないでしょうか。同好会の皆はこのことを理解しているからこそ、あなたちゃんに「夢はひとりのものじゃない」と言えたのではないかと思うんです。

そして悩みを打ち明けたうえでみんなで作った曲が、永遠の一瞬でした。

・ギュッと固く繋いだ手 やがていつかは 離す時が来るんだろう だけどもうI don't cry
・みんなと紡いだ 想いはこれからも 繋がっていくから

https://www.uta-net.com/song/326189/
永遠の一瞬より

例えお互いに離れてしまうような未来が訪れたとしても、夢を一緒に見て繋がっているから私はひとりじゃない…あなたちゃんはこの曲で初めてちゃんと自分を肯定できたのではないでしょうか。

以上が、僕があなたちゃんという人物を好きになった経緯です。
さて、僕は本記事の冒頭にて"あなた"という概念についても書くとお話しました。スクスタにおいて"あなた"と明示的に描かれるのはあなたちゃんのみですので、概念って何だよって感じたと思います。
以降、僕の思う"あなた"の概念について説明し、その具体例をスクスタのエピソードを振り返りつつお話できたらなと思います。

誰しもが"あなた"

では、僕の思う"あなた"の概念からお話していきます。
「いやいや、あなたって虹ヶ咲ファンの総称でしょ?
はい、その通りです。ただ、僕はこれともう一つ、"あなた"という言葉に意味合いを持たせたいです。

先ほど僕は、何かを頑張るときは、そのきっかけとなる存在や頑張れる理由となる、特別な存在がいるはずだといいました。そしてあなたちゃんは同好会にとって、そういった存在となっていた、とも言いました。
僕はこの「頑張る時に近くにいる特別な存在」を2つ目の"あなた"の意味としてとらえています。Aさんにとって夢を追いかける際に必要不可欠な存在は、Aさんにとっての"あなた"だと思うんです。
具体例を挙げますと、ミアちゃんにとってのあなたは璃奈ちゃんですし、果林先輩にとってのあなたはエマちゃん、彼方ちゃんだと思います。
(また、言うまでもないですが、あなたちゃんは同好会メンバーにとっての"あなた"です。)以降、この「頑張る時に近くにいる特別な存在」という意味での"あなた"についての具体例を、スクスタのエピソードを振り返りつつお話していきます。

・ミアちゃんにとってのあなた

璃奈ちゃんがミアちゃんにとってのあなたとなる過程は、主に22章「気づいて、小さな声」にて描かれていると思います。
ミアちゃんはテイラー家の一員としての重圧に押しつぶされ、その恐怖心から歌うことができなくなっていました。そして歌を歌う代わりに曲を作ることで、自分の居場所を作っていました。
しかししずくちゃんのステージを見てから、作曲でもスランプに陥ってしまいます。歌も歌えないし曲も作れない…テイラー家として音楽に何も貢献できない自分は価値がない…居場所なんてないと自分を追い詰めます。

そんなミアちゃんに対して璃奈ちゃんは、ミアちゃんの曲が好きと伝え、「自分には価値がない」とふさぎ込んでしまう気持ちすら、彼女の音楽を形作る大切なものだといいます。そしてこれまで誰にも気づかれることのなかった彼女の音楽に対するこだわり…音の重なりを見つけ出します。

僕ここめちゃめちゃ好きなんですよ。嫌な過去もその人の一部…個性なんだと認める姿勢が本当に温かくて…。
で、僕はここでミアちゃんの背中を押すことは璃奈ちゃんにしか出来なかったと思います。ミアちゃんの曲の機微な音の重なりは、機械に明るい璃奈ちゃんだからこそ気づけたことだと思います。
そしてなにより、ふさぎ込んだミアちゃんを見つけ、彼女に悩みを吐き出させるのは璃奈ちゃんにしかできなかったことだと思います。「時にはひとりで落ち着く時間が必要」という共通の価値観があったから璃奈ちゃんはミアちゃんを見つけられました。
そして璃奈ちゃんは、対人関係において駆け引きを一切しません。繋がりたいかどうか…大事なのはこの一点のみです。

これがよかったんだと思います。真っすぐで、余計な言葉を使わないからこそミアちゃんもそれを受け入れるほか無かったと思うんです。ミアちゃんっていい意味でも悪い意味でも頭が回る子だと思うので、あの時変に言葉を重ねてしまうとそこから揚げ足をとるというか、反論の糸口を見つけ出して余計に壁を作ってしまったと思うんですよね。いい意味でコミュニケーションのバリエーションが少ない璃奈ちゃんだからこそ、疑心暗鬼になっていたミアちゃんの心を開けたのではないかと、僕は考えています。
そしてミアちゃんは「I'm Still…」と共に前へ進めました。これにあたって璃奈ちゃんは、ミアちゃんにとっての特別となったはずです。

・果林先輩にとってのあなた

エマちゃん、彼方ちゃんが果林先輩にとってのあなたとなる過程は、主に25章「私のままで、もっと高く」にて描かれていると思います。
合同イベントでかすみんに大差をつけられ負けた果林先輩。たしかにかすみんのステージは見事なもので、多大な努力の賜物であることは一目見てわかるものでした。

ただそれは果林先輩も一緒です。努力の量では負けていないはずなのに、なぜそれが結果に結びついていないのか…彼女はそれがわからず苦しみます。
そんな彼女を心配して久々にエマちゃんは果林先輩と話をしますが、意見の食い違いから、より距離が離れてしまいます
日は変わり、彼方ちゃんは落ち込むエマちゃんを見かねて、エマちゃんと果林先輩をもう一度引き合わせます。そこで改めて二人はお互いの想いをぶつけ合い、すれ違いを解消しました。そして果林先輩は、自分らしさを見せることが大事という気付きを得たうえで、改めて誰よりも高いところへ行く決意をしたのでした。

果林先輩はこうしてまた前を向けたわけですが、このきっかけはエマちゃんと彼方ちゃんにしか作れなかったと思います。
まずエマちゃんについて。自分を追い詰めていた果林先輩の心を溶かすことができたのは、エマちゃんの公園での優しい歌声だけだと思います。…果林先輩が前を向き直せたのは、一度立ち止まれたからだと思うんです。果林先輩はかすみちゃんに負けて焦っていました。努力の量も増やしました。そして努力するほど周りが見えなくなってしまっていました…おそらく彼女は高みへ行こうとする気持ちが先行して、自分の居場所がわからなくなってしまっていたと思うんです。だからこそ、公園で聞いたエマちゃんの歌にどうしようもないほど心を打たれたのだと思います。

「焦らなくていい」…これは、果林先輩が無意識に、一番欲していた言葉なのではないでしょうか。

また果林先輩は、この言葉がエマちゃんから贈られたものだったからこそ受け入れられたのだと思います。
この二人はぱっと見対照的です。「勝ちたい」とライバルを意識する果林先輩、かたや「見てくれるみんなと向き合いたい」とライバルを意識しないエマちゃん…
ただ僕が思うに、二人には大きな共通点が一つあります。それは、想いの強さです。理想の形は全く違っても、その芯の強さは同じなんだと思います。だからこそ、25章序盤の果林先輩を真っ向から否定できたんだと思うんです(恐らくあのときそれが出来るのはエマちゃんだけです)。そして彼女もそれをわかっているからこそ、エマちゃんに自分の想いを素直に言えたのではないでしょうか。これは「信頼」と言い換えられると思います。

そして彼方ちゃん…彼女の優しさなしに、果林先輩とエマちゃんのすれ違いの解消はありませんでした。エマちゃんと果林先輩それぞれに寄り添って話を聞く姿勢、二人をもう一度引き合わせようと頑張る姿はどれも優しいです。そして、その中に時折見られる芯の強さも印象的でした。

果林先輩とぶつかり合い、彼女が見失っていたものを気づかせたのはエマちゃんですが、この二人それぞれの背中を押したのは彼方ちゃんだと思います三人、誰も欠けてはダメなんです。この一連の出来事の中で、この三人の関係は、より特別なものになったはずです。

僕はこれまで2つのエピソードを例に出し、誰かにとっての特別な存在としての"あなた"という概念についてお話しました。
そして今までの例はすべて、同好会のメンバー同士の話でした。言い換えると、距離的に近い存在…いつでも会える人同士の話をしてきました。

では、そうでない場合…遠く離れてしまうと、今まで話してきた特別な関係は消えてしまうのでしょうか。僕はそうは思いません。Aさんにとっての"あなた"はたとえ遠く離れたところにいても"あなた"であり続けると思います。46章「差し伸べて、応える」の加藤ツムギちゃんとスクールアイドルとの関係性が、その表れだと思います。

・遠く離れたあなた

「応援は自分のエゴが混じるものだから純粋な応援は存在しない」と言い張るツムギちゃん…。実は彼女のこの言葉は、彼女の自責の念から発されていたものでした。

彼女も過去にスクールアイドルを応援していました。しかし、そのスクールアイドルは突然姿を消しました。ツムギちゃんは、これは自分のせいだと悟ります。自分が「もっと人の多いところで歌ったほうがいい」など自分の気持ちを押し付けてしまったから、応援という形で彼女に重荷を背負わせてしまったから、このようなことになったのだとずっと自分を責めていたのです。また彼女はこの思いから、応援の手段として得意としていたお菓子作りをやめてしまいました
ただ、スクールアイドルの子が姿を消した理由は別でした。彼女は、自分の夢…シンガーになる夢を叶えるためにツムギちゃんの前から姿を消したのです。そして、彼女がこの夢をもてたのは、ツムギちゃんの応援に背中を押して貰ったからでした。

ツムギちゃんは、彼女にとっての"あなた"だったんです
そして、この関係性は遠く離れても変わるものではありませんでした。むしろ、前に進むため…この関係性を変えないために離れたのです。そして、これを聞いたツムギちゃんは、改めてお菓子作りを続けることを決心します

例え離れ離れでも、互いが互いの頑張る理由になれていたら大丈夫だということが、このエピソードから伝わってきました。たとえ物理的に近くにいないとしても気持ち、夢で繋がっていたら、大切な人の存在はいつでも近くに感じられる…素敵なことだと思います。
ミアちゃんも璃奈ちゃんも、果林先輩、エマちゃん、彼方ちゃんも、いつかは別々の道へ進むと思います。でもきっと大丈夫なんだと思えました。

どこにいても 一人じゃないね 私たち夢で繋がってるんだ

https://www.uta-net.com/song/309100/
L!L!L! (Love the Life We Live)より

僕は3つの例を用い、"あなた"について、頑張る時に近くにいる特別な存在としてお話しました。僕は、この"あなた"についてさらに言うと、ニジガクの世界の誰しもが誰かにとっての"あなた"なのではないかと思うんです。スクールアイドルでも、お菓子作りでもなんだってよくて、誰かの頑張りそのものが、誰かの頑張る理由となっていたら、素敵だなと思います。またこれについては、現実世界でもそうだったらいいな…とも思います。

ただ、誰しもが"あなた"と言いつつも、あなたちゃんはその中でも特別な存在だと思います。なぜならあなたちゃんは、そういった大切な概念である"あなた"の第一人者だからです。たとえスクスタが無くなってどれだけ経っても、あなたちゃんのことは忘れてはいけないと思います。

スクスタとあなたちゃん

Q:スクスタが消えたらあなたちゃんも消えるのか?
この問いをもし、スクスタをプレイし始めのときにされていると「消えない」と答えていたと思います。あなたちゃんはプレイヤーである僕の現身に過ぎないと考えていたためです(たとえスクスタが無くなっても、プレイヤーである僕…つついったー。は消えません)。

ただ、今答えるとなると「消える」と答えます…悲しいですが。あなたちゃんはスクスタにのみ登場する人物だからです。(僕は、あなたちゃんと侑ちゃんは別人と考えています。)
ただ僕は、彼女のことを、自分の中で無いものにはしたくないです。彼女は、これまでの虹ヶ咲の歩み…スクスタにおける最大の功労者だからです。
彼女は立ち消えかけていた同好会を、人数を集め復活させました。そしてSIF復活の立役者となり、ステージに立つ同好会のみんなを輝かせました。
あなたちゃんが作った同好会(=スクスタ)が無ければ虹ヶ咲が好きな人はこんなにいないわけで、当然今の虹ヶ咲を取り巻く環境もなかったと思います。
虹ヶ咲自体はOVA三部作も決まり、波に乗っています。ただ、この波のはじまり、基盤の部分を作ったのは、スクスタでありあなたちゃんだと思います。…ただ、こう言いながらも少し怖いんですよね。ふとした時にあなたちゃんの存在を忘れてしまいそうで。

自分は虹ヶ咲はアニメから入り、スクスタをプレイしたのも2-3ヶ月です。めちゃめちゃ短いんですよね…記憶の濃さって何に関しても、それに触れてきた時間の長さと結びつくと思うんです。だからこそ不安です。
また、先ほども言った通り今、虹ヶ咲ってめちゃめちゃ波に乗ってるじゃないですか。劇場3部作が決まっていたり、新アルバムやナンバリングライブも控えていたり(明日はこれらに関する生放送もありますね)…これはめちゃめちゃ嬉しいことです。
ただだからこそ「虹ヶ咲は、スクスタによって作り上げられてきたもの」という事実が自分の中で霞んでいきそうな気がしてちょっと怖いんです。(先ほど言ったプレイ期間の短さという面から、なおさら…)
ただ、だからこそ今改めてもう一度言いたいです。僕はあなたちゃんのことを忘れたくない、と…。そしてその上で"あなた"の一人としてこれからの虹ヶ咲を応援できたらいいな、と思っています。

長くなりましたが、本記事は以上となります。
「スクスタ、好きだなあ」という気持ちで書いたので、それが少しでも伝わる内容になっていたら、嬉しいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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