YouTubeのサムネイルについて感じること

こんにちは、鶴見です。

みなさんはYouTubeをご覧になりますか?

YouTubeの動画にはサムネイルという、動画の内容を簡潔に紹介するような文字や絵を含む画像があり、視聴者の中にはこれを判断基準として、視聴する動画を選ぶ人もいます。

近年、このサムネイルで動画内容を過度に誇張し、視聴者数を稼ごうとする者が多くみられます。動画によっては、内容と関係ない文言や、刺激的な画像を用いており、このようなサムネイルを用いた動画を「釣り動画」と呼ぶこともあります。

たとえば、胸部を画面一面に映し胸部に性的魅力を感じる視聴者を釣り上げる「サ胸(サムネ)」や、黒い背景に「助けてください」という文字だけを載せて視聴者の不安をあおるだけあおり、実際は日常的な報告をするだけの動画などがあります。

鶴見は、このような「釣り動画」に対し危機感を覚えています。具体的にお話ししましょう。

まず、突然ですが、現代は評価経済社会になりつつあります。他者からの評価や人気が価値につながり、時にその価値は金銭の価値を凌駕します。

YouTuberという、YouTubeに動画をアップしてその視聴回数に依存する広告収入や、企業のプロモーション依頼による報酬などにより生計を立てている人々は、特にこの評価が重要となる職業の最たる例と言えます。

人気になればなるほど視聴回数が増え、広告収入や企業からの依頼が増えるからです。

すなわち、評価を上げることが収入の上昇に直結するわけです。

それではここで、「釣り動画」について考えてみます。

「釣り動画」は、その動画に本来存在しない価値や本来の価値より高い価値がさも存在するかのように見せるサムネイルを掲示しています。

つまり、不当な手段で本来存在しない高い価値があると視聴者を欺罔し、錯誤させ、再生数を増やし、広告収入を増やしているわけです。

ところで、広告収入の仕組みは、本動画の合間に流れる広告動画を視聴者に視聴させ、商品やサービスの購買意欲を高めることの引き換えとして、広告主が動画投稿者に金銭を与えるという構造になっています。

言い換えると、動画投稿者は、視聴者の時間を広告動画の視聴に費やさせることによって利益を得ているわけです。

このような行為をどのように評価するかは議論の分かれるところだと思いますが、それ以上に注目したいのは、サムネイルに釣られた視聴者がその後投稿主をどのように評価するかについてです。

サムネイルと同等かそれ以上の価値を期待して動画を再生した視聴者は、実際に動画が有する価値を知り、そのギャップに驚き、落胆するでしょう。一言で言えば、がっかりするでしょう。

さらにそのようなサムネ釣りが二度三度と続けば、その落胆は投稿主に向かいます。かりに視聴者が投稿主のファンで定期的に動画を視聴していたとすれば、投稿主に愛想をつかし、ファンをやめることも想像に難くないです。

また、動画を再生する人が増えても、サムネと違うということで最後まで視聴しないということになれば、動画の広告単価は下がってしまうので、収入減につながります。

要するに、サムネ釣りは長期的にみて、ファンを失う悪手になりうるということです。一時の再生数欲しさにサムネ釣りを行うのはやめた方がよいでしょう。

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