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霧矢あおいの話をさせてくれ

霧矢あおいさん、好きだ……


《注意》
本稿は現在公開中の映画『劇場版アイカツプラネット!/アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~』より『アイカツ!10th STORY~未来へのSTARWAY~』の内容を取り扱っています。
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〇あおいちゃんが先生を目指す話

この進路は予想していた、というより期待していた人は多いのではないでしょうか。私もその一人です。
あおいちゃんが18歳の誕生日を迎えた2016年1月31日には「2か月後にはスターライト学園卒業を控えているのか…彼女は卒業後どんな道を歩んでいくのだろうか…」と思いを巡らせたものでした。アイドルや女優に専念していくのか、スターライト学園の教師を目指すのか、大学に進学してプロデュースに関する勉学に励むのか、はたまた…と。
「とはいっても考えたって答えとか出ないし、そもそも答えなんて分からないよな。あおいちゃん今頃どうしてるんだろうなぁ…」
そうずっと思っていたのに、この『アイカツ!10th STORY~未来へのSTARWAY~』で遂にあおいちゃんの進路が明らかにされました。

「霧矢あおいは教師を目指す。そしてその自信を付けるためにアメリカに留学する」

泣きました。嬉しかった。
教師を目指すことや海外留学を決めたことを直接的に喜んでいるわけではありません。いや、もちろんそれも嬉しいですけども。
私は「霧矢あおいが自分の夢を明確に持っていて、それを実現するために一歩踏み出そうとしている」という事実に涙したのです。

少し昔話をします。
アイカツ!第71話『キラめきはアクエリアス』で、あおいちゃんは自分という存在がどう在り、そしてどう在るべきかか悩んでいました。
あおいちゃんは他人の優れた点を見つけることは得意でしたが、自分を客観的に評価することは苦手でした。だから仲間たちと自分を比べてばかりで、自分自身の良さに気付くことが出来ずにいました。
その後いちごちゃんと二人きりで話をする中で、あおいちゃんは自分だけの良さに気付かされ、自分がどう在りたいか自分自身で考えられるようになった、というのが『キラめきはアクエリアス』の大枠です。

さて、そのようにして「自分自身を見出せないという壁を乗り越えた」という背景を持ち合わせたあおいちゃんが語る、自分の将来の夢。なんて美しいものでしょうか。
あおいちゃんはアイカツをする中で、そしてスターライト学園で過ごす中で、物事を教える楽しさを知ったと言います。それはきっと彼女がアイドルを愛していて、アイドルの魅力を伸ばしていく素晴らしさを知っているからでしょう。しかし、それと同時に、アイドルの成長を願う彼女の想いは、自分自身を見失って停滞していたあの時の裏返しでもあるように思います。
悩める生徒に手を差し伸べ、生徒一人一人の理解者となる。そんな素敵な教師になってくれたら、霧矢あおいの一ファンとしてこんなに喜ばしいことはありません。

〇あおいちゃんが海外留学を決めた話

あおいちゃんは海外留学に行く理由を「もっと自信を付けるため」と話していました。今よりもっと自信を付けて未来に臨みたいという意思の表れに、ただただ涙していました。

ここでまた『キラめきはアクエリアス』の話をします。
ティアラ学園長は織姫学園長にこのような話をしました。
「あおいちゃんって自分のことを少し低く見すぎてるんじゃないですか」
あの頃のあおいちゃんは傍から見ても自信を持ち合わせていませんでした。スターライトクイーンカップの振り返りでもそうです。自分じゃなくておとめちゃんみたいな人がスターライトクイーンになった方が、という自信の無さ。また、第50,51話でも、自分には星座アピールが出せない、と自信を持てずにいました。
しかし『キラめきはアクエリアス』内で、彼女は自分だけの輝きを持っていることに気付きます。そして「霧矢あおいの可能性」を信じると心に決めます。
それを踏まえた上で『10th STORY』です。
あおいちゃんは「もっと自信を付けるために」海外留学を決めました。自他ともに認める日本トップアイドルの一人であろう彼女が、更に前に進むための決断をしたということです。
あの頃の弱気な霧矢あおいはそこにはいませんでした。そこに立つ彼女は強く、そして美しかった。

〇あおいちゃんが日本を離れることを決めていた話

本日2回映画を見たので、必然的に2回目は「あおいちゃんが日本を離れてアメリカに留学すると決めている」という前提を知った上で見たんですけど、刺さる台詞が多すぎてしんどかった。

あおいちゃんがどんな気持ちで「でも、お別れじゃないよ!」と言ったのか。どんな気持ちでいちごちゃんに言えるだけの「おやすみ」を言ったのか。
あおいちゃんがどんな気持ちでいちごちゃんの「卒業したらみんなで住んじゃう?」「あおいがいなくて朝起きられるかなぁ」や、蘭の「あおいが選んだ道はきっと私が選ぶ道とは違う。でもそれは私が応援する道だ」という言葉を受け取ったのか。

決断をまだ言えない最中にあったから、そして二人のことが大好きだから、きっと何も言えないことに少しばかりは苦しみを感じていたことでしょう。
しかし、彼女は全てが決まるまで、相談を持ち掛けることもなく全てを黙っていました。きっと「二人は必ず私の味方でいてくれる」という強い信頼と安心感が勝っていたから。
それを裏付けるようないちごちゃんの台詞も強く印象に残っています。
「なんでも聞くよ、いつでもね」
『秘密の手紙と見えない星』………………………。

そしてアメリカといえばいちごちゃんのアイドル修行。その際にいちごちゃんとの別れを一番悲しんでいたのはあおいちゃんであったように窺えます。大好きな友達と離れる寂しさを知るそんな彼女が、大好きな友達と離れる決断をする。きっと心苦しさもあったに違いありません。
しかし彼女は苦難の道を選んだ。それは霧矢あおい自分自身のためであり、アイドル活動全体のためであり、そしていちごと蘭、Soleilのためだから。
離れていても、同じ空の下でずっと一緒だから。

でも、あおいちゃんはアイドルを辞める気は絶対にありませんでした。
ユリカ様が「アイドルは続けるの?」とあおいちゃんに尋ねた際に「アイドルは続ける」と食い気味に答えていました。いつも相手の言葉をしっかり受け取るあおいちゃんが食い気味になる程に、その気持ちは間違いないもので、絶対に伝えておきたい言葉だったのだろうと感じました。

また、『10th STORY』でジョニー先生と織姫学園長の以下のようなやり取りを聞くことが出来ました。
「星宮世代の卒業は長く続くアイカツの歴史の通過点に過ぎない」「でもアイカツの歴史にとって大きな転換点になることは間違いない」と。
Soleilの休止も同じように、Soleilの大きな転換点でありながら、おばあちゃんまで続くSoleilの歴史の通過点として紡がれるのだろうと思います。
太陽のように明るく輝く思い出は、きっと未来の中に。

〇おわりに

霧矢あおいさんが大好きです。そういえば食事シーンであおいちゃんはサンドイッチを食べていましたね。かわいい。
それでは最後に、私があおいちゃんのメモリアルフィルムを自引きした時の断末魔を添えて、本稿の締めとさせて頂こうかと思います。突発的に書いた乱文ではありましたが、ここまで御精読いただきありがとうございました。


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