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潮騒ぎな釣りロック【鯛ラバアローンアゲイン ナチュリー】

釣り中毒の分水嶺は「一人で釣りに行く。特に貸し船で」だと思う。友人たちとワイワイでなく一人でも行きたい。見知らぬ人と同乗でも構わない。どうしても釣りがしたい。船長に滅茶苦茶怒られてもなんともない。人間としての恥じらいや見境がない、立派な中毒だ。ゴルフ経験がなく恐縮だが一人でコースに行くってことがあるのだろうか?一人でも行くなら立派なゴルファーとお察しする。

昨夏に釣り仲間のTakuOnumaさんにお誘いいただき、タイラバin東京湾に初挑戦した。タイラバとはバス釣りでいうラバージグで鯛を釣るというもの。

バカな。

鯛は利口で警戒心が強くラバージグで釣れるわけない。と思ってたら初心者でも簡単に釣れる近年大流行りなルアーフィッシングらしい。断る理由など安倍政権が共産党に変わるぐらいない。いや、まだ共産党ならあり得るか。時折かなりまっとうな政策を掲げてると思う。具現化はさておき。

釣行1回目夏:ボーズ
釣行2回目夏:3匹(病みつき)
釣行3回目2月:1匹(1,7kg)
釣行4回目:3/17(日)←今回

土曜日の夕方にどうしても行きたくなり子供たちの制止を振り切り予約。
ジョイマリン 横浜
http://www5a.biglobe.ne.jp/~cpshirai/

話が逸れるが、東京での海釣りに嵌ってタックルボックスがこんな感じになっていく。

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ライン(糸)をカットするハサミだけでぱっと見5つもある。ばかばかしい。
上から三段目右にある「目」のついた錘=鯛かぶら=ヘッドと呼ばれるものは確認できるだけで15個。これだけで約2万。2段目の右にあるのがラバー=スカートやネクタイ呼ばれこれにハリスが付いているものは、鯛の強靭なあごを貫通させるため、キョンキョンに尖っておりOEM提供は恐らくがまかつだ。

3/17 早朝5時半横浜湾から出航。夜が明けるハマの街を海から見るのは格別でそれだけで贅沢で洗練された気持ちになる。流れてくるのはきっとジャズだ。できればマイルスデイビスのオンザコーナーあたりをそっとかけて欲しい。

そんな高揚は即効失うこととなった。

どんな魚にも「スポーニング」という時期がある。産卵だ。この時期メスは荒食いし、オスは縄張りを守るため敵に襲い掛かる。
人間は動植物食物連鎖の頂点にたっているためあざとい。魚の習性を理解し、産卵期に釣り糸を放り込む。
雄が釣れれば「白子」。雌なら「魚卵」。俺が魚なら訴えて勝てる。

このスポーニング=鯛用語なら「のっこみ」これを狙ったが見事に外れ、6時間たってもうんともすんともアタリがない。兎に角この日はあの手この手、ヘッド、ラバーを頻繁に変え、巻き速度、フォール中のあたりなど気を配ったがダメ。

潮が止まって再度流れ始めた一瞬に隣の人にアタリがでた。
「チャンス!」慎重にルアーを落としタッチ&ゴー、2巻き目、強烈なバイト。間違いなく鯛だ。フッキングした次の瞬間ドラグが唸り、釣り糸が出ていく。やばい、20年選手SHIMANO メタニウムXTでもつのか?心配になったが結果これ。TOYOTA・HONDA・Panasonic・SONYに匹敵する世界有数のグローバル「歯車」カンパニーはヤワじゃない。勝手な推測だが世界にある自転車の7割はSHIMANOのギアを採用してるはず。
「歯車には歯車なりの生き方がある」を象徴したMADE IN JAPANメーカー。SHIMANOに転職したい。

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偏光サングラスにはこう印字がある。

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原曲を聞いたことがなければぜひ聞いてほしい。同じ人間が作ったとは思えない音楽を奏でる。

その後同乗者にもヒットが続き船長が最も喜ぶ「全員安打」
釣りはチームワーク。その日のヒットパターンを全員に共有し気持ちよく納竿する。釣りも音楽もそして仕事もそれがないと面白くもなんともない。人間にもよい部分だってあるのだ。

帰りの車で聞いた曲はなぜか「ギルバート・オサリバン」
歌詞はよくわからないが、俺はまた独りぼっちになるのさ。なちゅーりー。

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