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『あまちゃん』の聖地はあちらです。

こんにちは、大槌町観光交流協会の釣部実です。もうすぐ23歳になります。
地域おこし協力隊として、大槌駅の窓口に居ります。
「あれ、大槌町って『北リアス線』じゃなくて『リアス線』の部分じゃなかったっけ」と思った方、その通りでございまして、大槌駅から久慈駅までは何と110キロも離れています。(笑)
そんな大槌駅ですが、かつて放送されていたNHKドラマ『あまちゃん』の聖地を巡りに来たというお客様がお越しになることがよくあり、これまでは「実はもっと北の方なんです」と案内することで手一杯でした。
とはいえ、100キロ以上離れていても、同じ『北三陸鉄道』の沿線。
大槌駅はもっと親切な駅でもいいんじゃないかと思って、今回書いてみます。東京・仙台方面から三陸鉄道で北上されている方は大槌駅を通りますよね!
詳細な情報はぜひ現地の観光案内所等でお尋ねいただき、この記事は『よそ者目線』となってしまいますことご容赦ください。

1.三陸鉄道と大槌駅

本題に入る前に、三陸鉄道と大槌駅・大槌町のご案内をします。
三陸鉄道は、北は久慈市から南は大船渡市の盛(さかり)まで、岩手県の沿岸部を163キロかけて結んでいます。
途中(北から順に)、野田村・普代村・田野畑村・岩泉町・宮古市・山田町・大槌町・釜石市を通ります。
震災前は、久慈駅から宮古駅を結ぶ『北リアス線』と、釜石駅から盛駅を結ぶ『南リアス線』があり、宮古駅と釜石駅の間はJR線でした。震災後、復旧工事の過程でJR線から三陸鉄道に変わり、現在のように1本になりました。

三陸鉄道は震災後1本につながりました!

大槌駅は、旧JR山田線の区間にある途中駅です。大槌駅がある岩手県大槌町は、人口11,000人ほどの小さな町です。町内には、昔懐かしいNHKの人形劇『ひょっこりひょうたん島』のモデルとなったひょうたん島(蓬莱島)があります。海に浮かぶ小さな島は可愛らしく、また地元の人たちからも復興のシンボルとして人気があります!
大槌駅には、ドン・ガバチョやトラヒゲたちをはじめ、愉快な仲間たちがお客様のお越しをお待ちしております!窓口には私がおります(不在時には別の職員がおります)ので、お気軽にお立ち寄りください!パソコンに向かって難しい顔をしているときもあるかもしれませんが(笑)。

リアス線の大槌駅です。(奥の黄色い建物)
駅前には『ツボツボ』というポケモンのマンホールがあります!

2.あまちゃんの舞台まで

冒頭でもお伝えしました通り、大槌町から『あまちゃん』の聖地までは約100キロ離れています。SL銀河の終点である釜石駅からも、およそ120キロ離れています。長すぎて絶望的ですよね(笑)
ということで、息抜きに途中で寄り道できるスポットを少しご紹介します!
まずは大槌駅!ここには、三陸の海の幸をミニチュアにしたガチャガチャがあります!

大槌駅構内にあるガチャガチャ。1回1,000円です。

ちょっとお値段高めで、どちらかというと大人向けのガチャガチャですが、中身はなんと、金の座布団に鎮座したホヤ!や鮭のネクタイピン!など、全19種類。ホヤの赤ちゃんは可愛らしく、女性からも人気です♡少々マニアックで、三陸のお土産にぴったり!新鮮な魚介は三陸鉄道の沿線どこででも買えますが、海の幸のガチャガチャはここ大槌限定!ぜひ回してみてください。
また、大槌駅周辺は飲食店がたくさんありますので、長旅の前に腹ごしらえはいかがでしょうか!駅構内のラーメン店『Tokishirazu』では、大槌発祥の「礒ラーメン」が、駅前のカレー屋さん『どんりゅう庵』では、町のシンボルひょうたん島をモチーフにした「ひょうたん島カレー」が食べられます。
他にも洋食屋さんや蕎麦屋さんなど、オススメの飲食店がたくさんありますので、大槌駅窓口でぜひお尋ねください!

どんりゅう庵のひょうたん島カレー。コーヒーゼリー付きで600円!
町のシンボル「ひょうたん島」を挟んで2種類のカレーをお楽しみいただけます!

続いては宮古駅。宮古駅止まりの列車に乗ると、ここでお乗り換えになります。
駅前には三陸鉄道のグッズが揃う『さんてつ屋』があり、鉄道グッズはここで手に入れられます!駅のそばにある洋菓子店『レドシェーブル』とコラボしたヤギミルククッキーが個人的に好きで、食べた後の空容器を小物入れとして愛用しています!レドシェーブルの店舗も駅からすぐのところにあり、ヤギミルクを使ったスイーツを買って食べることができます。
また、駅を出て少し歩いたところに、宮古魚菜市場があり、名物の『瓶ドン』を楽しむことができたり、新鮮な海の幸を買うことができます!

さんてつ屋で購入したヤギミルククッキー缶。個人的にはハーブ味がおすすめです!
食べ終わった後は常備薬入れとして愛用しています!(私花粉症なんです)
宮古駅から北に徒歩10分、新鮮な海の幸が楽しめる魚菜市場。
『瓶ドン』はここで買えます!

3.いよいよ到着!あまちゃんの舞台①堀内駅

大槌駅から列車に2時間半ほど揺られると(乗り換えなしの場合)、ようやく最初のあまちゃんの舞台、堀内(ほりない)駅に到着します!久慈までは、そこから更に30分乗らないといけませんが…。
堀内駅は普代村にある無人駅で、「あまちゃん」の中では「袖が浜駅」として登場しました。美しい海が目の前に広がり、ユイのように「アイドルになりたーー-いっ!」と思わず叫んでみたくなるほど…!絶景です。

堀内駅は「袖が浜駅」としてドラマに登場しました。
ホームからの絶景は、現地に着いてからのお楽しみです!

そんな堀内駅から国道を徒歩で南下しておよそ20分、国道から見える大沢橋梁からは美しい写真が撮れます!
三陸鉄道の駅で配布している時刻表の表紙にもなっている大沢橋梁は、「あまちゃん」では夏ばっぱ(アキの祖母)が大漁旗を振って東京に向かうアキたちを見送ったあの橋です!
国道には歩道がなく、撮影の際にはレストハウスからの撮影がオススメです。ちなみに、私が訪問した際には、うに丼(1,900円)を食べました!

レストハウスから撮影した大沢橋梁。
列車が通るのが一瞬で、電線が映り込んでしまいました(泣)でもいい景色です!

4.あまちゃんの舞台②久慈駅

続いて紹介する舞台は久慈駅です!『あまちゃん』では『北三陸駅』として登場しました!
ドラマの中では、袖が浜駅と北三陸駅は隣同士の駅で、とっても近そうな感じがしますが、実際の三陸鉄道は途中駅がいくつもあって30分くらいかかります。途中にも見所がありますので、どうぞのんびりお楽しみください!
因みに、久慈駅では1日限定20個の名物『うに弁当』があるようです。ドラマの中でアキとユイが売っていた、あの駅弁です!
10月23日の日曜日に訪問したのですが、朝10:30の時点で既に売り切れてました(泣)。食べた方はぜひご感想をお待ちしています!

久慈駅でお土産を買いました!手作りの携帯クリーナー(500円)です!
とってもめんこい(かわいらしい)ですね♡

さて、そんな久慈駅からタクシーで20分ほどのところに、『袖が浜漁港』こと小袖漁港があります。小袖海女センターがあって、海女にまつわる資料を見学できるほか、夏季の土日は海女さんによる実演もあるようです!
小袖海岸には他に、男岩と女岩がしめ縄で結ばれた『夫婦岩』や、高台にはヒロシがアルバイトをしていた監視台など、この漁港を訪れるだけで『あまちゃん』の世界を満喫できること間違いなし!

小袖海岸にある記念碑です。
駅から少し離れていますが、あまちゃんの世界を堪能できます!

他にも『あまちゃん』の舞台になった駅やスポットがありますので、詳しくは現地でお尋ねくださいね。

最後に

せっかく「あまちゃんの聖地を見に来た」とお越しになる方に「ここから3時間かかります」とお伝えすることは、私たち案内する側にとっても、心苦しいところがあります。車で行っても、高速道路を1時間以上走らなければならず、中には諦めて東京方面へ引き返してしまうお客様もおりました。
皆が言う『三陸』ってどこからどこまでを指すんだろうかと調べたところ、宮城県石巻市の牡鹿半島から青森県八戸市の鮫角岬まで、陸奥国・陸中国・陸前国の3つの陸が語源のようです(Wikipediaより)。海岸線の総延長はなんと600キロもあり、よくこんなに大きなエリアを『三陸』という地名で一括りにしたなと感じてしまいます。
そんな三陸ですが、「おかえりモネ」の聖地、宮城県気仙沼市もありますし、大槌町も、国民的女優の芦田愛菜さんが主役を演じた「岬のマヨイガ」の聖地です!どうぞ長めにご滞在いただき、聖地巡りをしながらのんびりとご旅行ください!
また、この記事を読んでくださっている大槌町の皆さまも、ぜひ週末に「あまちゃん」の聖地へおでかけしてみてはいかがでしょうか!

宮城県気仙沼市で開催中の『おかえりモネ展』にて。
10月31日まで開催されています。

大槌町の観光、映画「岬のマヨイガ」HPはこちらから

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