禍を転じて pfrうぇあい9 となす
電気もつけない真っ暗な部屋でそっと耳を澄ました
寝ている飼い猫がゆっくりと呼吸している音が聞こえる
規則的に繰り返すその音はワタシの気持ちを落ち着けさせる
(だいじょうぶ、まだ、だいじょうぶ)
漠然とした不安が消えることなく
ただただ変化に乏しい景色が
『自粛』という2文字が重くのしかかり
繰り返される灰色の日々
怯える反面
いつか来てくれると待ち望んでいた
『死』をどこかで期待していた日々だった
この時世故に
身近な人たちを思うように見送れなかった
口惜しさが
その