実写版どろろ

百鬼丸を生贄に天下泰平を召喚!(召喚出来たとは言っていない)

あらすじ:”戦国の世を憂う武将の醍醐景光(中井貴一)は、乱世を治める力を得るため、自分の子である百鬼丸(妻夫木聡)の体から48か所を魔物に差し出してしまう。やがて体の一部を取り戻せることを知った百鬼丸は、魔物退治の旅に出る。一方、コソ泥のどろろ(柴咲コウ)は百鬼丸の強さの象徴である妖刀を奪うため、彼を追いかけ始める。”(yahoo映画より引用)

>興行収入34億5000万円。
大ヒットとなったため平野隆プロデューサーは、「日本でもエンターテインメントが成立するということを証明できたと思う」と語った。(wikipediaより引用)

大ヒット!???????????!!!!!!!!!!!!!!!!!!

大ヒットする要素が一切感じられないので驚きを禁じ得ません。とにかくてっぺんからつま先まで大ヒットする要素があるとは思えません。大コケする要素ならいっぱいあるのに…

まずひどいのが世界観の設定です。なぜか原作通りの戦国時代設定ではなく架空の未来が舞台になっています。しかし、これがなんのための設定なのかまるでわかりません。特にそれが活かされている風でもないので、本当になんなんですかこれ…完全に戦国時代な背景のセットを作るのがめんどくさかったので、どんな建物があっても許される架空の未来設定にしたとしか思えません。
百鬼丸の体を作るテクノロジーは確かに未来っぽ〜い!と思いましたが、そこにしか未来を感じないので、それだったら原作の設定で体を作ったことにすればいいのに…と思います。この世界観にした理由が全く感じられない作りになっています。お主、手を抜いたな?

次にひどいのがキャストとキャラです。原作ではどろろはまだ小さな男の子なのですが、それをなぜか柴咲コウがやっています。100!歩譲って、柴咲コウになっているのはいいとしても、なぜキャラをそのままにしたんでしょうか。柴咲コウが少年のような蓮っ葉な喋りや振る舞いをするのは見るに堪えないものがあります。やはりここは子役を用意するか、どうしても妻夫木聡と柴咲コウの組み合わせにしたければ、どろろのキャラを柴咲コウにあったキャラに変えるべきだったと思います。手抜きポイント加点です。

また時間配分もひどい映画です。許せないことに138分…つまり2時間18分もあるんですが、はっきりいってもっと短く出来たと思いますし、した方がよかったと思います。せめて2時間以内で収めてほしかった。とにかく中だるみがひどいですし、序盤のうちから、あっこれ中だるみするだろうな…って気付いてしまうのがつらいです。序盤の子捨てをした村のところのくだりに時間を使い過ぎだと思います。
また中盤の魔物ハントダイジェストとクライマックスの父親との勝負の間で盛り上がっていく流れにならないので、後半につれてだんだん飽きてくるんですよね…もちろん、魔物ハントをする原因は父親にあるので、そういう意味では盛り上がってもいいはずなんですけど…さほど…
やはり、あまりにも精巧に人間の肉体の作り物を作ってしまったために、肉体を取り戻しているという感じが薄れてしまい、そのため自分の体を売った父親を倒す!というように気持ちが盛り上がっていないんでしょうね…

原作が完結していないとはいえ、ちょっと目をつむるには欠点が目に余るかな…と思います。本当になんでこれ大ヒットしたんですか?

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