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神の慮り


私のいちばん好きな詩は『雨ニモ負ケズ』で、この詩がいかに好きかを今までnoteに何度も書いているのだけど

実はもう一つ、好きな詩がある。

それは『神の慮り』

ニューヨーク州立病院の壁に書き残されていた詩で、ベトナム戦争で負傷した兵士が落書きしたものではないかと言われているんだけど、作者は不詳なんだそう。


神の慮り

大きなことを成し遂げるために
力を与えてほしいと神に求めたのに
謙虚を学ぶようにと弱さを授かった

より偉大なことができるように
健康を求めたのに
より良きことができるようにと病弱を与えられた

世の人の称賛を得ようとして
成功を求めたのに
得意にならないようにと失敗を授かった

求めたものは一つとして与えられなかったが
願いはすべて聞き届けられた

神の意に添わぬものであるにかかわらず
心の中で言い表せないものは全て叶えられた

私はあらゆる人の中で
最も豊かに祝福されていたのだ


自分にないものばかりに目を当てて、つい人と比べて劣等感を持ったり、人を羨んだりしてしまう私にはとても響く詩だ。