キリンジの「愛のコーダ」は凄まじい曲だった。

ご存知キリンジの名曲
「愛のコーダ」です。

ずっと前から知ってはいましたが、
最近この曲の良さに気づいたので弾いてみました。

まずはお聴き下さい。

いわゆるPOPSとは違う方法論で作曲されているので
分数コードが、これでもかと出てきます。

半音ずつ微妙に音が複雑にずれながら
心地よいメロディを奏でていく。

メロディも良いのですが、この曲は歌詞も良いのです。
特に二番の歌詞は、すばらしいです。

以下引用します。

胸の傷から 夕陽があふれて
軋む(きしむ)列車を追いかけて
赤に浸す(ひたす)青が散る 夜に沈む 星がこぼれた

これがメロディと相まって、たたみかけるように
映画のワンシーンのような風景を浮かび上がらせます。
すごい。


さらに続きます。

帰りのチケットを破る(やぶる)意気地も(いくじも)
愛に生きる勇気もない

無様な(ぶざまな)塗り絵のような人生が
花びらに染まっていたあの夏

意気地(いくじ)とか、無様(ぶざま)とか
最近はあまり使わない近代文学に出てきそうな単語にグッときます。

今はただ春をやり過ごすだけさ 地の果てで

春の陽気に 狂ったようなうねり 
そしてその景色をじっと見つめているのは地の果て

凄みさえ感じます。
キリンジは「エイリアンズ」が代表曲なのですが
実は「愛のコーダ」こそ凄まじい曲なのでした。

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