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困った時の、ラタトゥイユ

私の献立は非常にマンネリ化している。
肉と野菜に味をつけて炒めるか蒸すか煮るかのメインと、おひたしやピクルス、味噌汁とごはんという、主菜・副菜・汁物・飯物の和食献立をぎりぎりのところで死守している。

この日はズッキーニの肉巻きだった。ズッキーニは我が家の食卓に頻繁に登場する


しかし最近は、もはや肉!味噌汁!米!な時すらある。土井善晴先生も一汁一菜で良いと言うてたではないか!と、こういうときだけ都合よくマイ・イマジナリー・土井先生に援護してもらっている。

しかしイマジナリー土井先生をもってしても、本当に今日何作ればいいのかわからないときがある。
日本から持ってきたレシピ本を見ても何も作りたいものが思い浮かばないし、稀に「これだ!」と思ったやつに限って食材がなかったりする。
さらに、夫は基本18時に家につくため(残業禁止というありがたい会社なのだ)、16時の時点で何も思いつかないとかなり焦るのだ。

そんな時にだいたい登場する献立の救世主が、ラタトゥイユである。
常夏の街だからか、近所のスーパーにはいつも新鮮なナスとズッキーニとパプリカが置いてある。私はこの3種を毎週必ず買っており、大体この3種と長ネギでなんとか平日を乗り切っている。

ベトナムに来たばかりの頃の買い出し。
ちなみに今はスーパーすら行っていない。ズボラここに極まれり


これらの野菜と冷凍で備蓄している玉ねぎ・シメジ・鶏肉を全部一口サイズに切り、日本から持参したストウブの鍋にホールトマトとぶちこんで、ローリエを2枚ほどいれて放っておく。ひとつまみ程度にいれた食塩のみの味付けで、無水ラタトゥイユが爆誕するのである。

栄養満点、タンパク質もとれる。満腹感も得られるし、料理の手間も少ない。このラタトゥイユに何度救われただろうか。

しかし考えてみれば、共働きのときはそもそも3食自炊していなかったし、というか3食食べていなかった。
朝ごはんは抜いていたし(いつもぎりぎりまで寝ていた)、
昼ごはんは近所のローソンで弁当とアイスコーヒーを買うのが定番だった。自炊していたのは夕飯のみで、しかもすぐ作れるものばかりだから結局炒め物ばかりで、栄養バランスとかそっちのけであった。
それが今は、毎朝6時台に朝食を出し、オットの弁当を作る日まで出てきた。
そりゃ早々に献立のネタ切れになるのも当然のことだった。

ベトナムにきたのがよかったのか、専業主婦にならないとわからなかったことなのか。
ただ食生活は、日本にいた時よりも明らかに良くなっている。
ラタトゥイユは献立の救世主でもあり、私たちの生活を整えるレシピでもある。


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