見出し画像

「愛の不時着」への愛暴発

NETFLIXオリジナルの「愛の不時着」を見ました。遅ればせながら。そして頭がリ・ジョンヒョクとユン・セリに侵されてしまって、このままだと私も北朝鮮に不時着しかねないワーーーッ!!(発狂)のでとにかく、この!!摂氏9850988度の熱を!!愛を!!吐き出させてくれーーーーッ!!努めて冷静に記していきたいワーーーッ!!ただの感想、駄文に愛を込めて放つ!!!

①主演リ・ジョンヒョクが頭が割れる程かっこいい

いやもう…主演のリ・ジョンヒョクという男が猛烈にかっこいいのだこのドラマは。これが全てではないが、これがなければここまで発狂することもなかった。ラブストーリーにおいて、一にも二にも男がヒロインを、そして全視聴者をメリョメリョにしない限りそのドラマの成功はないと思うが、もうリ中隊長には948979854億点ぐらいあげたい。あげる。

まず彼は、当然だけどルックスが至宝。少し山Pを思わせる甘く端正な顔立ちに185cmの高身長、そして北朝鮮特殊部隊の中隊長という名にふさわしい鍛え上げられた分厚い肉体、、、(何故中隊長を一度たりとも脱がせなかった??それはチンチャ怒る)。とにく見た目が国宝級よ。

更に、彼は生まれと育ちが良い。いやこれチンチャ大事。そう彼は泣く子も黙る、総政治局長の息子なのだ。しかもその事実を後出ししてくる。ずるい、ただのいち軍人だと思ってたのに。1話では我々は彼がそんなええとこの坊ちゃんだと知る由もない。でも2話のとあるシーンで急に彼の家族構成が明かされ…周りが恐れ慄きひれ伏す…!!ずっる~~何その切り札!!でも本人鼻にかける様子は一切ない~~わ~かっこえええ~!!!

そして、最重要。

顔も生まれも恵まれた彼だが、彼はよく日本ドラマで見受けられる、道明寺的天童先生的ドS俺様ではない。とにかく、優しいのだ。「俺がひっぱってってやるからついてこい」そんな陳腐なプライドの押し付けはない。突如目の前に降ってきたヒロイン、ユン・セリをかくまう羽目になってしまい、かくまってあげてるのにちょっと横柄な態度を取られようが、厄介事に巻き込まれようが、とにかく優しい。そしてユン・セリの話をよく聞き、必ず彼女の意思を尊重する。自然と溢れ出る海のような優しさが彼にはある。待て待ていわゆる「やさおとこ」ではない。なんてたって彼は北朝鮮特殊部隊の中隊長、多分渋谷で歩いてるそのへんの男たち30人ぐらい秒で殺れる。その圧倒的な強さで、銃弾からも鉄の刃からも、正に文字通り命を懸けてヒロインを守り抜き、そして最後に必ず聞くのだ「大丈夫?怪我はない?」と…。なんなん自分…クソ強いくせにクソ優しいやん…怪我してるの自分やん…優しすぎる…ほんでたまにちょっと拗ねたり、トマト大事に育てたりするやん、ゲームにムキになったりするやん、かわええ…ピアノもめっちゃ上手いやん、コーヒーも挽いて淹れてくれるやん…なんなん自分…逆に何ができないのか教えて?まぁ、要はチートな野郎なんですよね。大好き。

ドSが大好きな日本ドラマにはこのヒーロー像がなかなかいないんですよ。俺様俺様俺様なのよ。うるせーよ、てめーが一体なんぼのもんじゃいなのよ。お前はそんな上から目線で、本当に中身見合ってんのか?おん?なのよ、日本ドラマのヒーローたち、そういうのが多いのよ。幼稚で疲れるのよ。

そういう意味ではリ・ジョンヒョクは類まれに見るヒロインを一歩後ろから見守り、ヒロインをヒロインが赴くままに行動させてあげられる「優しいヒーロー」なのだ。(でも俺中隊長だからな、いざとなれば腕の二本や三本へし折るし、バイクにまたがって銃弾ぶっ放すから、「君が目の届く範囲にいる間は必ず守る」って約束してるから)。ワーーーーッ!!

と、長いね。えっ、、、長くない?びっくりした。正直リ中隊長の熱を吐き出せれば満足なので、あとはさくっと記すことにしよう。

②ヒロイン ユン・セリ、中隊長の愉快な仲間たち、ダンとク・スンジュンのサイドカップル、みんなめちゃくちゃ愛おしい(まとめた)

ユン・セリがめっちゃ可愛いのよ。1話でつなぎの下に着てた黄色のシャツワンピと似たやつZOZOで買っちゃったウへへ。ユン・セリに関しては日本の往年のトレンディドラマにもよく登場するヒロイン像かもしれない。美人で勝気で社長令嬢で起業家のバリキャリ…うらやましい以外の言葉がない。北朝鮮編こそ中隊長に守られてばかりだったが、韓国に戻ってきてからというものの水を得た魚のように八面六腑の活躍で中隊長を逆に守るユン・セリ、とてもよかった。守られるばかりのヒロイン像はもはやウケないよね。

③「北朝鮮の軍人と南朝鮮の社長令嬢」という設定はもはや発明である

そもそも「愛の不時着」は、北朝鮮の軍人と南朝鮮の社長令嬢のラブストーリーという設定にした時点で勝ちなのである。だってそれだけでもうおもしろいやん?報われない&身分差の恋を描くとして、これ程おもしろげな設定他にある??日本でやるとしても、せいぜいアイドルと一般人とか、F4と庶民とか、天才華道家と自転車屋とか…。「北朝鮮の軍人と南朝鮮の社長令嬢」程、実に現実的で、かつむせかえる程の悲恋臭漂う関係ってなかなかこの世に存在しないのではないだろうか。(だってだいたいの関係っていくら身分差あるといえど、時は2020年、別になんとでもなるよね)。

「アフリカにも南極にも行けるのに、よりによってあなたはここにいるのね」とセリは言うけど、このセリフを言わせることができた時点でもう「愛の不時着」は唯一無二のラブストーリーとして完全勝利。

でも別に「愛の不時着」はお涙お涙の悲恋ものというわけではない。終盤こそシリアスな場面も増えていくが、「絶対的に結ばれるはずのない二人」をあくまでもラブコメタッチで描いているのが最高なのだ!!「最後どっちか死ぬで」と言われても、「そ、そうかも…」と納得せざるを得ない二人なのに、そんな二人が少しずつ、それはもうなめくじのように少しずつ(これが良い)、距離を縮めていく甘いハッピーラブコメ感に胸をときめかせ(ハッピー感の立役者は中隊長の愉快な仲間たちでもある)、そして予期していたのに悲恋パートではその分心をへし折られる…この緩急が素晴らしいのだ。

夕暮れの軍事境界線のシーンは、あれはもうまごうことなき、名シーンよ。愛は、愛だけは軍事境界線を越えるんだ、、、、!!!!!!!そう思いました。ドラマ史に残る最高のシーンです。

④ラブストーリーと軍の腐敗に迫る二本柱の脚本とPLAYBACK方式の構成

この作品はですね1話1時間20分程、全16話、つまり日本のドラマでいうところの32話分。クールにして3クールですよ春夏秋ですよ。このとんでもない話数を3日で見終えられたというのは、一重に脚本が素晴らしいからですよね。ハッピーラブコメパートと心へし折られる悲恋パートのジェットコースター感はさることながら、物語の中で同じぐらいのウエイトを占める北朝鮮軍VSリ・ジョンヒョクの軍事ミステリー(っていうんか?)が非常におもしろい。毎話少しずつ明らかにされる兄の死の謎、軍の陰謀に迫るリ隊長、当初ユン・セリと軍パートは別々に動いていたが次第に絡み合い、腕時計やその他色々な伏線、脚本が巧妙としか言えない。

あと非常に私好みだったのが回またぎの回想。つまり、「あの時実はこうでした~」とあとバラシしていくスタイルですよね。この構成がめっちゃいきたなと思うのが、10話?のラスト、リ・ジョンヒョクが突如、南朝鮮でセリの前に現れるシーン。そりゃもう魔法みたいに突然街中に!私もこの時、セリと同じ気持ちよ「え!!??リ・ジョンヒョクシなんでここにいるの!?夢なの!?!え!!??でももうそんなことどうでもいい、大好き」そいういう気持ちで10話を見終えるわけですよ。そして次11話では、リ・ジョンヒョクがどれだでけ大変な思いをして南朝鮮まで渡ってきたかをPLAYBACKされるわけです。さらに好きになっちゃうじゃん。先にこれを時系列でやってしまわないことで、突然リ・ジョンヒョクが話のラストでやってくるというサプライズ感が大爆発だし、いやどうやって来たん!?という回またぎのひっぱりにもなる。1話完結が多い日本連ドラだとこれは難しいのかな、、でも非常に巧妙ですよね。ク・スンジュンが実は二人を助けていた、というのを後バラシされた時も好きが大爆発でした。人は「実は…」に弱い生き物である。

っちゅーわけで、クとダンカップルにも触れたいですが、もう目がしばしばするので感想これにて終了。「愛の不時着」のような設定と脚本が練りに練られた素晴らしドラマが日本にも増えればいいのになぁ。そう願ってやみません。うわ~~~~~~~~~~ちょっと落ち着いた。書いてよかったあ。一生熱に浮かされ続けるかと思ったわ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?