7/26のヴイアラ歌枠リレーがめっちゃ楽しかったので感想noteを書く

イントロダクション

 2023年7月26日に行われた、【PROJECT va-liv】(以下ヴイアラ)のアイドルマスターオンリー歌枠リレー配信の感想

まとめ

 一言でまとめると、愛夏は「そつがない」、レトラは「遠慮がない」、宇宙は「恐れがない」パフォーマンスだったなという印象。
 3人のスタンスが7月の課題にも通じるところがあって、実際の順序は分からないけれど影響されたところも大いにあるような気がした。7/31の後編がますます楽しみ。

灯里愛夏(ともりまなか)

  1. START!!(765AS/天海春香)
     歌枠の最初の曲として、アイマスの大センター天海春香のソロ曲で文字通りSTARTするという選曲がとても上手い。
     しかも、通常のライブだとまずない選曲(だいたい全員曲で始まる)なので、「ヴイアラ」の「歌枠」ならではという走り出し方だなと思う。
     歌唱については、この時点ではまだ緊張からか硬さがあるように感じられた、のだけれど、その未完成感がヴイアラというコンテンツの特徴でもあるので、これもひとつの味わい。

  2. 虹色letters(ミリオン/Cleasky)
     2曲目からもう落ち着いた感があるのでえらい。電音部歌枠の時よりも成長しているのがうかがえる。
     普段の声色からしてこういう穏やかな曲調の歌は合うだろうなと思っていたので納得の選曲。

  3. あおぞらサイダー(シャニマス/市川雛菜)
     「あこがれの先輩」というフリで、よくアピールしてるデレの五十嵐響子と思わせてのパッパッドゥワッパは振り方がとても上手。愛夏は普段の配信でもトーク力の軽妙さというか話の振り方受け方に巧さを見るのだけど、そういう良さが出た。
     歌の方もオリジナルをベースに上手いこと自分らしさを乗せてると思う。

  4. Pavé Étoiles(SideM/Café Parade)
     SideM曲はやるかな? やれるかな? と思っていたけれど、きちんと選曲してきたことにまず拍手。
     意外に低音をしっかり歌えることに驚いた。その上でラスサビだけキー上げて高音で締める構成にしたのはとても気持ち良いね。
     振り返ればM枠の歌を一番きちんと歌えてるのも愛夏だったので、これは武器だなあと思う。今後も活かせる機会があると良いね。

  5. ハッピース(876/日高愛・水谷絵理・秋月涼)
     この選曲もとても上手。時間的に6曲か7曲やりそうなのが見えて、5ブランドから1曲はやるんだろうなとふんわり予想がつくこのタイミングで876曲を持ってくることで、「それもあるんだ!」と気持ちよく予想を裏切ってくれる。後から振り返ればレトラの961曲のフリにもなってた。

  6. Tulip(デレマス/LiPPS)
     愛夏の選曲は、2曲目以降は一曲ごとに少しずつ自分のパーソナリティを紹介していくというコンセプトの元に積み上げたのかなという印象を受ける。ここまでの曲間MCでも、曲に絡めた自己紹介がよくできてた。

  7. ありったけの輝きで(シャニマス/櫻木真乃)
     選曲上手いんだ(3度目)。765ASの「赤」のソロで始めて、現時点で最新ブランドであるシャニマスの「赤」のソロで締めるの、自分がヴイアラの「赤」なんだという覚悟みたいなのを感じられた。

 愛夏のパフォーマンスの感想は一言で言うと「そつがない」。
 「虹色letters」「あおぞらサイダー」「ありったけの輝きで」など、自分の声色がよく映える選曲はそうだし、「Pavé Étoiles」も自分の音域で無理なく歌えることを踏まえての選曲なんじゃないかなと思った。
 安定を取っている、というと挑戦精神がないようにも聞こえるけど、今回はトップバッターとして歌枠リレー企画の土台をしっかり固めるために、今のパラメータを踏まえて最大限のパフォーマンスを出せるカードを切って、後の二人につなげたい、という意図があったんじゃないかなと思う。

レトラ

  1. OTAHENアンセム(デレマス/夢見りあむ)
     バカ!!!(褒め言葉)

     の一言だけで終わらせてもいいんだけど、オタクソロのところで「やっぱりりあむは可愛いよー!」をちゃんと歌ってるの、リスペクトに溢れてて良い仕草だった。

  2. パ・リ・ラ(デレマス/Bom Dia)
     日本とブラジルのハッピーセットな子なので、エレナタどちらかやるんじゃないかとは事前に考えていたけど、ブチアガるにはこれしかない選曲。埼玉つながりもあるとはね、拾い方が上手い。
     実際歌ったところを聞けば分かる通り、一人で全部は歌えない曲なのだけど、それでも構わずに入れてきたところ、なかなか豪胆。

  3. バーニン・クールで輝いて(SideM/神速一魂)
     ブチアガろうというコンセプトでSideMから3曲目。原キーは音域的にだいぶ挑戦だったと感じる。
     歌唱後のMCでは特に触れてないけど、台詞部分はヴイアラ3人で頑張ります! って意思表示のようにも取れる。盛り上がるだけなら他にも色々選択肢がある中で、この曲を選んだ理由なのかもしれない。

  4. relations(765AS/星井美希)
     ここからがマジでレトラの本領発揮。歌唱力が本当にすごい。すごいんだけど、relationは力が入ったのかビブラートを効かせすぎる癖が出てるのが個人的には玉に瑕。
     歌い終わった後に美希と千早に触れていたのが、またレトラの解像度を上げてくれた。普段のへにゃへにゃ感と力を入れた歌声のギャップは美希っぽいし、歌に燃えてるところは千早さんなんだな。見た目は黄色でも魂が青い女。

  5. スタートリップ(ミリオン/ジュリア)
     ジュリア合わないわけがなかったんだよな~~~~~~。

  6. アクセルレーション(961/玲音)
     愛夏がハッピースを歌ったところで、5ブランドにプラスワンがありそうだな、じゃあレトラは何を持ってくるかなというところで、961の、しかも玲音の歌を持ってこられたのはマジひっくり返った。
     挑戦するにしても、デビュー前の候補生がラスボス曲持ってきて、歌に全然負けてないの、本当にすごい。

  7. 神様は死んだ、って(シャニマス/斑鳩ルカ)
     選曲が強すぎる! パワフルな歌の後にこれまたパワフルな歌を持ってくるの、自分の歌声でねじ伏せてやる! という気概を感じられた。

 レトラのパフォーマンスを一言でまとめると「遠慮がない」。
 一曲目からOTAHENだとか、音域的に及ばずとも神速一魂とか、後半のこれでもかとVo力を叩きつけてくる怒涛の歌唱とか、本当に遠慮がないなーって感心した。チャンネル登録一万人突破おめでとう。
 ところで、振り返るとレトラだけは、バーニンがあれども「3人でがんばるぞい」というメッセージが薄かったように思った。歌うことに対してのストイックさが良くも悪くも発揮された結果かもしれない。

上水流宇宙(かみずるこすも)

  1. VOY@GER(5STARS)
     個人的に全マスの中でもめちゃくちゃ好きな曲なのでやるんだ! やったー! って大喜びだった。愛夏が876、レトラが961をやったなら宇宙は? というところで合同曲とは、なるほどねー。

  2. エージェント夜を往く(765AS/菊地真)
     インターネット老人会すぎて笑っちゃった。

  3. MOON NIGHTのせいにして(SideM/DRAMATIC STARS)
     この曲に限らず全体を通してなんだけど、今回の宇宙はすごくテンション高くて、楽しそうというかはしゃいで見えた。その上で、自分の感情を乗せるというのをとても意識されたように思う。

  4. バベルシティ・グレイス(シャニマス/アンティーカ)
     宇宙さんの歌声はやっぱ基本的に青だないうのを踏まえて、アンティーカの歌はクールに聞こえても青とは違うんだなー。カバー企画だからこそ気付けた。

  5. ダンス・ダンス・ダンス(ルミナス/如月千早他)
     リアタイしてた時は「ここでようやくエンジン温まってきた」って印象だったけど、聞き返した感じ「ここでようやく自分に合った曲を入れた」かもしれない。
     心から楽しそうな、楽しんでいるなって歌声は本当に魅力的で、宇宙の歌の一番かもしれない長所だと思う。
     ダンスに自信ずる、いつか見られることを願って。

  6. さよならアンドロメダ(デレマス/渋谷凛・森久保乃々・大和亜季)
     文脈を脇に置くなら、宇宙のパフォーマンスの中では声質がマッチしているのもあって、これが一番良かった。
     本来はこういう歌がしっくり来るのだと思うけれども、今回はとにかく好きを前面に押し出した曲選びに、今回の企画に臨んで一番優先したものがうかがえる。後は色々な自分を見せたいという思いもあったかもしれない。

  7. Fairytaleじゃいられない(ミリオン/フェアリースターズ)
     ずる。大トリでこの選曲は本当にずるい。ヴイアラP全員泣いたでしょ。俺は泣いた。この感動はここまでヴイアラを見守ってきたPたちに向けたご褒美。
     MOIW2023でデレが歌ってた時も相当に感動したけど、ヴイアラの子が歌うのは文脈が通り過ぎる。もうどこでこの曲聞いても今日の配信を思い出して泣いちゃう自信がある。

 宇宙のパフォーマンス、一言で表すなら「恐れがない」印象。
 緊張もあったかもしれないけれど、前半は宇宙の歌声とあまりフィットしてない選曲だと思う。それでも自身のパラメータはとりあえず置いておいて、自分の好きなことをやる、やりたいことをやりきる! という気概を感じた。
 アイマスの「青」というと千早さんを始めストイックなイメージが強いけれども、今回のパフォーマンスはそのイメージから一線を画して、溢れ出るパッションを重視したものだったと受け止めてる。
 そして、どうしてそうなったのかと考えたら、これは「Twilight Sky」に引っ張られたんじゃないかな考えたら、すごくしっくり来た。

7月のテーマ「ボーカルレッスン」

 候補生3人は毎月色々な課題を与えられているけれど、今月のテーマが折しもボーカルレッスンであり、「渡辺量先生の手掛けたアイマス楽曲の中から1曲を選んで披露する」という課題が与えられている。

 宇宙は「Twilight Sky」を課題曲に選んだのだけど、この歌の落ちサビ~大サビにある、この歌のイメージの根幹とも言えるフレーズが、まさに今回の宇宙のパフォーマンスそのものに見える。

「巧く歌うんじゃなくて 心を込めて歌うよ」
「一度きりの旅だから 自分だけの旅だから
 好きなもの集めるんだ 間違ったっていいんだ」

 実際に歌枠のセトリ決めを決めたのは課題曲をトワスカに決めた日(7/15)よりも前かもしれないけど、少なくとも7/15以降はディープにトワスカに向き合っていたのは確かで、それによって今回の歌枠のパフォーマンスもすごく影響されたのではないだろうか。実際のところは分からないけれどね。

 翻って、愛夏のセトリも、課題曲を「楽園」に決めた時のマインドと通じるものがある。
 課題曲決めで悩む中で「今の自分で歌える曲か」「自分の精一杯で輝かせられるか」というのを決め手にしていたのだけれど、今回の歌枠選曲もその観点をとても重視して選んだのだろうな、という出来栄えだった。

 そう考えると、「課題としてアイマス曲を歌う、作曲家のレッスンをつける」という企画と、今回の歌枠企画、いやはやすごい相乗効果があったなーと感心する。候補生たちはもちろんそうだし、各候補生の楽曲との向き合い方を鮮明に映すことで、聞いてるプロデューサーたちにもより伝わるものが増えたんじゃないか。ホント面白いことやってますわ。
 今回の歌枠を踏まえて、課題に対する各候補生のアウトプットがより楽しみにもなった。7/31の後編が楽しみです。

アーカイブとおすすめ曲

 最後に、主に一見さん向け、各候補生のこの一曲だけでも聞いてくれってアーカイブリンク。
・灯里愛夏:ありったけの輝きで

・レトラ:スタートリップ

・宇宙:さよならアンドロメダ


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