原点

高校球児だった長男は
高2の夏に突然覚醒して
体重を10キロ増やし、
背番号を手に入れました。

引退後にきいたのですが、
監督にかけてもらった一言が
彼のやる気を引き出した
きっかけだったそうです。

小学校から地域の野球チームに
所属していたので
監督やコーチとずいぶんと関わりました。

エラーをすると怒鳴られ。
試合に負けると怒鳴られ。

ピッチャーとして試合に出場した息子が、
ストライクが入らず、
試合後にみんなの前で、

「なんだ！あのぶざまななプレーは！
　みんなに謝れ！」

と怒鳴られときは
さすがに血が凍りましたね。
（ちなみに小学3年生でした。）

息子のやる気を引き出したかった。
後からそう言われました。

でも、この体験が息子に与えた
負の影響は、
親のわたしがいちばんよく知っています。

それと同時に、

わたしは素人だから
コーチに逆らうなんてできない。

試合に出してもらえなくなる。

と思って何言えなかった自分を
今でも情けなく思います。

今、私がスポーツコミュニケーションアドバイザーとして活動をしている理由の一つに
この苦い体験があります。

プロであれ、アマチュアであれ、
保護者であれ、
スポーツを通して
本当に手に入れるべきもの
手に入れたいもの
届けたいものは何でしょうか。